プロローグ〜弱肉強食の学園〜
私立明光学園大学附属高等学校。日本2大高校の1つであり、全国から有力企業の後継達が集まる弱肉強食の学園。そんな常時緊張感漂う学園を『ただの高校』として生活する者達がいる。
私立明光学園大学附属高等学校。「この学園を卒業した者は将来、世界にその名を轟かせることができる(轟かせ方は人それぞれだが)」と言われるほどの、伝統と格式を持つ日本の2大高校の1つである。
そんな明光学園には日本全国津々浦々から、日本5代財閥、有力な大企業や大病院など、令嬢や御曹司が多くーと言っても全校生徒の半分ほどだがー集まり、中には一般の家から優れた学力を武器に入学を果たす者もいる、超エリートマンモス校である。
この学園の特徴は、序列が明確に決定されることだ。『犯罪防止』という大義名分の元、全教室・全廊下・昇降口・屋上・運動場に体育館そして各部活動の部室に至るまでー流石にトイレや更衣室にはないー防犯カメラが設置されており、授業態度、普段の生活の所作、そして、最も重要な試験の点数などー実際に学園長から聞いたところ、採点基準は案外緩く、項目も一般の高校と同じで、カメラはテスト中の不正防止や犯罪防止に使われるらしいーから採点化され学年ごとに序列が決定する。
序列が決まるということは、必然的に憧れの的となる存在ができる。その憧れは、時に嫉妬など負の感情へ転換することもあるが、この学園では、校則により常に退学の2文字がちらついているので、いじめや嫌がらせなどは特に何もできない。
ここ明光学園は、「完全実力至上主義」を掲げており、学園側からの課題は長期休暇を除き、一切出ることはない。その代わり、1教科でも赤点ー通常は試験で30点以下とされる赤点だが、この高校は50点以下を赤点と設定しているーを下回ったものは、追試などの情けをかけられず、「この者は我が校の学業についてくることができない」と判断され、即退学処分となる。序列がどれだけ高かろうと全生徒に適応される、絶対の校則である。さらに、社会で通用する程度の礼儀を守れと、校則を破った時点で即退学。三年まで生き残れる生徒は入学当初の半分くらいらしい。
過去にこのブラック校則に抗議があったわけではないのだが、なんとこの学校の校則の序文には「いかなる者もこの校則を変更することを許さない。変更した場合、当人は本校の校則を破ったこととする。本校の校則は在籍する全生徒・全教師に適応される」と書いてあるわけで、結果は言わずもがなだろう。
そして各学年主席と次席、つまり、序列1位と2位は強制的に生徒会への加入を強いられる。生徒会は学園長、そして学園の理事会と同程度の決定権があるため、生徒会役員は学園内の最高権力者とも言える。学園全体が憧れる中、「めんどくせ〜、まじダルいわ〜」とか言って乗り気じゃない輩がいなくもないのだが…。
そんな強者のみが生き残る弱肉強食の学園で、なんの気負いもなく『ごくごく普通の高校生』として生活するー周りから見たら異常なー者達がいる。




