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小野寺都古の物語>出会い 7

 夕日の中、真也(しんや)たち3人と別れた私は、はやる気持ちを抑え家路(いえじ)を急いだ。

 家に着いた私を、父がすぐに白妙(しろたえ)の元へと案内してくれる。


 「かなりの深手(ふかで)を負っていた。傷は完全に(なお)したが、だいぶ無茶な力の使い方をしたようだ。妖力の回復には時間がかかる。ひと月ほどは目覚めることができないだろう。」


 薄灯りの中静かに横たわる白妙は、美しく、とても(はかな)く私の目に映った。


 父の言葉を聞きながら、私は深い眠りについている白妙の冷たい頬に、震える手でそっと触れた。

 父は私の頭を優しく撫でると、そっと戸を閉め出て行った。


 「白妙・・・・・。ごめん。」


 守ってくれているだけではない。


 どんなときも、私の良き友人として支えになってくれる白妙の存在は、真也(しんや)たちを(いつわ)り続けている、私の心の重さや迷いをも一緒に(にな)ってくれているのだ。


 頬を伝う涙が零れ落ち、白妙の頬を濡らしていく。

 私は、白妙の白く滑らかな手を握りしめ、この美しく心優しい友人に深く深く感謝した。


*****************


 翌日。


 真也(しんや)の誘いで、私たちは放課後、真也の家に集まった。


 「みっつひっろくぅ~ん。見~つけた。」

 「捕まえちゃった~。」


 下校時、校門で待ち伏せをしていた真也と(しょう)に腕を抑えられた光弘(みつひろ)

 その姿は私の目に、まるで悪者に連れていかれる、いたいけな少年にしか映らなかったが、光弘が怯えていないようなのでとりあえずは良しとしよう。


 はたからみると脅しているようにしか見えない雰囲気で、真也と勝は矢継ぎ早に光弘に声をかけている。


 「母ちゃん、光弘が来るって話したら、めちゃくちゃ張り切ってたから。来てやってくれよ。」


 笑顔の真也に念押しされたのが効いたのか、結局、光弘は時間通りに真也の家にやってきた。

 しかも手土産まで自分で用意してきたようだ。


 この日ばかりは、珍しく時間通りにやってきた勝。

 そんな勝を私と真也はわざとらしく大げさに拍手で迎える。

 何も知らない光弘が、きょとんとした表情で、私たちに合わせて小さく拍手しているのが、微笑ましい。


 早速真也の案内で、木漏れ日が降り注ぐ裏庭をみんなで歩く。

 日が暮れるまでの時間があまりにも短くて、私は少し冬を恨めしく思ってしまった。


 それからというもの、私たちは、まるでそれが自然なことであったかのように、当たり前に毎日を共に過ごすようになった。

 勝の父親が教えている剣道の道場へ光弘も通うことが決まり、私たちはさらに絆を深めていくことになったのだった。

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