最後の戦い
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ギオルギーネはシュバルツにプラズマソードを起動させ、黒龍に突っ込んでいった。改良されたプラズマソードはその長さを10mにも伸ばし、その巨大な剣で黒龍を切りつけた。
「プラズマソードツヴァイの威力はどうだ。黒龍」
致命傷には程遠いとは言え、その剣は黒龍の体に大きな傷をつけた。シュバルツは大きく回り込み更に斬りつけようとする。しかし死角から伸びてきた尻尾がシュバルツのボディを叩く。叩かれたシュバルツは空中に飛ばされる。
「ギオルギーネ!」
俺はアーメスを加速させ、吹き飛ばされたシュバルツを空中で抱きとめる。
「大丈夫か、ギオルギーネ」
シュバルツからギオルギーネの返事がない。中で気絶している様だ。
「シュバルツ、安全な場所まで退避していろ。後は俺がやる」
「了解しました」
シュバルツが後方に下がっていく。
厄介な事になってきた。囮もなしで一人で黒龍と戦わなければならない。
「ブレス来ます」
「くっ」
アーメスを大きく回避させ、ブレスを避ける。後ろに回り込むと反応弾を撃ち込み距離を取る。
「レーザーを使用する。ゼオフィールドで奴を拘束するぞ」
「了解、ゼオフィールド最大展開。レーザー発振器起動」
ゼオフィールドで拘束場を作り、黒龍の動きを止める。しかし、黒龍が暴れ逆にこちらが振り回されたため、アンカーを岩場に打ち込みアーメスの体を固定する。
「レーザー発射」
アーメスの胸部装甲が開きレーザーが発射される。青白い光の束が伸び黒龍に命中するが、その光は拡散されダメージを与えてはいない。
「擬似物資による防御層が相当分厚く作られている様です」
「馬鹿め、同じ手を何度も食うか」黒龍がこちらを向き、馬鹿にした様に吼えたてる。弱点である逆鱗を守るため奴も防御を固めている。
「景一さん、下がって」
俺は慌ててアンカーを解除し、後方に下がった。その直後赤いビームが黒龍を叩いた。
「ドーントレス」
そこにはドーントレスの巨体が高速で近づいてくるのが見えた。
「すみません、皆さんを退避させていて遅くなりました。さあ、後は私に任して下さい」雪風の声が頼もしげに響く。ドーントレスが来たので、かなりヤバかったがなんとかなりそうだ。
「シュバルツ、ギオルギーネの様子は?」
「大丈夫です。衝撃で脳震盪を起こしただけです。すぐに気がつくでしょう」
ギオルギーネは大丈夫の様だ。俺は黒龍とドーントレスの戦いを見る。
「雪風、奴の逆鱗部分に穴かひびを作れないか。擬似物資で防御されていて、レーザーが逆鱗に届かない」
「わかりました、ドリルを使って黒龍の胸に穴を開けます」
「頼んだ」
ドーントレスは無数の弾幕を張り、奴から距離を取ると先端のドリルを高速で回転させ一気に突っ込んで行く。黒龍はドーントレスの突進を両腕で受け止めるが、ドリルの回転は止まらず胸の擬似物資の層を削って行く。
「よし、これならいける」
俺はレーザーの準備を行い黒龍に狙いをつける。
「レーザー発射」
強化されたレーザーは逆鱗を撃ち抜いた。しかし…
「これで…終わる…訳にはいかん!」
確実に逆鱗を撃ち抜いたはずの黒龍は、それでもまだ動いていた。
「このまま、おまえらの思い通りさせるくらいなら…」
黒龍は自身で胸の傷口に手を突っ込み傷口を開きブレスを吐いた。
「奴は自殺するつもりだ。ラングレストが噴火するぞ」
黒龍の体力がみるみる落ちて行く。
「ラングレストの地下で火山活動が起こり始めています」
ドーントレスはドリルを逆回転させ黒龍から離れると、いきなり急加速して飛んで行ってしまった。
おそらくこの前話したドーントレスを杭にして噴火を止めるつもりなのだろう。だが…
「雪風、ドーントレスを杭にして打ち込んだ後、お前はどうやって戻ってくるつもりだ!」
「……まあ、なんとかなりますよ」
「おい、待て雪風」
もう、地中に入ったのか雪風との通信が途絶えた。
「クソッ。あいつも死ぬつもりか」
地面に倒れ伏した黒龍は、もうほとんど動けないにもかかわらず俺達に話しかけて来る。
「ラングレストの噴火は…もう…止め…られん」
「うるさい…」
黒龍の目の光が失われた。
「もう死んでますよ、奴は」エリシエルがポツリと言った。




