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ASMR系VTuberの私、ぼっちのはずがなぜかクラスの美少女に溺愛されてます!  作者: 海野アロイ
第一章 ASMR系Vtuberの私、ぼっちのはずがクラスの美少女に囲まれています!
22/62

22.パーティーしよう! カラオケにも行こう! 一周年記念配信の告知もするよ!

「やったよぉおおっ! すごく、うまく行ったよー!」


「わしも何とか乗り切ったのじゃ!」


「……手ごたえは十分あったわ」


 私がボイスメッセージを送ってから数日後、三人は満面の笑みで報告してくれた。

 頑張りが報われたんだって思うと、すごく嬉しい。


「これもゆうなちゃんのおかげだよっ! すごく嬉しくて、泣けたよぉ!」


「全くなのじゃ! 作業がはかどる、はかどる!」


「家宝にして、神棚に飾ってます」


「……神棚?」


 朝霧さんだけ反応がちょっと違う。

 冗談だと思いたい。


「そうだ、ゆうなちゃん、がんばった記念にパーティしようよ!」


「ぱ、パーティですか?」


「そうだよー! 嬉しいことがあったらお祝いしたいじゃん! そんで、美味しいもの食べて、飲んで、食べて、飲むの!」


 エリカさんが目をキラキラさせて提案してくる。

 飲み食いの比重が大きそうなパーティである。

 

 しかし、私は生まれてからこの方、パーティなるものを体験したことがない。

 プールサイドでバーベキューしながら、サングラスをかけてウェーイとやるイメージしかない。

 うぅ、自分の想像力の貧弱さが情けない。


「パーティなんて言われても、ゆうなさんが困ってるでしょ?」


「えー、大したことないよー? プールサイドでバーベキューしながら乾杯するだけだよ?」


 想像通りのパーティだった。

 やはり陽キャの方々はバーベキューが好きなのだろうか。


「ふぅむ、わしも祝うのには賛成なのじゃ! 相当頑張ったからのぉ! でも、タコパがいいのぉ」


「タコパ! いいねぇ! みんなで作りながらさー、ふぅふぅ、はふはふ、ごくんっと行きたいよねぇ! じゅわーって焼くのもいい!」


「なんであんただけ、食べる描写が詳細なのよ?」


「いいじゃん別にぃー! 細かいこと言いっこなし!」


 ふみさんはタコ焼きパーティーがしたいらしい。

 タコ焼きなら陰キャの私も大好きだ。

 昔、ASMR配信で「熱々のタコ焼きを食べる」っていうのをやった気がする。

 その時は自分で頑張って作ったんだっけ。


「あ、あのぉ、そう言えば、うちにタコ焼きの機械、あったと思います。……あ、いや、なんでも」


 気づいた時にはそんなことを口走っていた。

 これって「うちに来ませんか?」って遠回しに誘っているように聞こえる。

 いや、さすがにそれはまだ早いよ、こういうのは順番を追って行くもので。

 慌てて、言葉をうち消そうとするも後の祭りだった。


「行くー! ゆうなちゃんのおうちに行ってみたい! タコパしよー!」


「うちも参りますのじゃ! タコもっていくでのぉ」


「ちょっと、わがまま言いすぎ! ゆうなさんにご迷惑でしょうが!」


 エリカさんとふみさんが来る気満々になってしまった。

 私の人生で、お友だちを招待するなんて初めてのことだ。

 透子さんだけは私の心情を慮ってくれているようだけど、どうしよう。

 だけど、せっかく来たいって言ってくれてるのを無下にするのもなぁ。


「あ、あのぉ、えと、うちにはその大したものないですよ? それに、お姉ちゃんいることもあるし」


「お、お姉ちゃん!?」


「そうです。えっと、私、姉妹で二人暮らしをしてるので」


 私は三人に自分がどこでどんな風に暮らしているのか話したことがなかった。

 別に秘密主義というわけではないのだ。

 自分からペラペラ話すのもどうかなと思っていただけで。


「お姉ちゃんがいるなんて知らなかったよー!」


「新情報!」


「お、お義姉様がいるなんて……!?」


 三人は私に姉がいることにやたらと驚いて見せる。

 透子さんの驚きようは特にすごい。

 うーむ、私が一人っ子に見えるとかなのだろうか。


「それでもいいならって感じですけど、えっと」


 今までの私なら、お友だちを呼ぶなんて考えられなかった。

 怖いっていう感情ももちろん、ある。

 だけど、頑張った三人を労いたいって気持ちの方が勝っていた。


「もっちろん、行く!」


「わしも! あー、でも、朝霧透子は自宅待機なのじゃな?」

 

「……行ぎたいっ! 私も一緒に連れてって!!」

 

 透子さんはなぜだか泣いて叫んでいた。

 そこまで必死にならなくてもいいのに。

 別に一生の別れとかじゃないのだから。


「えっと、それじゃ、ここが私のおうちの住所です」


 メッセージアプリで住所を送る。

 パーティの日は来週の土曜日ということになった。

 ちょうど、私の一周年記念配信の前日だ。

 今からでも、すごく、すごく、楽しみ。




「でもさー、今日は今日でお祝いしたいよねっ?」


「え、あ、そ、そうですかね?」


「そういうわけで、ゆうなちゃん、今からカラオケいこっ!」


「え、え、えぇえ!?」


 陰キャの私にとってカラオケは鬼門の一つ。

 正直言って、お姉ちゃんの付き添いでしか行ったことがない。

 友だちと行けるだなんて。


「大丈夫、一時間だけだから! 何もしないから!」


「エリカ、あんたの誘い方、怪しいのよ!」


「それじゃ、レッツゴーなのじゃ!」


 なんだかんだ言って、カラオケに連れてかれてしまう私なのであった。

 エリカさんは慣れた様子で飲み物やたこ焼きを注文する。


「よっしゃー、まずはあたしが歌うよー」


「しょうがないわね、私も歌うわ」


「わしも!」


 ひとしきり三人が歌う。

 みんな上手だなぁ。

 透子さん、演歌がすごく上手い。

 よし、私は置物に徹しよう。

 人のカラオケを聞くのは案外好きなのだ。

 

「ゆうなちゃんの歌も聞きたいなぁー」


「聞きたいのぉ」


「……聞きだいっ!」


「おぉう」


 しかし、路傍の石として忘れ去られるにはちょっと人数が少なすぎた。

 三人の視線が私に集まり、「歌ってほしい」と目で訴える。

 

 実を言うと、この私、歌については自信がないのだ。

 自分の配信でも歌ったことは一度もない。

 お姉ちゃんからは「お腹から声を出せ」って言われるけど、上手くないんだろうなって思う。

 配信のためにうちの機材を使って歌っていることを録音したこともある。

 だけど、怖くて聞けていないのだ。

 自分が音痴だって知るのが怖いというか。


「む、無理はしないでいいんですよっ!?」


「そうだよー。でも、楽しんだもの勝ちだよー!」


 私が渋い顔をしているかのように見えたのか、透子さんが心配してくれる。

 ありがたい気づかいだ。

 でも、エリカさんの言葉にも一理ある。

 今はあくまでもお友だちとのカラオケなのである。

 配信みたいに気合を入れて望むものでもない。

 この三人なら素の私を出せるのかも。


「う、歌います!」


 私はお気に入りのボーカロイド曲を入れる。

 マイクを握ると、少し気持ちが昂る。


 さぁ、歌うぞ。

 音楽に合わせて目いっぱい声を出すと気持がいい。

 あぁ、私も歌を歌うのが好きなのかもしれない。


「……ど、どうでした? えへへ」


「よ、良かったですよ!? その、えと、なんだ、高音がすごく出ていたというか、耳が幸せで聞こえづらいといいますか」


「そうだよ! めっちゃ、えーと、高音の伸びがすごくてー、一生懸命な感じがかわいかった」


「すさまじい高音に胸が射貫かれると思ったのじゃ! 原曲より高く声が出せてすごい」


「ありがとうございます! 嬉しいです!」


 三人からはまさかの褒め言葉をもらった。

 実はこの曲、今度の一周年記念配信のサプライズで歌ってみてもいいかなーなんて半分ぐらい本気で思っていたのだ。

 うーむ、積極的に考えてもいいかもしれない。


「お姉ちゃんにはお腹から声を出しなさいって言われるんですけどね。えへへ」


「そ、そうですね。大事ですよね」


「すっごいだいじー」


「なるほどなのじゃ」


 そんなこんなで私のカラオケは楽しく終わったのであった。

 


◇ 悠木ゆめめの配信



「それでは、みなさんにお知らせです。来週の日曜日、悠木ゆめめが配信を始めて一周年を迎えます!」


 今日は大事なお知らせをした。

 一年、それは中学三年生の五月から365日。

 特に高校に入るまでは、マイクに向かいっぱなしの一年間だった。


『おめでとうございます!』


『めっちゃ嬉しいー!』


『イベントやるのー?』


『歌ってほしい!』


 リスナーさんたちもすごくすごく祝ってくれる。

 びくびくしてたころの私を支えてくれたのは、紛れもなく、リスナーのみんなだ。


「ありがとうございます! すごく嬉しいです。本当に何をすればいいかわからない、ド素人の私を導いてくれて感謝してます」


 ありがとう、って言葉を何べん行ってもまだ足りないと思う。

 姿も顔も何も分からないけどリスナーたちとの間に、絆みたいなものを感じている。


「一周年記念配信では、できればちょっと特別なこともしたいと思います。あ、でも、歌はどうかな……苦手ですし、そのぉ、分からないですけども」


 正直に言います。

 歌は苦手です!

 声量がないし、声が変に高くなるし、ちょっと間違うと「あっ、間違えた」とか口走るタイプなのです。

 メンタル的な部分で歌枠に向いていないのです。


『とにかく楽しみすぎるー』


『早く来週の日曜日にならないかな』


『やっべぇ』


『よぉし、今週も頑張るぞー!』


 みんな、元気である。

 嬉しいなぁ。

 よっし、それなら、私も少しだけ何かしてあげたいな。


「えっと、今日は雑談をして終わりって思ってたんですけど、ちょっとだけASMRやります!」


 YouTubeの世界は自由だ。

 やりたいと思ったことは、ある程度なら融通を利かすことができる。

 私は当初の変更して、ASMRをすることにした。

 今日のテーマは初心に帰って「おやすみASMR」をしよう。


 言葉に熱がこもる。

 体が温かくなる。

 あぁ、ASMRっていいなぁって思う。


 少し体が火照ったのを感じたので、窓を開ける。

 満月に少しだけ雲がかかっていて、すごくきれいだ。

 すべてが上手くいっている気がする。

 一年前の私の状態からじゃ信じられないくらいに。





「⋯⋯あれ?」


 次の日、起きた瞬間に気づく。

 体がだるくてフラフラする。

 まずい、私、熱がある。

 それもかなり、高い。

 喉も、痛い。






「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


「今後どうなるんじゃっ……!」


と思ったら


下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。


面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当にうれしいです。


何卒よろしくお願いいたします。

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