第十四話 アキノ桶
アキノ達が住んでいる村から、ニコニコと小豆洗いは、歩いてきた。
「もう、良いじゃろ、百舌鳥カマキリ」
木の影から、百舌鳥カマキリがでてきた。
「はい、小豆洗いさん、お優しいです。私、改めて尊敬いたします。ね、ゼンマイ。」
(は、皆、喜んでおりました。)
「そうじゃな。だがのう、本来は、儂らの様な者は、関わってしまう事、いかんのじゃがの。、。」
「まぁの、今回は、仕方なかったの。」
「はい、可哀そうでしたから。」
(某、小豆洗い殿の妖術、御見それしました。)
「は、はい、私も、小豆がどんどん湧いてきてびっくりしました~」
「まぁの、儂の力もあるが、あの清流の力なんじゃよ。」
「儂はの、そこの土地の力を受け止めて、川とかで、小豆を洗いながら小豆を湧かす事が出来るからの、」
(ほ、ほう、土地の力。)
「?」
「じゃからの、土地の力が弱ってると、ほとんど小豆湧かんし、の、。」
(そういう事とは、)
小さな滝の裏の窪みに帰ってきた、百舌鳥カマキリと小豆洗い。
「ここは、いい所よね~。小豆洗いさんが、一杯、小豆湧かせるはずよ~。」
「そうじゃろ~。自然豊かで、のぅ。」
「小豆にも、この川の力が、宿っとったの、」
(小豆にも力が、でござるか?)
「そうじゃよ、儂が、小豆を洗うとの、川の力が、染みていきよるわ。」
(なんと、では、普通の小豆ではなく、何か、効力が、)
「あっ、だから皆、元気になったのね~凄い、小豆洗いさん~」
「この川は、まぁ滋養強壮が、増すようじゃの」
(この川、という事は、)
「ゼンマイは、鋭いの、その場所によってものぅ変わるんじゃよ。」
「まぁ儂が、入らんように洗う事も出来るがの。」
「流石、小豆洗いさん。」
(流石で、ござる。)
くるくるっとアキノから貰った、鉄の桶を回す小豆洗い。
ニコニコ笑っている。
「鍋、貰えてよかったですね。」
「桶じゃ。」
「?」
(?)
「わしゃ、小豆洗いじゃ、妖怪、小豆洗いが持ってるものは、鍋ではなく、桶じゃ。」
「お、桶なんですね~」
(お、桶でござる。)
小豆洗いは、桶?を見せる。
「ここ見てみ、鉄の丸い底があるじゃろ、それを、柾目板の代わりに鉄が回り込みつながってるじゃろ、良くできた、鉄の桶じゃろ。」
「ば、バケツみたいですよね。」
「いらん事いう。」
小豆洗いは、ムカッとした。
(鉄なのは、いいのですか?桶と言ったら、木でできている様な、)
「また、お前さんは、ほんとに、」
小豆洗いは、鋭い質問に、ふっと溜息をつく。
「ずっと木じゃったよ、ずっと。だがの、鉄の桶があった方が、ええじゃろォォー」
ふぅ~。
「それにじゃ、アキノ桶は、鉄じゃ、。」
「火で、、煮る事も出来るのじゃ、そなたらに振舞ってやる事も出来るのじゃぞ、」
「ええ~嬉しい、皆が食べてるの、私も食べてみたいですぅ~。」
(しかしながら、煮てる時は、鍋といえるのでは?)
「しつこい。」
「そうよ、ゼンマイ。小豆洗いさんが、桶と言ったら、桶よ。もう、硬いからゼンマイ。」
「早く、食べてみたいわ~。」
「じゃろぅ。」
くるくるっとアキノ桶を回す小豆洗い。
ニコニコしている。
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