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運命の経済学 Economics of Fate  作者: キズナ
序章<プロローグ> 白紙の進路希望票
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3

このパートでプロローグは終了です。

 「え?」

 「え?居たの?」

 まるで忍者だ。私も高橋先輩も気づいていなかった。

 「ん?気づいていなかったのか?気配はしたから隠れているなとは思ったが。」

 流石会長。付き合ってる年数が違うとこうも違うものか。



「いつからいた?」

 私は恐る恐る尋ねた。

 「え?橘君と一緒に入ってきたよ?」

 私はその言葉を聞いて背筋がぞわっとした。まるで忍びだ。怖いという概念では表現できない畏怖。



 「ちょっと日高!やめてよね!私はかげちゃんみたいにアンタを察知できるわけじゃないんだからね?」

 あ、かげちゃんって…。私は会長を見た。



 「日高、まぁおふざけはやめてやれ。裕美が怖がっているぞ。」

 会長がそう言うと、私と高橋先輩の間からティーカップが出てきた。

 「驚かすつもりはなかったんですが、すみませんねぇ。」

 突然出てきた手とティーカップに驚いてパイプ椅子から飛び跳ねるように立ち上がった高橋先輩。私は驚いたが、冷静に対応した。



 「高峰。ありがとう。」

 「いえいえ。」

 高橋先輩は会長の後ろへ隠れてしまった。

 


 「じゃあこれで後は1年生だけですね。」

 「橘君、一人は君が知っている子だ。しかも学年1位だ。流石といったところか。」

 え?私が知っている1年生…。つまりあいつしかいない。



 コンコンと生徒会室の扉を叩く音が聞こえた。

 「失礼します。本日より生徒会へ参加します。1年4組南条栞です。よろしくお願いします。」

 やっぱり。会長が私が知っている1年生と言ったところから栞しかいないと思っていた。何せ、1年生なんて栞しか知らないわけだし。



 「失礼します。同じく本日より参加します。1年2組髙山響です。よろしくお願いします。」

 髙山…?会長と同じ苗字みたいだな。



 「ひーちゃん!?」

 高橋先輩が急に立ち上がり指を差して叫んだ。



 「ひろちゃん、流石にもうひーちゃんは恥ずかしいよぉ。」

 どうやらこの子は知り合いみたいだ。



 「さて、時間もそうだし、皆集まったみたいだから定例会を始めようか。その前に、改めて今日から参加する1年生南条栞さんと髙山響さんだ。南条さんは1年生の学年1位。そして髙山さん、もとい響は私の妹だ。」

 「そうなんですか!?やはり苗字が同じなのはそういうことだったんですね。しかし身内を入れるってのは特に問題なかったのですか?」

 「問題はない。だが、本当は別の子に頼んでいたんだ。でも病気で入院してしまってな。タイムリミットもあったし、頼みやすい妹に話をしてみたら快諾してくれたのでお願いしたんだ。とりあえずこれで生徒会役員が全員揃ったので定例会を開始するぞ。」

 こうして新生徒会がようやくスタートした。



 「ところで、副会長。なにやら進路で悩んでいるみたいだな。」

 唐突に会長が私に聞いてきた。

 「悩んでいるわけではないですよ?――ってどこからその話を?」

 「君の担任の萩原先生に少し頼まれてな。なんでも進路に悩んでいるみたいだから話を聞いてくれと。」

 あの先生がしそうな事だ。

 「大丈夫ですよ。会長のお手は煩わせませんので。」

 「いや、とは言ってもだな。聞いてしまったのに、はいそうですかで引き下がるわけにはいかないんだ。」

 こうなった会長は確実に折れない。

 「はぁ…。わかりました。じゃあこれを見てください。」

 私は、会長へ白紙の進路希望票を見せた。

 「これは…ふふっ。そういうことか。なるほどな。」

 「会長?どうしたの?」

 私を含め、会長以外の全ての役員が何を納得したのか若rたなかった。



 「よし!決めた!今日これより『BE部』を発足する!部員は生徒会全員だ!異論は認めない。」

 会長の言った事がすぐ頭に入ってこなかった。もちろん私だけでなく、この場にいる会長以外の全員だ。



 『ええええ!!!???』

 「ってか、BEってなんですか?」

 「Behavioral economics の略だ。」

 余りにもネイティブすぎる発音だった故に、会長の発言に対して誰もが反応しなかった。

 「日本語で言えば、行動経済学って事だ。」

 「行動経済学?経済学ではなく行動が付くんですか?一体何をするんです?」

 「まぁ何をやるかは明日以降のお楽しみだ。フフフッ…。」


 こうして我々生徒会全員が部員の行動経済部ならぬ部活が発足してしまったようだ。



 「これでいいですよね?先生?」

 後ろを振り向くと扉の隙間でビクンと揺れるシルエットが見えた。

 「え?えぇ…。承認します。」

 そこには荻原先生がいた。

 「じゃあ顧問よろしくお願いしますね。」

 「え?わ、わたし?」

 右手人差し指で自分を差し、プルプル震えている。

 「何を言っているんですか?当たり前でしょう。じゃあよろしくお願いしますね。」

 「…はい。わかりました。」

 萩原先生は渋々承諾したようだ。

 


 この謎の部活『BE部』の活動が私の今後の人生で大きな役割を果たす事になるとは…。


日高は一応立ち位置が変態になります。

変態キャラは本当いるだけで場の雰囲気が変わりますね。


ここまで読んでいただきありがとうございます。

次回の最新話更新は午後10時を予定しています。

よければブックマーク、感想等お待ちしています。

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