表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/6

リディアという少女

異世界転生ライフ2日目!

死ぬほどだるいけど全員攻略をするには頑張らないとね!

でも…なんだろう…悲しくなってくるんだよね…

異世界転生ライフ2日目…

この2日間私は部屋の外に出る訳でもなく、ずっとゴロゴロしながら過ごしていた。というよりもそう過ごさなければいけなかった。

リディアの生まれた時からの記憶が全てが私の脳に入ってくる…想像を絶するほどの精神的、肉体的疲労が私を襲ったのだ


「だるい…死にそう…」


かといってもうリディア本人の記憶は徐々に私に溶け込んできていて、もちろん死にそうなくらい辛いけど最初の頃に比べればだいぶ落ち着いていた。

そしてそんな中で私はあることに気づいたー。


リディアが脳内お花畑なのはみすらぶユーザーの間ではとても有名なことだった。だけどそんな主人公だからこそ、フラットな意見、考えそして脳内お花畑キャラ特有の愛され属性で攻略対象を落として言ったのだろう。

そういうことになっていた。

しかし、実際リディア本人になるとわかったことがある


リディアは本当に愛されていたのだろうかー。


私の中に流れ込んできた記憶はどれも幸せなものだった。だけどやはり気づいてしまうのだ。

彼女に対しての陰口、噂話、妬み、憎悪ー。

もちろんそこに友情、愛情なんてものはこれっぽっちもない。

両親は愛してると毎日のように言ってくれた。しかし、実際、彼女の名前を呼ぶことよりも花の魔力への賛美の方が遥かに多かった。

両親でさえ彼女を愛してはいなかったのだ


だから彼女は無知なふりをした。

それは一見彼女なりに愛される方法だと思ってたのかもしれない。だけど本当は事実から目を背き、必死に逃げていたのだ。


初めて婚約話が来た時、彼女は今までに感じたことの無いような高揚感を覚えた。

やっと自分を愛してくれる人が現れる。


そう思っていたー。


「これでまた一段とこの家の格式が上がるのね!あぁ、心が満たされますわ!」


「やはり花の魔力は偉大なのだ…陛下も花の魔力を持った娘を王家に迎えられてとても嬉しそうにしておられた…」


「新しい宝石買えるしら?」


「あぁ、もちろん…そうだ!新しい家を作ろう!今よりも大きな、豪華な家を!」


「やっと、あの子が役に立ってくれましたね…」


「もうあんな小娘に会わなくて済むんだ…」


父も母も、私との婚約を祝うよりも自分自身の利益、そして私と離れる嬉しさの方が大きいようだった。いや、それしか無かった。

そしてー。


今までただ一心に愛を欲してきた少女はそこで壊れた。


そこからは覚えていない。

でも、、あの出来事だけは覚えていた


宰相

「公爵家令嬢、リディア・ローズデリア誘拐事件の件についてですが…すでに花の魔力は奪われていると考えられます…」


陛下

「はぁ…もうよい。ご令嬢は救出するが…ジルギースとの婚約は破棄しよう…」


「お、お待ちください!陛下!えっと…そうだ!陛下も魔力を取り戻す方法は知っておられるでしょう!」


陛下

「もちろん知っている…だがそのためには…ジルギースも多分…それにあのご令嬢だ。可能性は限りなくゼロに近い」


「そんな…」


議会室に重い空気が流れる。

同時に、この一瞬でリディア・ローズデリアの価値は無くなってしまったのだ。


希望もなにもないように思われた。しかし、その時だった。


使用人

「お、お待ちください!殿下!入ってはなりません!」


議会室の扉が思いっきり強く開かれ、周りの空気を一変させる。


陛下

「ジ、ジルギース!何をやっている!」


ジルギース

「まだ、花の魔力を取り戻せる算段があるのでしょう?

僕にできることならなんでも致します。例え、時間がかかったとしても…」


陛下

「ジルギース…おまには絶対に無理なのだよ…」


ジルギース

「僕はこの国に一生の忠誠を誓ったのです!この国の利益になることであれば、例え自分の命を失おうと掴み取ってみせます!」


「へ、陛下…殿下もこのように仰て…」


陛下

「うぅ…わかった…だがジルギース、くれぐれも命を落とすようなことをするな。これは約束だ。」


ジルギース

「ち…陛下!ありがとうございます!」


そこからは早かった。直ぐに救出部隊が組まれ、犯人もあっさり捕まり、私は助け出されたのだ。



なぜこの見てもいない記憶を見ることができたのかは分からない。だけどきっと魔法かなにかの類なのだろう…


「ジルギースはあんなにも尽くしてくれた…もう惚れてる可能性もある気が…」


「いやいや!惚れてるんじゃないよね!ただ国の利益のためだもんね!」


ジルギースは性格上、国を1番愛しているのだ。女性と恋に落ちたことなどない。そんな彼が政略結婚のために立てられたリディアを好きになるなどありえないのだ。


「それにゲーム本編が始まってから恋が始まるものね…」


つまり!私がやるべきことはひとつ!来るべき日に備えて人としての価値をあげるのよ!

そのためには…やはり最初は勉強よね!図書館に毎日通えばそれなりに学力は上がるかな…?


「そうとなれば早速探索よ!それに今のうちに恋路を邪魔するようなものを排除しなければいけないわね!」


公爵令嬢としての教育、作法などの記憶も一緒に流れてきたため、粗相などは起こさないだろう…

そしてプラスで、学力、人からの支持を集めれば直ぐにゲーム攻略はできる。


「前世暇人乙女ゲープレイヤーを舐めんなよ!!!」


私は意気揚々と部屋の扉を開けた。



猫缶です!

おとてん!ついに異世界転生ライフ始まりましたー!

リディアにこんな過去があったなんて…(泣)

脳内お花畑は彼女にとっての生きる上での最重要事項だったんですね…

でも今日からはリディアに変わってこのリディアがあなたの人生を変えて差し上げます!


私はもう私利私欲のためだけじゃないのです!

てことで!今世は張り切って!

乙女ゲーで失敗ばかりした私、転生後は経験活かして大成功を収めます!


今後もよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ