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カーニゼーション 5

<ギイ~>と、冒険者ギルドの【両開きドア】を開けて、俺は中に入る。

中は吹き抜けで、階段から二階に行ける様になっており、半分が事務所で半分が食堂の様な作りだった。


<コツコツ>と、俺の靴音で冒険者が振り向いた・・貰った【革靴】は思ったよりも高級品かもしれない。


俺は受付が居る方に顔を出す。


カウンターに居た女性職員に対して「登録したいんですが・・」と、告げると・・


<ジロリ ジロリ>と、俺の身なりを見て言う・・「お見かけしたところ、何処かの村長さんの御子息でしょうか?」と。


俺は、話を合わせた方が良いと思い、また衛兵さんから言われた「村から追い出された半人前」と言う感じの扱いも合わせて・・


「はい。20を過ぎても婿に行く先も決まらず、実家にも居づらくなって村を出たのです。盗賊行為はしていません」と、答えたのだった。


<クスクス> と若いパーティーから笑われたが・・「俺もだ・・」とか「そっちもか・・」等と言う声が聞こえたのは【スキル】のせいなのだろうか?ギルドに居る人達の同情なのだろうか?


俺は受付の女性に「ステータスは水晶に触れればいいですか?」と聞くと・・


「何を【お伽噺】をしているのですか!現実を見てください。確かに【良い皮靴】【新品のシャツ】【新品のバッグ】を身に着けていますが、あなたの稼ぎでは無いでしょう?そもそも・・・・・」


新人冒険者が痺れを切らして「依頼を達成したんですが」と、後から声を掛けてくれるまで1時間程度の説教を受けるのだった。


+++それからどうした++


結局は【登録】は出来た。【Eランク冒険者:アーク】が俺の保証書として渡された。

『入街証を銀貨1枚で買った?ハア・・』親身になってくれる案内嬢からは、『再発行するモノ好きは居ない』とか、『冒険者証を持てば次からは、何処の町でも入街証を買う必要はない』とか・・『代わりに魔物討伐等の強制依頼を受ける必要がある』とも聞いた。


そして現在は・・「すいません。防具を買いに来たのですが!」ギルドから案内された初心者向けの【武器屋】に来ていたのだった。


「アイヨ!」と言う太い声が聞こえ、奥から190センチの大男が出て来た。

男は俺の身なりを<シゲ~シゲ>と眺めると・・「どこぞの村長さんの次男坊かい?冒険者になるなら【いい防具】を身につけなきゃあダメだぜ!」と、案内嬢の様な事を言うのだった。


「予算は?どれくらい有るんだね・・」と、言うので<ゴソゴソ>と布バッグをあさり、革袋を取り出すと・・金貨10枚、銀貨19枚、銅貨30枚が入っていた。


「フフフ・・あんた。どんな暮らしをして来たいんだい!商売人に有り金全部見せるとか・・無いねえ」と苦笑いされてしまった。


日本では特に所持金を隠す必要は無かったが、ここは異世界である・・


「いいかい!誰が盗賊になってもおかしく無いと思いなよ!それに・・」と、またもや説教が始まってしまったのであった。



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