祓 3
透視→神眼 に訂正しましたm(__)m
何度か練習するうちにちょっとずつ慣れてきたが、この祓を使用するには、言霊というものが少し厄介なようだった。
能力を使用するには彼呼迷軌と自分のイメージが重なる言霊の選択が必要になるのだ。
「例えば、移動する時に使用している言霊。僕らは、"渡れ"という言葉を使っている。これは彼呼迷軌の感覚が、僕たちを移動させているのではなく橋渡しをしているイメージに近いからなんだ。同調しない言霊を使用すると術がうまく発動しない。逆に言えば、イメージが綺麗に重なる言霊の選択ができれば、術の精度や技が格段に増すんだ。移動に慣れたら色々試してみるといい。」
久遠の説明に耳を傾けながら、小川にそって川下へ向かい移動していた俺たちは、巨大な湖が視界に映る場所に出た。
湖の上には無数の島が浮かび、島のはしから流れ落ちる滝があまりの高さに霧となって宙に舞っている。
もはやなんでもありだな。
最初の白妙の悪ふざけが可愛く思えてきた。
そんな風に考えていた俺は、そこでようやく時間が大分経ってしまっていることに気づいた。
マズイ!きっと母さんが心配してる。
焦った俺が、近くにいた翡翠に「そろそろ家に帰らなくてはならない」と伝えると、翡翠は満面の笑みを浮かべた。
「帰るのはいつでも問題はありませんが、せっかくなので、神眼を使って外の様子をご覧になられてはどうでしょう。お急ぎであればそのまま移動もできますし。一石二鳥ですよ。」
確かに・・・・。
だけど、ここから自分ちの様子をこんな風に見るのは、なんかちょっと緊張するな。
そんなことを考えながら、俺は神眼を使った。
「見せろ。」
え・・・・・・?
なんなんだよ。これは・・・・・・。
俺は、自分の目に飛び込んできた景色に息をのんだ。
明らかに動揺している俺を見て、勝と光弘もいぶかし気な表情で外の世界へと意識を集中させる。
「「見せろ。」」
2人同時に神眼をつかうと、俺と同じようにその場で凍り付いてしまった。
「お、おい。・・・・・これって。一体どうなってるんだよ。」
勝の声が震えるのも無理はない。
俺たちの目に映る景色は、全てその動きを止めていたのだ。




