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表向き
あたしのお兄ちゃんのお友達であるねぇねは、将来小説家になりたいのだそうです。
初めはそれを何となく真に受けていましたがある日ふとその理由が気になりました。
何せ黙っていれば非の打ちどころがないような美人さんです。イメージとしてはキャリアウーマンとかでしょうか?
だから、ねぇねに「どうして小説家になろうと思ったんですか?」と尋ねてみました。
ねぇねはソファの上でうつぶせというだらけ切った状態で顔だけ上げて「そうね……」と考え始めます。その時に足をパタパタさせているのが子供っぽくて妙にアンバランスです。
「もう忘れちゃったかな~」
しばらく考えた後ねぇねがそう言ってストンと体の力を抜きました。
「確か、人の感情を揺らすことができるのがうれしいからみたいなこと言ってなかったか?」
どこからか現れたお兄ちゃんがそういうと、ねぇねがピクッと反応しました。
「あ~……それは、あくまで最初はそうだったって感じかな。今もないとは言えないけど、胸を張ってそうだともいえない感じ?」
なんだかよくは解りませんが、何というかイメージだけで聞いてしまったのが少し恥ずかしくなりました。
始まりは単純でも気が付けば複雑になっています




