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妹と兄、ぷらすあるふぁ  作者: 姫崎しう
いちねんめ
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風が吹けば……

「あーにぃ、あーにぃ」


 とある日、あたしはまた気になることがあるのでお兄ちゃんに声を掛けます。毎回こんな理由で声をかけるあたしですが、お兄ちゃんはいつも変わらず「どうした、妹よ」と聞いてくれます。


 この日もお兄ちゃんはリビングでテレビを見ていましたが、特に嫌な顔をせずに言ってくれました。


「どうして『風が吹く』と『桶屋が儲かる』の?」


 あたしが首をかしげながら問いかけると、お兄ちゃんは「記憶があいまいなんだが」と言って話してくれました。


「確か、風が吹くと土ぼこりが立ち、それが人の目に入って失明になる人が増える。目が見えなくなれば当時の職業的に三味線で生計を立てなくてはいけなくなる。三味線の材料に猫の皮があるから、猫が減りネズミが増える。そのネズミが桶を齧るから桶の需要が高まり桶屋が儲かる。ということらしい」


 お兄ちゃんの話を聞きながら、昔の人の生活が分からないので実感できないところもありましたが、一つだけはっきりと言えることがあります。


「風が吹いて立った土ぼこりで、人って簡単に失明しないよね?」


「まあ、そうだろうな。それに風もその時に限って吹くものじゃないからな。仮に風が吹いて以下のようになったとしても、桶屋はその儲け分は普段の儲けとして換算しているはずだろう」


 「むしろ『風が吹かねば、桶屋が損する』な感じもするな」とお兄ちゃんは笑いますが、あたしは話についていくだけで精一杯でした。

まあ、この言葉を使うこと自体稀な気がします

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