表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
100/119

第90話

今回ちょっと長めです

翌日、なんだかんだで新興宗教の教祖的な事をやらされる事になった。

ナナレシオン他いくつかの国で信仰されている精霊を呼び出して、神格化してそれを煽って全ての神は精霊を通じてこの世を見ているとか色々書かれた原稿を読まされることになった。しかしここで問題が発生。うちの精霊さん達が、大反対しだしたのだ、

喋れないけど筆談は出来るということでミーデ先生が今回の件について色々、書いてくれた、で一番問題視していたのが俺の立場と精霊達の立場だった、教祖のような事をやらされればこの国に縛られることになるし、精霊もどこかの留まるのは契約があればこそだという、で今回の内容を契約とするなら莫大なマギアナが必要になり、この国の土地は生き物が住むことが出来ないくらいに疲弊するらしい。


「・・・・というう事らしいです、僕の契約している精霊達としてはこの方法だと誰も幸せにならないからやめておけと」

「そんなぁ、じゃあどうしたらいいんですか!?早くこの状況を解決しないと研究費が出ないし、大学の講義も休講中で無収入になっちゃうじゃないですか!」

「そんなこと言われても」


一度ウィーネの前から離れ、再びミーデ先生と相談、今回はリアも参加している。


「でだ、俺との契約の範囲内で出来る事を考えてみた方がいいと思うんだ」


で色々アイデアを出し合った結果・・・・・・・・・・・

ミーデ、リア、ディーネが、民衆の前でゴーレムに乗りこんであたかもその場に降臨したように見せかけてウィーネを司祭に祭り上げて俺達はそのまま転移でトンずら。後はウィーネに全部丸投げでいいだろう。

何せ、今この国は無政権状態なのだ、反発と言っていくつかの宗派が文句を言って来るがそこはそれ、精霊は神の使いってことにしておいて、今回は3柱の神の使いが来て云々で誤魔化す。


丸投げの件以外をウィーネに伝えて王都の全ての住民を教義調整機関前の大広場に集めて貰って俺は陰に隠れてゴーレムの準備と精霊のみんなと最終調整をして、ウィーネに広場のみんなに説法をして貰う事になった。調整機関からこの広場を見渡すことにできるバルコニーがある、偶に説法に使うこともあったそうで非常に便利な場所だ。


この説法がこの国が精霊信仰でまとめる事になり、再び国としての形を取り戻す一大イベントになるのはまだ誰も知らない。


「お集まり頂いた皆様、貴重なお時間をありがとうございます。この場に集まって頂いたのは他でもない、この国は魔人の計略により様々な宗派の間に軋轢を生まれ、分裂の危機に瀕しています。」


なんか原稿を書いていたけどこれを俺が読んでいたのかと思うと、ウィーネに丸投げにしてよかったと心底思う。

でも、それに俺はこういう演説のような事には全く向いていない、何故かってそりゃ存在感が無いからだ、カリスマなんて皆無。だって気配遮断がパッシブで発動しているんだ。

演説始めても気付かれない自信がある。


いよいよ、ゴーレムの登場の時間だ


「全ての神は一つところで我ら人の行いを見ているのだ、そして今日この場に皆さんを集めたのは他でもない神の意志だ。そして神の使徒である精霊がいらしている。さぁおい・・・」


ゴーレム作成


あれ?俺以外の時間が停まってる?


『やぁ、またあったね。ツカサ君』

「クロノス?」

『なんか面白そうなことをしてるなって思って来たんだけど』

「いや、面白くもなんともないよ」

『いや、この後の事彼女に丸投げにするんでしょ』

「あぁ、そのつもりだよ」

『なら、それなりの演出をしないと、シルフィーネ、ミルクァーネ協力してくれる?』


『何をすればいい?』

『おっシルフィーネは話が早い、僕は誰とも契約をしていないからこの場にいる全ての人に声を届けることが出来るけど君たちはツカサ君という契約者が居るから無理だよね』

『なるほどで、シルが拡散させて、私が演出と』

『そういうこと』

『じゃあ前にいる3体にも伝えてくる』


時間が停まっているので打ち合わせし放題だな、相変わらずクロノスの言葉しか聞こえてこないけど。

話がまとまったんだろう、ゴーレムに入る3体も準備が出来たようだ


時間が動きだしたミルクがバルコニーを光で包んだ。このタイミングでウォーターゴーレム・ウッドゴーレム・クレイゴーレムを作る、造形はみんなにお任せだ


『聞きなさい、人の子よ、我らが主達は嘆いている、主達はそも家族である。家族を陥れるような信仰を捧げる者へ失望を感じている。我ら精霊は神の目であり、耳である。我らはいつも人の子ら共にいる、我らが主を悲しませることなきよう。

我が子同士が争うなど神の悲しみは幾ばくか、故に我ら精霊はこの場にて主の悲しみを止めよう』


クロノスが横でノリノッリで演説を始めた、ミルクがリアの手の上に光を出して演出を始めるリアの手には一本の枝、その枝の周りにディーネが水の輪を作ってミーデは枝の先端に宝石を付ける。


『我ら、三柱の神に仕えし精霊はこの者に我らの願いを託すべくこれを授ける。人の子よ全ての神は家族である、争うな、愛せ、敬え』


再びミルクさんバルコニーを光で包んで俺達撤収!

精霊は俺の手に戻って来た、今回のゴーレムの核は自前の者じゃないからそのまま放置して、ナナレシオンに帰ろう。


「クロノス、ありがと」

『楽しかったからいいよ、まだ話したいことがあるから今度ゆっくり、みんなもね』


王都の門近くに出ると、中の方から物凄い歓声聞こえてきた。

これでこの国も落ち着くだろう。

あとは獣人の村にでもよって騎士団に連れ去られた子達の事を聞いてみよう。


100話目です。

長かったのか短かったのか良く解らないですがなんとかここまで

もうチョイで2章も終わります。


ブックマーク、評価頂けたら嬉しいです

宜しくお願いします

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ