表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛しい娘になんとか「お父様」と言われたい  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/28

娘の母と王妃が昔からの友人だったと知ってショックを受けていたら公王が魔人となってくれました

 俺達はそのまま一気に魔導公国に攻め込んだ。

 公国の公都までは騎馬で2日ほどだ。


 魔導公国の主力の騎士団はアミが殲滅していたし、後は魔導師団だけだ。

 まあ、公国の魔導師団は強力だがこちらには俺とクリスの二大魔術師がいるのだ。

 公国の魔導師も俺達の前には敵では無いはずだ。


 そう思って公国の公都に攻め込んだが、城門をぶち破った後は抵抗らしい抵抗もなく、王宮に攻め込んだ、帝国とランフォースとアンハームの連合軍はあっという間に王宮を落としてくれた。

 あまりにもあっけなさ過ぎて俺は手持ち無沙汰だった。


 絶対に変だ。

 こんなにあっさりと落ちるのはおかしい。

 本来魔導公国は魔導師の国だ。何故公国自慢の魔導師が出てこない?


「陛下、判りました。アナスタージウス・オストホフ公王はノルトハイム王国に向かったとのことです」

 ペーテルス騎士団長が宰相補佐官を引っ立ててきて教えてくれた。


「何だと、公王自らノルトハイムに攻め込んだというのか?」

 俺は驚いた。

「ノルトハイム王国にいきなり攻め込んだとしても到底勝ち目はあるまい?」

 俺は不審に思った。


 いくらアーデルベルトが能なしとはいえ、騎士団や魔術師団が王宮を守っているはずだった。

 魔導公国の魔術師団がどれだけ優秀であろうとそう簡単に攻め込めたとは思えなかった。


「ふんっ、愚か者め。公王陛下はノルトハイム王国の第一王子殿下が王都で挙兵するのに合わせて王宮を急襲されたのだ。今頃はノルトハイムの王都を占拠しておられるわ」

 宰相補佐官が笑ってくれたんだが、

「貴様どなたに話していると思っている」

「ギャーーーー」

 ペーテルスが補佐官を思いっきり殴りつけていた。

 それは無視して、

「おい、クリス、アミは大丈夫なのか?」

「まあ、ヨーゼフ先生もいるからアミなら問題ないと思うが」

 そう言いながらクリスはとても心配そうだった。


 うーん。後のことはペーテルス等に任せてノルトハイムにすぐに転移した方が良いか?

 俺が考えていた時だ。


「えっ、ちょっと、何!」

 クリスがいきなり叫んだ。

 俺が改めてクリスを見るのとクリスが消えるのがほぼ同時だった。


「クリス!」

 俺は叫んでクリスのいたところに駆け込んだが、跡形も無くクリスは消えていた。


「貴様何をした?」

 ペーテルスが補佐官の首を締め付けた。

「いえ、何もしておりません」

 補佐官は必死に否定した。


 あの消え方は転移だ。

 それもあのクリスの慌てぶりから言うと自ら転移したのでは無くて、誰かに呼ばれたみたいだった。

 誰に呼ばれたんだろう?


 魔術師を呼び出すのは基本的には本人よりも大きな魔力を持つ者だ。


 ヨーゼフ先生か、そうか、娘にでも呼ばれたか?


 アミのピンチか!

 こうしてはいられない。


「ペーテルス帝国第18騎士団長」

「はい」

俺に呼ばれてペーテルスは慌てて俺を見た。


「後のことは貴様に任す。頼むぞ」

「えっ、ちょっと陛下お待ちください!」

 ペーテルスの声を無視すると俺はアミの事を思って転移した。


 落ちるような感覚になってあっという間に転移空間に入る。



 次の瞬間、俺はおそらくノルトハイム王国の王宮とおぼしき部屋に転移した。


 目の片隅にアミとクリスを確認する。


 それと同時に魔術を放とうとしている公王を見つけた。


「ギャーーーー」

 俺は公王を思いっきり蹴飛ばしていた。

 公王は壁に激突していた。


「おいおい、魔術をぶっ放そうとしていたぞ。この男。油断するんじゃないぞ。クリス」

 俺はクリスらに注意した。


「レオ、公国はほってきて良かったの?」

「二個師団がいるんだ。後はあいつらに任せておけば良いだろう」

 クリスが聞いてきたが、勝手に転移したクリスに言われたくないと思ってクリスの方を見て俺は目を剥いた。


「え、ええええ! クリス、お前は何をしているんだ」

 俺の目の前でクリスが因縁の相手のディアナを抱きしめていたのだ。それも慰めるように背中を抱いていた。

 元々クリスの婚約者のアーデルベルトをクリスから奪って、クリスを冤罪で嵌めて国外追放にさせたのがディアナだ。そのディアナを何故、クリスが慰めている!

 俺には全く理解できなかった。


「何しているって、アナを慰めているのよ」

「アナって、お前らいつからそんなに親しくなったんだ?」

 俺は呆然としていた。


 いや、断罪された後もクリスはディアナにブツブツ文句を言っていたはずだ。

 なのにだ、クリスは今問題発言をしてくれた。


「いつからって、昔からよ。言っていなかったっけ?」

「聞いておらんわ! そもそもお前はディアナに嵌められて王宮から追放されたんじゃないのか?」

 俺は呆然自失していた。


 何だと! クリスがディアナと仲が良かっただと?


 クリスの取り巻きの令嬢立ちがディアナを虐めるのを確かにクリスは窘めていたし、俺が帝国の圧力を駆けて婚約破棄を無しにしてやろうかと言ったのに、いらないと言ったり変だとは思っていたのだが、こいつら昔から仲が良かったのか!


「元々私はアーデルベルトが趣味じゃなかったから、アナに譲ってあげたのよ」

「じゃあ、嵌められたっていうのは?」

「あれは計画的よ。婚約破棄して私も自由になりたかったのよね」

「はっ?」

 クリスの言葉に俺は開いた口が塞がらなかった。


「ええええ! 礼男は全然聞いていなかったの?」

 ディアナがいきなり俺の相性を呼んでくれた。


「おい、待て、俺のことを勝手に呼び捨てにするな!」

「ええええ! 何故? 前世では普通に呼び捨てにしていたのに!」

 その後、ディアナが何か訳の判らない事を言ってくれたが、


「前世? 何の話だ?」

 俺には全く理解できなかった。


「稲、全く話していないの?」

 驚いてディアナがクリスに話していたが、まだ何か秘密があるのか?


「ええい、貴様等! 俺の阿奈に親しく話しかけるな!」

 壁に激突して倒れていた公王がそう叫ぶと、立ち上ってくれた。


「何だ? まだ意識があったのか? じゃあ眠らせてやろうか?」

 俺はもうやけくそだった。


 クリスに今まで嘘をつかれていたのだ。


 今まで犬猿の仲だと思っていたクリスとディアナがこんなに親しかったなんて、俺はクリスと親しかったはずなのに、全く話してももらえていなかった。


 そんなにショックを受けていないように見えるからアミや小僧は知っているみたいだった。

 知らされていなかったのは俺だけみたいだった。 


「ふんっ、貴様ではもう俺には敵わないぞ。後で地獄で後悔するが良い」

 公王はそう叫ぶといきなり黒い瓶を開けてそれを一気飲みしてくれた。

 そして、喉を押えて苦しみだしてくれた。


 俺達は唖然とそれを見ていた。


 こいつは服毒したのかと一瞬思ってしまった。


 でも、そんな訳は無かった。


 着ている服が弾き飛び、ドンドン大きくなっていき天井を突き抜けてくれた。


 そして、粉塵が収まったところに巨大な魔人が出現したのだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

関連作品

『母に叩かれ家出して魔術学園に入学したら何故か王子様と親しくなりました 平民少女のシンデレラストーリー』https://ncode.syosetu.com/n8270ll/

アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】した一番人気の物語

2023年6月末全国1200以上の書店にて発売! 表紙は11ちゃんさん
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク

■楽天ブックスへのリンク

■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます

私の二番人気で電子書籍3巻まで発売

表紙画像
 1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
 上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
 このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■【3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

■【小説家になろう記載ページ】『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://ncode.syosetu.com/n9991iq/


表紙画像
 2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
 表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/

3巻表紙画像
 3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
 表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。
私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万字の大作はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



5番人気の話

『悪役令嬢に転生したみたいだけど、王子様には興味ありません。お兄様一筋の私なのに、ヒロインが邪魔してくるんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n3871kh/

短編

『AIに乗っ取られた男』https://ncode.syosetu.com/n7779ku/

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ