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妹と兄、ぷらすあるふぁ  作者: 姫崎しう
いちねんめ
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急いでないけれど

 よくあたしの家に遊びに来る、ねぇねこと陽子さんはとても美人なお兄ちゃんの同級生です。


 そんなねぇねが珍しく、夕ご飯の準備をしているあたしの所にやってきました。


 初めは興味深そうに少し離れたところからあたしの作業を見ているようでしたが、あたしの作業がひと段落したところで声をかけてきました。


「やっぱり私よりも手際がいいよね。妹ちゃんは」


 ねぇねが急にそんな風に言ってきたのであたしは少し動揺しながら、尋ねます。


「ねぇねは料理とかってしないんですか?」


「しないこともないんだけど、私の場合三回に一回くらい失敗するのよね~」


 ねぇねはそう笑いながら言うのですが、それはいいのでしょうか?


「包丁の使い方が苦手……とかですか?」


 失敗としか言われなかったので何で失敗しているのかわからず、うまくアドバイスなどもできそうになかったので、そう尋ねてねぇねの今の状態を教えてお貰おうと思います。


 ねぇねはすぐに首を振って口を開きました。


「別に苦手って程苦手じゃないと思うのよね。指は切ったことないし、微塵切りくらいならできるしね」


「じゃあ、火加減が苦手とかですか?」


 この質問には少し時間がかかってねぇねはやや首を捻るような反応を見せます。


「それは苦手と言えば苦手かもしれないんだけど、致命的って感じじゃないかな? 中まで火を通そうとつい弱火で調理することが多くなるだけで」


 確かに、生焼けであるよりも少し味は落ちてもしっかりと火を通した方が安全ではあると思います。ですが、それならねぇねが『失敗』と言っていたのはどういうことが理由なのでしょうか?


 結局思いつかずに直接ねぇねに尋ねてみると、すぐに答えが返ってきました。


「味付けがね。なんていうか、濃くなりすぎたり薄すぎたりで……」


 そう言いながら今まさに味付けをしているあたしの手元を見ます。


 そんな風に言われながらだと正直少しドキドキしてしまうんですが、基本的にあたしは逐一量を計りながら調味料は入れます。


「前もって計った調味料を小皿とかに入れておくのとかはどうですか?」


 あたしがそう提案するとねぇねはどこか言い訳じみた言い方で「やっぱり回らないといけないのかな~」とつぶやいていました。

 丁寧に物事を進めるのは大事です。そこから見えてくるものだってあります(多分)

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