第78話
不貞寝から覚めると外は真っ暗でまだ深夜もいい時間だろう、夜の空気は少し肌寒く感じる。バックから外套を取り出し体を覆い人心地着く、夕食を取らずに寝てしまったので包んであったサンドイッチを頬張った。
無駄に距離を稼いだ気がするけど、このままや夜間行動もいいかもしれない。ミルクとシェーネがゴーレムに入り周辺の警戒に出てくれていたようで、起きている俺を見て抱き着いてくる。まだ寝ていろとでも言いたげに、土で作られた体といっても焼かれてた磁器のような肌触りでも程良く人肌で暖かいのは何でだろうと思ったけど、二人からの抱擁に俺の意識は微睡んでいた。
あの女性パーティの目的がさっぱりわからない。ランサイワのスパイとかなら撒けるだけ撒いておけばいいけど、もしもナナレシオンの騎士団関係者だとまた面倒臭い事になる。
俺は一応今回ギルドの依頼で動いている、あくまで顧問ってあやふやな立場のおかげで実務は全くやらなくていいし、報告義務は王家に対してのみだしと自由過ぎる立ち位置でいたいのだ。
異世界召喚された連中が今回の騒動の中にも居る、というより中心人物だろう。【闘争】をかかげ、片っ端から戦闘を仕掛けているらしく戦えないと怒り暴れまわるとの情報だ。
中身が子供なのかそれとも、召喚時の最適化で変質したんだろうか。色々危険だ。
数日後、国境付近の廃村に到着した。廃村といっても例の【闘争】さんによって壊滅的な打撃を受ける前に租界して村人が居なくなっただけで一応生活環境は整っている。ギルドからは宿屋を自由に使っていいと言われているので、大した荷物があるわけじゃないけどいくらか荷物を宿の部屋に置いて鍵をかけて村を出る。
小1時間で国境に差し掛かる、当然部隊が展開されていて簡単には近づけないけどそこはそれ、身分って本当にどうでもいい時に役立つよね。
と展開中の部隊の責任者と会うことになって砦に連れていかれたんだけど、中で待ってたのはいつぞやの副団長さんだ。そうロリコン疑惑がいまだに俺の中から消えていないあの副団長さんだった。
「ご無沙汰しています、ご活躍のようで」
簡単な挨拶を済ませて、現状の確認をしていると外から獣の雄叫びみたいなのが聞こえてきた。
「来たみたいですね、我が隊の者が何度か戦っていますがうまく捌かれてしまって倒せていないんです。むしろ殺されかけたところをどうにか後退させて物量で封殺して凌いでいる感じですよ。」
なるほど、あれが囮で手薄になっている所から侵入しているのだろう、警備部隊が総出で一人を相手にするってどんだけ強いの【闘争】さん?
なんにせよ、俺も一度は相手をして向こうの部隊を潰すとか色々動かないといけないんだよね。
「ちょっと、戦ってきますので周辺の警戒お願いしますね」
身体強化魔術は最初から全力で使っていこう。
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気が付けばPV数3万を超えまして、ユニークも5000を超えました。
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