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プロローグ
二十一世紀、華やかに発展した世界。
近代国家のひとつ、日本——その首都、東京。
会社員にしてエンジニア、齢三十。
藤原 蒼。
休日や暇な時間ができるたびに、
魔法や冒険、英雄譚が溢れる世界——
「異世界」と呼ばれるゲーム、アニメ、漫画だけを
生きがいにしてきた男。
年末年始の休暇で故郷へ帰省した、その数時間後。
激しい地震が起き、
家の上階まるごとが彼の体に崩れ落ちてきた。
死んだと思っていた。
しかし目を開けてみれば——
彼の知らない世界に、辿り着いていた。
異世界オタクらしく、
魔法を使おうと必死に試みるものの、
実際に彼がいたのは、
日本の歴史に一切存在しなかった「鳳凰時代」だった。
「ちょっと待って——勇者も、魔法も、ドラゴンも、どこにいるんだ。
なんでこんな場所に来てしまったんだ。
嘘でしょ!!!!!!!」




