第4話 シーバの惨劇
2014.4.18話を大きく修正しました。
敏文とブンゾーは急いで山を降りてブンゾーの山小屋までたどり着いた。
ブンゾーは小屋の扉を勢いよく開けて中に飛び込む。
「おい、キクエ! 戻ってるかっ!」
反応はない。
「ってことは、シーバにいるのか。あるいは、まだ山の中で山菜を……」
敏文は周辺を見渡しつつ呟く。
「いやっ、恐らくシーバだ。もう昼を過ぎているし、採った山菜を交換するんだったら、シーバに向かっているはずだ」
「よしっ、じゃあすぐにシーバに!」
駆け出そうとする敏文をブンゾーが呼び止める。
「ちょっと待て。お前これを腕につけろ」
ブンゾーが投げてよこしたのは厚手の革の籠手だ。
「ちっとは、役に立つかもしんねえ」
「わかった」
ブンゾーは、棚から今まで使っていたのとは別の矢筒を取り出している。
「それは?」
「こいつは死んだじい様がもしもの時に使えって残しといてくれたもんだ。破魔の力があるって聞いてる」
「そうか、凄いな」
ブンゾーは矢筒を背中に背負うと、扉の外に出た。
「よしっ、じゃあ急ぐぞ!」
二人はシーバに向かって駆け出した。
走りながら敏文はさっきの炎の事を考えていた。
(あれはどうやって使えたんだろうか。もしまたグレイウルフと戦うことになったら、同じことが出来るんだろうか。)
『う~ん。今の力だと、後1回かな』
コウが話しかけてきた。
『考えていることがわかるのか?』
『僕にその気があって、名前をもらったからね。トシフミとは精神的につながった状態になっているのさ。あ、だから僕と話したい時は口に出さなくても大丈夫だよ。僕の機嫌が悪くなければ、ちゃんと応えるから』
『わかった。いざというときは頼りにするから』
『じゃあ、トシフミの左手借りるね』
そう言うと、コウは籠から姿を消して左手の甲に紋章が現れた。
敏文は走りながら、グレイウルフの事についてブンゾーに聞いた。
「ブンゾー! グレイウルフのことなんだが、見た目と凄い力があるのはわかった。それ以外で知っている事を教えてくれ!」
「本能的に動物を見たら襲うらしい。あとはさっきわかったかもしれんが毛がとても固い。普通の刃は通らねえ。俺もそれ以上はわからねえ」
「そうか」
20分ほど走っただろうか。向かう先の方に、人家が見えてきた。
「もうすぐシーバの里だ!」
谷あいの山道を抜けるとそこに畑が広がっている。昔の日本の農村のような風景がそこにはあった。
「よしっ、急ごう! 二人の行き先は里の持合市場だったな」
「ん、ちょっと待て!」
ブンゾーが足を止めて、地面を見ている。
「こいつはまずい! 狼のような足跡があるが普通の大きさじゃねえ。もしかしたら奴らもう里に……」
「急ごう!」
「おう!」
◇◇◇◇◇
二人が里に着いた時、そこには目を背けたくなるような光景が広がっていた。
首から血を流して倒れているもの。
腕がなく、体のあちこちに引っ掻き傷があり血塗れになって壁に寄りかかっているもの。
子供を守ろうとしたのか、顔を切られて息絶えた小さな赤子を抱えたまま背中に噛みつかれて抉られたような傷をおって倒れている女性。
「ひでぇ」
敏文は思わず戻しそうになるのを必死で堪えていた。
「くそっ! キクエはどこだ!」
里の中を探していると大きな家の奥の方から、争っている音がする。
「名主の家か!」
二人は急いで名主の家の門を通って中に入った。
すると名主の家の奥に蔵があり、その前にグレイウルフが5頭、蔵の入口を囲むようにして吠えている。
蔵の手前には息絶えた里の男や、柄の部分が手のひらぐらいの小振りな剣が眼に刺さって死んでいるグレイウルフが1頭転がっていた。
そして蔵の中からは、里の子供達の泣き声が聞こえてくる。
「あの剣はキクエの!」
死んでいるグレイウルフの目に刺さっている剣の柄を見たブンゾーが叫ぶ。
「なんだって!」
「ってことは、キクエ達はあの中か!」
そう言うと、ブンゾーは矢筒から破魔の矢を抜き出し、次々に蔵を囲むグレイウルフに向けて放った。
破魔の矢を喰らったグレイウルフ達は次々に倒れていく。
「スゲェ!」
「こいつで最後だ!」
5頭いたグレイウルフは、全部動かなくなった。
「さすがだな」
「なに、じい様の破魔矢のお陰さ。今ので使っちまったがな。」
「よし、じゃあ蔵に行こう」
二人が蔵に近づいたその時だった。
敏文は横から凄い勢いで突き倒された。見上げると、さっきのグレイウルフより一回り大きな一頭が敏文を押さえこんで、真っ赤な大きな口を開けていた。口元からは血が滴っている。
「くそっなんて力だ!」
凄い前足の力だ。敏文は食い込む爪を右手の籠手でかろうじて押さえている。
「トシフミ!」
「くそっ! 群れのボスかっ!」
敏文は左手をグレイウルフの首に向けて叫んだ。
「コウっ!」
すると手のひらから炎の槍のようなものが飛び出し、その首に突き刺さった。
「グギャァーッ!」
「ふう、危なかった……。サンキュ、コウ」
ブンゾーが駆け寄ってくる。
「おい、トシフミ大丈夫かっ!」
「ああ、何とかな」
「今の炎、後で説明してくれよ。それより、おーい、キクエっ! 中にいるのか!」
ブンゾーは蔵のほうに走り寄る。
「ブンゾーさんっ!」
ブンゾーが呼びかけると中から声が聞こえた。敏文にはサラの声のように聞こえた。
ブンゾーは蔵の扉をたたいた。
「おい大丈夫か! 中にいるのか! キクエっ!」
すると中から年配の男性の声がする。
「待ってくだされ、外の魔獣は大丈夫ですかの?」
「おおっ、名主さんじゃねえか。無事だったのかい。囲んでたやつは倒したぜ」
「そうですか、ありがとうございますじゃ」
蔵の鍵がガチャリと開いて、中から白髪の小柄な老人が現れた。
「まだ他にいるかもしれません。急いで中へ」
「ああ」
老人は二人が中に入ると、扉を閉めて鍵を掛けた。
「名主さん、中にキクエはいるのかい?」
「おりますじゃ。じゃが……」
老人はとても言いにくそうにしている。
(まさか……)
敏文は嫌な予感に襲われる。
「まさか、キクエっ!」
ブンゾーは奥に向かって慌てて入っていった。敏文もすぐに後を追う。
蔵の奥の板の間には、横たえられている女性がいて、そのそばには泣きじゃくる子供たちとそれを抱えて座り込んで同じようにボロボロに泣いているサラの姿があった。
「おい、キクエ……嘘だろ……どうして……」
ブンゾーは力なく膝をついて呆然としている。
キクエは眠るように横たわっている。
そしてその顔には飛びはねた血がこびりついて乾いていた。ブンゾーは体に掛けられていた布をそっと取ると声を漏らした。
「これは……」
左の足首に傷があり、脚には引きずられたような擦り傷がついている。そしてお腹の部分が血にまみれており、右腰の部分が抉られていた。奴らに食いつかれたのか。
「一体何が……」
「キクエさんは、逃げ遅れた子供を守ろうとしたのですじゃ」
名主の老人がぽつりぽつりと話し始めた。
「キクエさんは里に来られる時はいつでも、山で採った果物なんかを持ってこられての。子供たちにあげたりしておったのじゃ。自分たちには子供がおらんから、里の子供たちが可愛くて仕方なかったそうじゃ。今日もちょうどわしの家の前で、子供たちと出会うての。わしも手が空いておったんでな。せっかくじゃからわしの家の縁側で果物やわしの家にあった菓子などを食べようとしておったのじゃ」
「そうだったのか」
「その時じゃった。里のもんが魔獣が現れた、と飛び込んできての。わしは里のみなに早く知らせて欲しいと、その者に警鐘を鳴らして貰うように頼んだ後、子供たちは蔵に避難させるようキクエさんとサラさん、そしてうちの家内に頼んだのじゃ。わしはミヤザにこの事を魔道具を使って連絡せねばならんかったからの。そして蔵に行ったのじゃが、子供のうちひとり見当たらないものがおっての。家で使っておるキチジという者とキクエさんが探しに行ってくれたのじゃ。蔵におるように言ったのじゃが、子供が見知っておる者の方が見つけやすかろうと言っての」
「そうか……」
「そして、キクエさんが見つけてその子を抱えて蔵に向かって走ってきたその時じゃった。奴らが現れたのじゃ。キクエさんが走ってもう少しで蔵に入ると言う時に、足に噛みつかれてしもうた。子供は何とかうけとれたのじゃが、そのまま引きずられて、脇に食いつかれてしもうての」
名主はとてもつらそうな表情をした。
「キクエさんは、持っておった剣をそいつの目に突き刺して倒した後、力尽きてしまって動けなくなってしもうた。そこに戻ってきたキチジが何とかキクエさんを抱えて蔵まで運んでくれたのじゃが、他の奴に襲われてしもうて……」
そして、頭をたれて言った。
「奴らがここに集まってきおったので、仕方なく鍵を掛けねばならんかった。キクエさんは蔵に入った時にはまだ意識があったのじゃが……。すまんのう、わしは動けんかった。引きずられていくキクエさんを、助けることもできず、ただ震えておるしかなかったのじゃ。本当に、本当にすまん」
「くっ……、名主さんのせいじゃねえよ。頭をあげてくれ……。キクエなら、多分、蔵に待っているなんてできなかっただろうさ」
ブンゾーは名主の肩を掴んで震える声を絞り出す。
その時、サラに抱きついて泣いていた男の子が駆け寄ってきた。
「おじちゃん、オイラが、オイラが悪いんだ! みんなに何も言わずに厠なんかにいかなきゃ……。ごめんなさい! ごめんなさい!」
「お前のせいでもねえよ。悪いのは、魔獣だ」
ブンゾーは男の子の頭を撫でて言った。
ブンゾーはキクエの体に布を掛けてあげると、そっと頬に手を添えて語りかけた。
「キクエ。お前頑張ったんだな。すまなかった。肝心な時に一緒にいてやれなくて。俺がもう少し早く着ければ……」
子供を抱えていたサラが、涙をぬぐいながらブンゾーに伝える。
「ブンゾーさん。キクエさんは最期にブンゾーさんに伝えて欲しいって。今まで一緒にいれてとっても幸せだったって。自分の口でちゃんと伝えたかったけど、先に逝くことになってごめんねって。ううっ。ごめんなさい。私何も出来なかった。あの子を探しに行くってキクエさんが言った時も、あれに襲われた時も、私、私は……」
「すまねえ、サラ。看取ってくれたのか。ありがとう。ちきしょう、お前だけ言付けして先にいっちまいやがって。俺の方が感謝しなきゃいけねえこと山程あんのに、どうやって伝えればいいんだよ」
「ブンゾーさん……」
サラの頬からは涙のしずくが流れ落ちる。
ブンゾーも必死に感情がこぼれそうになるのをこらえていた。
「すまねえ、少しだけひとりになりたい。二階に上がらせてくれ。いいか?」
「わかりましたじゃ」
「ブンゾー、気持ちしっかり持って変な気は起こさないようにな」
「ああ、わかっている」
そう敏文に返すとブンゾーはゆっくりと蔵の二階に上がっていった。
二階からは、幽かにすすり泣く声がしている。
「ブンゾー……」
敏文は二階をただ見上げているしかできない。
その時、サラが子供たちを名主の奥さんだろう年配の女性に預けて敏文に近寄って来た。
「トシフミ……」
サラは敏文の背中にそっと額を預けて言った。
「とても怖かった。私なにもできなくて。キクエさんに申し訳なくて」
敏文はそのままの姿勢で2階を見上げたまま言う。
「あのグレイウルフ相手に何の力もない女性になにかやれって言うのは無理だよ」
「うん」
少しすると、サラが頭をあげて言った。
「トシフミ。助けに来てくれてありがとう。どうしてシーバに? 猟をしていたから山の中にいるとばかり思ってた」
「猟をしている途中でこっちも1頭のグレイウルフにね。何とか、倒したんだけど、ブンゾーから、やつらは群れで動く習性があるから、もしかしたら、山小屋や里が襲われるかもしれないって。だから、慌てて戻ったんだ。それで山小屋に行って二人が戻っていなかったから、シーバにいるだろうと。サラ、すまなかった。俺たちがもう少し早く来れれば、怖い思いをさせずに済んだかもしれないって思うと……」
「そんな、トシフミ達が助けに来てくれなかったら、今頃どうなっていたか……」
その時、階段をきしませながら二階からブンゾーがおりてきた。
「すまなかった。トシフミ」
「いや、何と言えばいいか」
「何も言わなくていい。今はこれからの事を考えよう」
その時名主が奥から現れた。
「名主さん、それでこれからどうする?」
ブンゾーは名主に尋ねる。
「明日になれば、ミヤザから、男爵様の警備隊が来るじゃろう。それまではまだ何頭残っておるかわからんし、動かん方が良いと思うんじゃが、どうじゃろうか」
「そうだな。俺も手持ちの破魔矢がないし、これから暗くなる。里のみなには悪いが、そうするしかないだろうな」
「じゃあ、俺とブンゾーで夜は交替で起きて番をするとしようか」
「そうだな」
その夜、暫くの間グレイウルフの遠吠えが聞こえていたがそのうちに静かになっていった。結局敏文もブンゾーも一睡も出来ずに朝を迎える事になった。
◇◇◇◇◇
翌朝、日が上ってしばらくたってから、蔵の外から声がかけられた。
「名主殿はこちらにおられるか? 我々はノーギ男爵閣下騎下のミヤザ第一警備隊のものだ」
名主の表情に安堵感が表れる。名主はふらつく足で格子戸のところまで歩いていった。
「私が名主のトーザエモンですじゃ。このような場所から、申し訳ないですのぉ。もう、周りに灰狼はおりませんでしょうか?」
「うむ、現在里の広場に、第一警備隊50名が到着し、里の中を捜索しておる。今のところ里の中では生きたグレイウルフの発見は報告されてはおらん。油断は出来ぬが、ひとまずは危険は少なかろう」
「左様でございますか。それでは、我々も外に出させて頂きましょう」
敏文達は、一旦キクエを残して蔵の外に出た。
すると隊長と思われる人物が声をかけてきた。
「わしが第一警備隊の隊長をしておるカージだ。疲れておるところすまんな。ところでこの中には何人おったのか?」
「大人が私も含めて5人、子供が5人ですじゃ。それと灰狼に襲われて亡くなったものが、蔵の外に1人と中に1人の2人おりますじゃ」
名主が表情を曇らせながら答えた。
「そうか。今、蔵の外の1人の亡骸と7頭のグレイウルフの死骸は里の広場の方へ運んでおるところだ。中の亡骸も運ばせよう」
「ありがとうごぜえます」
「ところで、トーザエモン。この里には何人の者が暮らしておったのだ? 男爵様より正確な被害の確認と生存者全員のミヤザへの避難の指示を受けておってな。」
「はい。16歳以上の大人が近郊の者も含めて87人、それ以下の子供たちが38人の125人おりました。後、こちらのお二方は里の近郊の者を訪ねておられたところを巻き込まれたようでございます」
それを聞いたカージは溜息をつく。
「そうか。現在ここの2人を含めて広場に大人36人、子供21人の亡骸を安置しておる。生きておるのが確認できたのは、まだお主たちを含めて40人に満たない。これから、まだ亡骸が増える可能性が高いだろうな。とても痛ましい限りだ」
「そんなに? なんてこったい」
ブンゾーも驚いている。
「すまんが名主殿には身元の確認の手伝いを、それ以外の者はすぐにミヤザの町に避難だ。こちらで馬車を用意している」
「キクエや他の亡くなった人たちの亡骸はどうするんだ」
ブンゾーはカージに詰め寄る。
「こちらで仮に埋葬する。つらいとは思うが緊急の事態だ。ちゃんと誰が何処に埋葬されているかはわかるようにする。名主殿、どこか適当な場所があるか?」
「わかりました。ご案内しましょう」
「それと、蔵の外のグレイウルフの死骸に刺さっていた剣と矢は君たちの物か?」
「ああ、俺と亡くなった妻の物だ」
「渡しておこう」
ブンゾーは剣を大事そうに受け取った。矢は4本が折れずに残っていた。
「すまない」
「じゃあ、すぐに移動してくれ。ぐずぐずしてると夜になってしまう!」
敏文達は警備隊の案内で馬車に乗せられた。
子供たちは運よく生き残っていた親たちに引き取られていった。
シーバからミヤザの町までは馬車で3時間程度かかるそうだ。幌のない馬車に乗った敏文達は、昨日の疲れもありすぐに眠りに落ちてしまった。
◇◇◇◇◇
「おい、そろそろミヤザの町に着くぞ」
ブンゾーがそう敏文に声をかける。
「すまん。ずっと起きてたのか?」
「いや、俺もさっき目が覚めた」
「ミヤザに着いたらどうするんだ?」
「他のやつらは男爵が用意する宿泊所に向かうらしい。俺達は、ダイカクのところに行ってみようかと思っている」
「ああ、幼馴染みで元王宮魔法士だったか」
「そうだ。そもそも、二人の事を相談するつもりでもあったしな」
「いきなり押し掛けて大丈夫なのか?」
「ああ、大丈夫だと思う。ダメだったら男爵ご用意の宿泊所に行きゃあいい」
「わかった」
すると、サラが敏文の籠を見ながら話しかけてきた。
「ねえ、トシフミ。ところでコウはちゃんと連れてきてる?」
(あ、そう言えば……)
ゆっくりと敏文が腰の籠を開けるとそこには眠っているコウがいた。
「ちゃんといるぞ、ほら」
「そ、よかった」
『僕の事忘れてたでしょ?』
『そんなことないぞ!』
『どうだか?』
『そんなに拗ねるなよ』
『ところで、僕の事は出来れば伏せておいてよね。この世界で精霊と結び付いてる人ってかなり珍しいはずだから、あまり目立つといろいろあるかもよ。』
『そうなのか?』
『ああ、そうだよ』
『わかった』
「よし、ミヤザに着くぞ」
敏文が馬車の荷台から立ち上がって見ると、街道の先に海に面した町が見えてきた。サラは街が近づいてきて少しほっとした表情を見せる。
「人口は2万人ってとこかな。結構大きな町だろう?」
「そうだな」
(今までいたのが125人だったからな。大きくも見える)
ミヤザ郊外の馬車止めに到着すると、男爵家の係官がいて避難民それぞれにこれからどうするのかヒアリングしていた。ブンゾーが係官に知人の家に向かうことを説明する。
そして敏文達は、ダイカクの家があるという、ミヤザの街の南の外れに歩いて向かった。
◇◇◇◇◇
そして30分後。三人は、町の郊外の小高い丘の上にある屋敷の前にいた。
「ここがダイカクさんの家か?」
「ああ」
(さて、この屋敷の主によって自分達のことについて何か分かることがあるだろうか……)
敏文はそう考えながら、その門の前に立っていた。
読んで下さってありがとうございます!




