52 日常
文化祭も無事終わり、日常の高校生活が戻ってきた。ハプニングも特になく、比較的平穏な毎日が続いていたが、その分退屈だとも感じていた。
2か月後にはヘリアンサスガールズのライブが行われるが、それまでは特に何も用事がない。9月末に行われるはずだった体育祭も、雨の連続で中止になってしまった。
最近よくないニュースばかりが入ってくる。その中でも特に衝撃的だったのが、しふぉんの友人のM氏(なまえは聞いているが、会ったことはない)がトラックに轢かれて意識不明(死亡してはいない)だということだ。
ショウも来週に控える定期テストに身が重くなっているようだった。登校時の足取りが気持ちゆっくりになっていることからもわかる。彼も、どういうわけか良くないことが続いているようだった。
私たちはいつも通り学校へと向かっていった。日常はそんなに面白いことが起こるわけではないが、それでも2年前のコロナウイルスパンデミックからようやく戻ってきた感はある。
コロナウイルスで、私たちは多くの経験をした。ウイルス自体が出てきたのは3年前の11月。そこから広がっていき、私がいた徳島県でも多くの影響を与えた。
本来2020年の9月に行われるはずだった2期生募集が4か月ほど延期したこと。2020年6月に計画されていた謎解き企画・脱出ゲームであるHeliAnswersが1年ほど延期されたこと。ライブが中止になり、何回かはオンラインで行われたこと。事実上元に戻ったのは、コロナウイルスの流行開始から1年半以上たった2021年6月だった。
私は高校受験に備え、2021年9月に活動を一時休止することに決めていた。つまり、コロナウイルスの事実上の終息から3か月ほどしか活動できなかったことになる。
その間にも私を応援してくれていた人はいた。拓也さんに出会ったのも確かそのころだった。
私は、良くないことが続いていても、そのうち良いことが起こるよ、とショウを励ました。彼は笑ってくれた。
いつも通り学校に着く。私たちは教室へ向かっていった。退屈な授業である世界史・古典は連続していて寝れる。あとの4時間は数学I、数学A、物理、英語。割と何とかなるだろうと私は思った。




