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「しっかしまあ、最近戦闘ばっかだよな。せっかくの女性読者が離れていってしまうぞ!」
「いや、女性読者いないでしょ。というか、読者自体いるのかどうかも分からないわよ?」
「くっ。それもそうか――というか、本編!ワタシが悪魔とかどういうことだ!いい加減にもほどがあるぞ!」
「まあ、それは後々説明が入るのこと」
「いや、それより、なんだかすごいことになってるわよ」
「そりゃあ、すごいよ!コロネちゃん!だからな!」
「うまくまとめようとしたわね」
「別にそんなんじゃないぞ!そういえば最近小説家になろうで三億円事件についての本物っぽい小説が話題になっているよな」
「犯人が書いたっぽいってやつでしょ?」
「まあ、作者は読んでいないので何とも言えないが、小説家って言うのはな!実体験の方がしょぼく書いてしまうんだ!」
「いや、作者、小説家じゃないでしょ」
「ただの駄作書きのこと」
「いや、作でさえないだろうが。まあ、どういうことかというとだな。作者の下宿先の廊下の壁にゴキブリが張り付いていたんだな」
「唐突に嫌な話をしないでよ」
「作者、ゴキブリとか殺さない主義だからな。生き物は極力殺したくないんだ」
「本編で大分殺されてるのこと」
「ほんとね。どの口が生類憐みの令を口にするんだか」
「まあ、これは事実なんだが、もし地の分にするとだな」
ゴキブリが壁に張り付いていた。何が楽しいのか触覚をふらふらと動かし、どこかを見ている。
「みたいなのになるわけだな」
「いや、なんだか気持ち悪いけど」
「でも、文章力のなさが丸見えのこと」
「だが、もし、壁に作者を落とした企業が入りついていたらどうなるかというとだな――」
薄暗い廊下には湿った空気が充満している。ここが建物の三階であることが原因だろう。臭いはこもり、風は通らない。リノリウムを運動靴で踏みしめながら、私はふと体の芯を揺さぶられるような妙な感覚に襲われた。手足は冷たくなり、小刻みに揺れている。何が起こったのか。それは今さら言うまでもないのだ。
私は視てしまった。壁に張り付いた、企業の姿を。私を落とした企業が壁に張り付いていた。頭を廊下のリノリウムに向けながら、尾は天井の方を向けている。その尾を振りながら、採用する気もない私に近づいて来たのだ。ちょうど私の175センチの身長の視線に合わせた先に懲りる様子もなく張り付いていた。160~150センチほどの高さに張り付いていたのだろう。私の姿に気がついたのか、一瞬動きを止め、張り付いた笑顔を見せるが、一瞬で目を逸らした。ふらりふらりと身長ほどもある触覚を動かしている。まるで上機嫌を装うようなしぐさに私の怒りは有頂天だった。
「なげぇよ!」
「いや、あんたが始めたんでしょ。それと、言いたいことは分からない!」
「つまりな、実体験は意外と簡素になりがちということだな」
「いや、どうみたってゴキブリの描写でしょ」
「落とした企業をゴキブリにするとすかっとしたのこと。シリーズで続けていくのこと」
「闇が深い。それと、作者は来年に就職は持ち越しかしら」
「あまりそんな話をしてやるなよ。前回のすごころ書いた後昼寝すると、見る夢全部最悪だったからさ」
「作者の見る夢はそこそこリアリティがあるので、時折現実と見分けがつかなくなるのこと」
「リアルヤバい奴ね」
次回予告
「今回、そこそこ長かったな」
「まあ、本編が短かったから、作者の余力があったんでしょ☆」
「もっと百合を!ゆりをぉ!」
「作者、別に百合とか好きじゃないのにどうしてこんな路線に入ったんだろうね。どっちかというと、BLの方が好きかも」
「いやいやいや。BL好きの男ってそれはそれでどうなんだよ」
「自己敗北性パーソナリティをなめるなよ☆」
「唐突にどうした!?」
次回、『ゴキブリって意外と食べられる部分が多いって聞くよね』
「やめろよ?本気でやめろよ?」




