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お家帰れません 5

今週菌にやられ、仕事に半日しか行けてない……執筆も進まない。……早めに予防接種行かないといけないですね。


中間話?なので、サクサクです。

 美味しかった……幸せ。お腹満腹…いえ、八分目です。えぇ、八分目です。満腹になるまで食べてたらデブまっしぐらです。なので、このお腹は八分目だと信じています。


「リア、また明日同じくらいの時間に来られるか?」


「ん?うーん…1回大家さんに連絡いれてからでもいい?今の状況分かんないし……」


「そ、、うだな…また連絡してきてくれ」


「?了解」


 私は坊っちゃんの部屋の扉を開けるときに友達の家の玄関と想像して開けた。


「じゃ、おやすみ」


「あぁ、おやすみ」


 そして私は扉をくぐり閉めた。


「はぁ…リアと契約を切ろうと昼間はあれだけ思うのに…やっぱりな………切りたくない」


 閉めた後、たった一枚の扉なので梨愛にエルリックの声が少しは聞こえるはずだが、扉を閉めたことにより世界と世界のつながりが消え、遠く離れてしまったため、坊ちゃんが呟いた言葉は梨愛には届かなかった。



 さてと、携帯も帰ってきたし着歴とかでも見ようかな?

 友達の家の畳の部屋に布団を敷いて寝転がり、携帯の充電器をさす。携帯画面を付けると今は9時を過ぎたところ。流石にこんな時間に誰かに電話なんて出来ないので確認だけしようかな。多分大家さんとか警察から何か連絡あったかもしれないし……。

 案の定、大家さんから電話の歴や大家さんからメッセージが届いていた。流石に夜遅いので、携帯が見つかった件とまた明日朝連絡することをメッセージで送っておいた。

 陽華からもアプリに連絡が入ってるがそれはまたあとでゆっくりと見よう。知らない番号からも電話があるのが気になる。誰?しかも珍しいことにメールもいっぱい来てる。迷惑メールでもまた来だしたのかな?って思ってメールを開いた。


「…は…マジかよ……ハハハ」


 乾いた笑い声が自分の口から出た。

 メールの送り主は弟。と言っても血は半分しか繋がってないけどね。父親は同じで母親が違う。私の母親は小さい頃亡くなって、義理の母親と結婚し2人の子宝?に恵まれ、今や実家に父と義理母の母つまり、祖母と弟と妹が住んでいる。というか、実家って言ってもあそこに住んでたの小学低学年までだけどね?そのあとは実の母方の祖母に育てられたから、まぁ…奴らと関わったのはそれまでと、祖母が亡くなったあとなんだけどね……奴らにとっての私は引き取られるまでは家政婦で今はATM。ちなみに始めにむしり取られてからは逃げてるけどね?お金だしてないよ?

 で、メールの件ね?要約すると、

「お前の部屋住めなくなったんだろう?お金入るんだろう?慰謝料とかさ!お前今までずっと迷惑かけてんだから迷惑料払えよ」

的な?全く迷惑かけた記憶ないんだけどね?寧ろ学費はほぼ祖母だし、それに短大の費用は自分のバイト代と祖母がお金を出してくれたんだし…何を迷惑かけたと?全くこちらから連絡かけてないし…あ、使い勝手のいい家政婦兼ATMが勝手に消えた!とか?

 というかさ、ここ県違うし隣とかでもないんだよ?ストーカーかよ!!

 はぁ…愚痴りだしたらキリない。共に住んでるときDVは常あったから、出会い頭から殴られるかもね?ぁぁぁぁ……何でこんな人達に、怯えて生活しなきゃいけないの?放っておいてよ、本当に!


 メールが何件かあるけど弟からが大半で「お前今どこ」ばっかり。教えるわけないじゃん!

 イライラしながら友達から来てるメッセージを開くと、私の分の縁切り寺のお守り二つ買ってくれたらしい。一つは奴らと、もう一つは無職との縁切りらしい……有難い!


「そう言えば、一応就職先決まったんだっけ?……いやまて異世界だ!!結局こっちでは無職じゃん!!」


 とりあえず、何も解決していないと言うことがわかったので寝ることにした。




ーーーーーーー

ブーブーブー……


 朝携帯の着信で目が覚めた。大家さんからだった。火事の原因は寝たばこで炬燵に火が引火したそうだ。しかも私の部屋の壁の方だったんだって……ナニシテンダヨ!!!というか、炬燵の時期ちょっと早くない?って思ってたら、彼は一足早くに鍋を楽しむと言うことで冷房付けて炬燵に入って鍋してたらしい。馬鹿ですか!?馬鹿なの!?

 これはやばいのかな?多分慰謝料とれないんだよね?え、お金無くなるじゃん!!この前の会社の前の会社でため込んだお金があるけどそれでも……ぇぇ……あ、でも保険入ってるから何とかなるかな……


 もうやる気も失せるわぁ…とか思ったら坊っちゃんから連絡が来た。


『リア?今良いか?』


『何?あ、おはようございます』


『ぁあ、おはよう。実は今朝ヒューバート殿から連絡があって出来れば昼に迎えに行くと連絡があったんだ。今から来られるか?』


『ぇぇ……まぁ、良いけど…』


『なら、悪いが来てくれ』


 そのあと少し話をして連絡を切った。着替えもしないといけないので早めに来て欲しいんだって……面倒だけど今こっち1人だし、外に出て奴らに出くわすのは嫌だし着替えていこうかな。


 服を着替え、流石にロングスカートはなかったので膝下3㌢ほどのスカートにタイツにしておいた。本当優しいわ、私!出掛ける前に開けてもいないが戸締まりを確認して行こうと思ったときに目に入った本を2冊手に取り玄関の扉をくぐった。


「ん?リアか、今日は早いな」


「まぁね。あ、これ私の世界のファッション誌何どけどこっちの世界に来るのにどの服装が良いか教えて欲しいんだ」


 と言って、雑誌の表紙を見せた。この雑誌は8月号なのはたまたま棚にあったからであって、深い意味はない。深い意味は。


「ん?そんなもの俺よりサリアに聞け」


「あらあら、女性をどう自分好みに上手に勧め仕上げるのも男の手腕ですよ。今のうちに私で実験しておきなされ」


 にやけ顔が止まらない。が、いっこうに雑誌を受け取ってくれない。寧ろこっちを向いてくれない。ばれてる?


「ま、デザインを勉強すると思って見てみてよ。それでアンジュ様を着飾って上げて」


 そう言うと、虫唾を噛み潰したような顔をした。え?何で?あ、ドジっ娘か……忘れてたわ。昨日一昨日の衝撃が半端なさ過ぎて忘れてたわ……


「と、とりあえず、着替えは何処でしたら良いのかな?」


「お前が泊まった部屋に行け」


「はいはぁーい…あ、雑誌少しは目を通して下さいね?」


 私はルンルンで部屋を出た。


 その姿を見た坊っちゃんは雑誌を手に取りパラリとページをめくりそしてため息と共に雑誌を閉じた。


「……破廉恥だ……」




 坊っちゃんの部屋を出るとサリアさんが外にいた。


「リア様!!何ですのその恰好は!?足出てますよ!」


「ぇぇ……素足出てないよ?」


「足が出てます!」


 何が違うのかさっぱりだ。

サリアさんはブツブツ小言を言いながら案内してくれる。

場所知ってるんだけどね?小言ですか?そんなもの右から入って左に流してますよ。だって、全部聞いていたら疲れるしね。


「リア様、聞いてますか?」


「もちの論の助!」


 つい冗談で言ってつい親指を立ててしまい、やばいと思ったときにはサリアさんの顔が鬼の形相になってしまった。つい視線をそらすとまた前を向いて無言で歩き出して部屋についたので扉を開けてくれた。

 その仕返しか何かしらないけど……コルセットを着けられて思い切り…思い切り絞められました…朝ご飯食べてたら出てたよこれ!!


「さ……サリア様…申し訳ございませんでした……」


「………」


 無言の視線をこちらに向けまた、片付けを始めた。こ、恐いですサリア様!!!もう二度と冗談など口にいたしません!!

 着替えも終わり坊っちゃんが学園に向かうと言うことで送りに玄関ロビーまで来ると、ちょうど坊っちゃんがロビーについたところだった。


「リア、大丈夫か?」


「な、何のこれ…しき……」


「そ、そうか。また話は夕方に聞くから。では皆行ってくる」


 そう言って執事やメイド達に見送られ馬車に乗り込んでいった。


「……サリア様」


「リア様、様はいりませんよ」


「…サリアさん…お庭でお茶を頂いててもいいですか?」


「ご準備いたします」


 ヒューバートさんからの呼び出しはきっと昨日のことだろうな…。別にこっちで仕事したいわけじゃないんだけど。というか、何でこっちで仕事するって話しになったのか意味が分からない。

 が、とりあえず今は英気を養う為にも庭で花でも愛でながら茶でも啜ろう。どう断ろうか考えよう。

読んで頂きありがとうございます。

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