魔法について
僕は玄関まで先生を迎えに行った。僕たちの魔法を教えてくれる先生は『リナ』。彼女は平民であるため性は持っていない。
「リナ先生、今開けますね。リナ先生、おはようございます。今日もいつもの場所でお嬢様がお待ちであります。」
「あらあら、あの子ったら今日ももう準備ができているの?私の稽古は私の都合上朝早くじゃないとできないからまだ朝ご飯でも食べてていいのに…。」
先生、それは僕もそう思います…。そんなことを思いつつ僕とリサ先生は魔法練習場に向かった。魔法練習場は石造で魔法が漏れないように結界が貼られている。外部からの侵入も難しい。旦那様がお嬢様のために二部屋分くらいのスペースの部屋を作らせたらしい。あの人そうとうお嬢様のことが好きなんだろうな…。
「リサ先生!今日こそ魔法を教えてもらうわよ!毎日毎日魔力制御って、私も魔力の扱いにはもう慣れてきたわ。私だって先生が来ない日もコツコツと制御して初めの制御できる量の4倍になったのよ!」
「クラリス様、魔力制御は魔法を扱ううえで必須の技術です。魔法を使うには詠唱や、無詠唱などがあります。それには自分の魔力の流れを理解し、魔法を発動するとき、特に無詠唱でするのはさらなる魔力を制御する必要があるんです。分かりましたか?」
「……、制御ってそんなに大事だったのね…。分かったわ、リサ先生。今まで以上に魔力制御に精を出しますわ。」
お嬢様は負けず嫌いだ。だから彼女は自分を強くするための努力は惜しまない。そんな彼女の姿勢に僕は少し憧れている。彼女は自由で、強い。
「うん、確かにクラリス様は魔力制御が十分にできています。シュウはどうですか?」
「僕ですか?僕は初めの6倍程度なら制御できています。」
「…っ!うそ…、6倍…。」
「シュウも十分なようですね。では、今日から魔法の講座を始めます。」
僕はお嬢様から強い視線を感じながらリサ先生の授業を聴く。
「魔法は先ほど言った通り自身の体の中の魔力を使用します。魔力の容量や、回復速度は人によって違いますし、努力によって伸ばすこともできます。その方法は後程説明します。さて再び魔法についてですが、体の中を一点に集めます、詠唱は一点に集める補助をしてくれます。詠唱は今のクラリス様、シュウでも高位魔法を扱えるようになりますが、相手に使う魔法がばれやすくなりますし、移動もできなくなっていしまいます。対して無詠唱は自力で一点に集めなければなりません。その代わりに素早く魔法を展開できたり、素早く移動しながら戦うことができます。二つの利点を理解し、どちらの魔法の使い方もマスターしてくださいね。」
「「分かりました(わ)!」」
「まずは基本四元素魔法です。四元素魔法は『火炎』『暴風』『純水』『大地』の四つです。『火炎』はその名の通り火を扱えます。さらに周りの温度を上げることができます。『暴風』は風、雷を扱えます。『純水』は水、氷。さらに周りの温度を奪うことができます。『大地』は土、極めれば大地を揺るがすことができるでしょう。」
「極める?『大地』だけですか?」
「いいえ、ほかの四元素魔法も極めることができます。取柄を言っていていたんですが『大地』は思いつかず口を滑らしてしまいました。『火炎』は周りを融解させてあたり一帯をドロドロのマグマにしてしまいます。『暴風』は嵐を起こすことができます。この嵐はとても狭い範囲で発動することができ、その中に雷を降らせることもできます。『純水』は単純です。水は純度をあげすぎると有毒になてしまいます。これは暗殺にも使えます。あとは『暴風』と合わせることで疑似的な究極暴風魔法を扱うことができますが、これは本物の究極暴風魔法には劣ります。」
恐ろしいことを聞いた。魔法を極めすぎると世界を壊すことができるのだ。
「でもここまで魔法を極められる人はそうそういません。大方長命種のハイエルフなどの種族が扱えるかどうかというところでしょう。」
それを聞いて僕とお嬢様は少しほっとした。




