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50 帰り道

 昨日と同じで、途中まではK駅の辺りを道にまっすぐ沿って歩いて帰った。今日は、K駅の大きい駅舎の方の道を通った。


 K駅の大きい駅舎から出て左に曲がった先にある階段を昇ると、ドームのような場所にたどり着いた。正直かなり大きい。聞いた話、全国大会でも使われることのあるプールのようだ。大会の行われていないときは一般人にも開放されているようで、私はいつか行きたいね、みたいな話をした。


 はっきりいうが、私もショウも運動神経はない。2人とも運動自体は嫌いではないもの苦手だ。例えば、ショウの握力は左16kg/右19kg。私は左22kg/右23kgだ。男子の平均は40.3kg、女子の平均は26.4kgとネットには書いてある。ショウの邦画運動できないのは間違いないだろう。


 50m走も、私は9秒15だが、ショウは9秒36。人のことは全く言えないが、ショウはかなり運動音痴だ。私はショウのそういうところが好きだった。


  ベンチに座ってお茶を一杯飲んだあと、私は話した。


 「私、実はショウみたいな頼りないけど一途な人が好きなんだよね」


 少しばかり失礼な言い回しになったかもしれないが、ショウは特に気にしていないようだ。申し訳ないが、女子と話してそうなイメージは全くない。私がいなければ、たぶんほとんど女子と会話することはなかったんじゃないかという気さえしてしまうほどだ。


 「単に僕にコミュ力がないだけだよ」


 ショウは話す。私は思わず笑ってしまった。


 帰り道に知らない道を通るとき、私は妙にテンションが上がる。正式に付き合うことになった”彼”と私は一緒に帰っていった。


 夜の帰り道、曲がる角を1つ変えるだけで全く知らない道に出た。住宅街なので特に何かあるというわけではないが、新鮮な感覚だった。何分か歩いていると私の家に着く。私は、じゃあね、といってショウと別れ家に入った。


 夜ご飯を食べお風呂を上がり髪を乾かしていると、ショウからLINEが届いた。私はすぐに既読を付けた。


 「正直に答えてほしいんだけど、横浜来た時どう思った?」


 私は小分けにしてメッセージを送った。


 「えー、悪いんだけど最初は『田舎だな』って思ったよ、私が言えることじゃないけどね」

 「あと坂が多い! 夏場とかは地獄だなって思う」

 「まあ何だかんだで今はいいところだと思うよ」


 正直、徳島で住んでいたときと比べ、田舎度はそんなに変わっていない。列車の本数・都会への距離を除けば、どっちでも利便性は変わらない感じだ。


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