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84 帰り道2

 未来予知の話からタイムトラベルの話になり、そこから去年の夏の、ヘリアンサスガールズが主題歌を務めた映画の話になった。タイムマシンを題材にした、アニメーションの映画だ。


 撮影当時研究生:ヘリオプシスと呼ばれていた5人も、すでに正式メンバーとなってから1年が経過する。主題歌の歌詞に「期待のヘリオプシス 未来へ」という部分がある。知らない人は何かよく分からない歌詞だが、ショウは歌詞の意味を理解して泣いてしまったようだった。


 ヘリアンサスガールズは地元ではまあまあ知名度がある(といっても、知らない人も多い)が、離れた場所ではほとんど知らないという人が多いようだ(ショウも、私が来るまで存在すら知らなかったといっていた)。ラストラベンダーを知ったきっかけは、インターネットでマイナーなアニメを検索したからだ、とショウは言っていた。


 ローカルアイドルでも東京遠征しているものも多い。隣市のNEWAWAというアイドルも、頻繁ではないものの定期的に東京でライブを開催しているようだった。


 ヘリアンサスガールズは今のところ、2021~2022年にかけて行われた「メンバーの実家の場所巡り」企画で遠征が行われたくらいであり、他に「遠出をした」と言えるようなライブは存在していなかった。基本的には地元、時々隣市のショッピングモールで披露が行われるくらいで、たまに四国の知らない中学・高校でダンスの披露を行うくらいだ。


 1~2ヶ月に2回ほど愛媛県・高知県・香川県でライブが行われることはあったが、それも頻繁という認識ではなかった。記憶が確かなら、4度ほど広島でライブを披露したことがあるが、基本的には四国地方を離れることはなかった。


 私はショウに、1回は四国のライブに来てほしいと伝えた。ショウは、難しいかもしれないけど、わかった、と言ってくれた。


 ショウが”彼”でいてくれるのもあと1年になる可能性がある。私がアイドル活動に復帰すれば、ショウとは別れざるを得ない展開になるかもしれない。高校卒業後もショウと(Rivage仲間たちとも)定期的に会うことは可能だろうが、あくまで久しぶり、的な展開となるだろう。


 「申し訳ないと思っているが、復帰に成功したなら別れることになることを覚悟してほしい」とショウには伝えてある。彼は、私の考えを応援してくれているようだ。私がアイドル活動を再開する結果別れざるを得なくなるならば、別れることを覚悟していると話してくれた。


 ショウの第一印象は「誠実そうな眼つきをしている」だった。といっても、誰かに言いふらされるのではないかと心配したことも正直あった。しかし、私の「誠実そう」という印象は間違いではなかった、正しかったと今はわかっている。


 私は元アイドルだということがバレた相手がショウでよかった、ショウにバレてよかったと本気で思うようになっていた。


 気づいたら家の前に来ていた。私は、じゃあね、といって家の中に入っていった。

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