変態的笑いのセラピー!?さらば絶笑斎、ようこそドジっ娘山伏!
霊峰大山、「せせらぎの祠」。穢された「静心の玉」を前に、桃色助平太一行と笑いを憎む妖術師・絶笑斎との戦いは、ドジっ娘山伏・小鈴の(意図せぬ)こちょこちょ&純粋爆笑パワーによって、意外な局面を迎えていた!清らかな光を取り戻し始めた静心の玉。その光は、絶笑斎の心をも照らし始めたのか…?
「な、なんだ…この光は…儂の…儂の憎しみが…薄れていく…?」
絶笑斎は、自らの手が震えているのを感じ、戸惑いの表情を浮かべる。彼の脳裏に、過去の悲しい記憶が、走馬灯のように蘇っていた。かつて、彼は純粋に人々を笑わせたいと願う、しがない旅芸人だった。しかし、彼の芸は誰にも理解されず、ただ嘲笑の的となり、愛する者さえもそのために失った…その絶望が、彼を笑いというもの全てを憎む妖術師へと変貌させたのだ。
「おお!絶笑斎殿!そのお顔に浮かぶは、深い悲しみと後悔の影!そして、その瞳から零れ落ちる一筋の涙!なんと!なんと人間臭く、そして…美しい『魂の慟哭』でござろうか!この助平太、その『悲哀のエロス』に、我が心の琴線が激しく震えておりますぞ!」
助平太は、絶笑斎の苦悶の表情に、またもや新たな「美」を見出し、感動に打ち震える。
「しかし、絶笑斎殿!その憎しみもまた、貴殿を形作る一つの『個性』であり、ある意味では『美しい執念』とも言えましょう!じゃが!真の『笑い』とは、他者を貶め、自己を慰めるためのものではなく、心の底から湧き出る、温かく、そして全てを包み込むような『愛の表現』なのでござる!例えば、うら若き乙女が、初めて愛しい殿方と肌を合わせた時の、あの恥じらいと喜びに満ちた、初々しい笑顔のように…!」
助平太の、あまりにも突飛で、しかし妙な熱のこもった「変態的笑いのセラピー」が始まった!
「…愛の…表現…?」絶笑斎の目に、わずかながら正気の光が戻る。
「そうですわ!わたくし、美味しいものを食べている時、とっても幸せで、自然と笑顔になりますのよ?絶笑斎さんも、このお団子を召し上がってみてはいかがかしら?」
お福が、いつの間にか懐から取り出した巨大な三色団子を、絶笑斎に差し出す。
小鈴も、涙目ながら、しかし純粋な笑顔で頷いた。「わ、わたくしも、助平太様(の変態ぶりに)にドキドキして、なんだか笑ってしまいます…!笑うと、とっても楽しいです!」
絶笑斎は、助平太の変態的な説法、お福の純粋な食欲、そして小鈴の天然ドジっ娘スマイルという、カオスながらもどこか温かいものに包まれ、彼の心の奥底で凍り付いていた何かが、ゆっくりと溶け出していくのを感じていた。
「…儂は…間違っていたのか…?笑いとは…そんなにも…温かいものだったのか…?」
絶笑斎の体から、禍々しい妖気が霧散し、その顔からは憎しみの隈取が消え、ただの疲れ果てた初老の男の姿が現れた。彼は、静心の玉の前に崩れ落ち、嗚咽を漏らし始めた。
「おお!その涙!その悔恨!それこそが、貴殿が新たな『美』へと生まれ変わるための、聖なる産湯でござるぞ!」
助平太は、なぜか感動して共に涙ぐんでいる。
やがて、静心の玉は完全に清らかな光を取り戻し、祠にそっと奉納された。すると、大山全体に清浄な風が吹き渡り、米子の町を覆っていた「笑い止まらぬ病」の気配が、嘘のように消え去っていくのが感じられた。大山の嬉々様もまた、その力を取り戻し、穏やかな微笑みを取り戻したのだろう。
絶笑斎は、いつの間にか姿を消していた。彼がどこへ行ったのか、誰も知らない。ただ、祠の隅に、一枚の汚れた手ぬぐいと、小さな木の笛が残されているだけだった。
事件解決後、小鈴は、助平太たちの前に改めて向き直り、深々と頭を下げた。
「あ、あの…助平太様!そして皆様!わたくし、この度のことで、自分の未熟さを痛感いたしました…!そして、助平太様の、その…型にはまらない自由な発想と、人々を(結果的に)救う不思議なお力に、心から感銘を受けました!どうか!どうかこのわたくしを、旅のお供にお加えください!もっともっと、助平太様のお側で、『美の道(と勘違いしている)』を学びたいのです!」
小鈴は、頬を上気させ、潤んだ瞳で助平太を見つめている。その胸は、期待と緊張で大きく上下していた。
「おおおおおっ!小鈴殿!その健気なる申し出!そして、その修行着から溢れんばかりの『可能性(という名のお色気)』!この桃色助平太、喜んで貴女様を、我が『変態ハーレム(という名の愉快な仲間たち)』の一員として、熱烈に歓迎いたしますぞ!共に、まだ見ぬ『エロスの新境地』を切り拓こうではござりませぬか!」
「は、はいぃぃぃっ!」
小鈴は、助平太の言葉の意味を半分も理解していなかったが、とにかく彼の仲間になれたことが嬉しくてたまらない様子だ。
「…また変なのが増えたんだゾ…」プルルンが額に手を当てる。
「まあ、賑やかになるのはいいことだ」カゲリは微笑む。
「ドジっ子だが、根性はありそうだな!」辰五郎も小鈴を認めたようだ。
「あらあら~、これでまた美味しいものを分け合うお仲間が増えましたわねぇ~」お福は、既に小鈴に手作りのお菓子を勧めている。
こうして、ドジっ娘お色気山伏・小鈴が、正式に助平太一行に加わった!
米子の町に戻った一行は、町の人々から英雄として(助平太は主に「あの変な侍」として)熱烈な歓迎を受けた。感謝の宴が開かれ、米子の海の幸、山の幸が所狭しと並べられる。主役は当然、お福と、彼女に負けじと(しかしドジを踏んでお皿をひっくり返しながら)食べる小鈴、そしてそんな二人を「おお!二人の美女の、なんと麗しき『大食い対決』!その口に運ばれる一箸一箸が、まるで愛の囁きのよう!」とスケッチする助平太であった。
宴もたけなわとなった頃、大山の庵から星見の巫女がそっと一行の元を訪れた。
「…米子の町に笑顔が戻り、嬉々様もお喜びです。皆様のお力添え、心より感謝いたします」
星見は深々と頭を下げた後、その表情をわずかに曇らせた。
「じゃが…世界の調和は、まだ完全には戻っておりませぬ。今度は、西の地、神々の故郷である出雲の国より、古の神々の嘆きと、不穏な『黄泉の気配』が、わらわの星見の盤に映し出されております…」
「出雲の国!そして黄泉の気配!おお!それはまた、新たな『神話的エロス』の予感!そして、出雲の巫女といえば、その神秘的なまでの美しさ!この助平太、その『ご神託(という名の誘惑)』を、全身全霊で受け止めとうございますぞ!」
助平太の変態アンテナは、早くも次なる冒険の地、出雲へと向けられていた!
その頃、遥か西の地では、「黄泉戸を開く者ども」と名乗る謎の集団が、不気味な儀式を行い、古の邪神を呼び覚まそうとしていた。そして、その手には、玉藻の前の残党から奪い取ったのであろう、「天逆毎の鍵」の破片が握られていた…。
新たな仲間・小鈴を加え、一行は次なる目的地「出雲の国」への旅立ちを決意する。変態とドジっ娘と食いしん坊と毒舌スライム、そして頼れる仲間たち。彼らの珍道中は、神話と伝説が息づく山陰の地で、さらに奇想天外な展開を迎えるのであった!




