第15話 協力者現る
朝起きると、さやかはPCの前でうつぶせになってうたたねしている。
えっ、隣に少女がいる。別のPCの前でうつぶせになってうたたねしている。パンツにキャミソール姿だ。
二人とも風邪ひくぞ。毛布を掛けに行くと、少女が目を覚ます。はっとして胸を押さえる。大きい。
聞くと、はるかに呼ばれて、FPGAのプログラムを作っているそうだ。X線照射のパルスを特定なパターンで発射できるようにすることが最終目標だという。
わからん。FPGAって何だ。
聞くと、船内の作業でもたくさん使われているそうだ。ゲートとかがたくさん入ったロジックICで、電源を入れるとその内部接続の設定が読み込まれて、マイコンよりずっと高速に仕事をするそうだ。設定する内容は、PCで普通にプログラムで作り、FPGA基板に搭載しているROMに書き込むそうだ。だから、決まった処理なら、電源を入れると毎日同じ動作をすると。
マイコンと同じようだな、というと、全然速度が違うという。
さやかも目を覚ました。
何をしているのか、わかるように説明してねと、下手に出ると、息子を触らせろと来た。
その前に説明しろ。
MOFを設計している。AIに最適なのを探させることを試みたが、AIが学習したレベルでは、解決できないらしい。変な答えばかりを提示する。
発想を変えた。
現場で、有機体の鎖の長さを可変できるMOFを作れないかと試した。これは試している人が多くいたらしく、いくつも候補が出てきた。
残渣の毒になる物質は亜鉛、レアメタル自体、酸素の化合物だ。このうち亜鉛をMOFで取り込みたい。でも、化合物をMOFの隙間を調整するだけでは取り込めないのだ。
強力な電磁場の中でX線の照射を独自のパルス列で行えば、亜鉛がイオンになり、トンネル効果で、するっとMOFの隙間を通過するのではないかと。
全くわからんが、そのまま、副リーダに送信した。
スマホで、レポートを送っていると、ソファーの隣にきて、むぎゅっと息子を握ってきた。なぜか、その少女も手を添える。
「精子をいただくと、肌がきれいになると聞いたので、ぜひ」
それ、都市伝説だぞ。




