第C話
「グッモーニング、皆さん。バックアップ所属の楯無紬希だよ」
「おはアーイ、バックアップ所属の夢乃愛です」
・ おかえりー
・ 護衛騎士に制裁を下しましたか?
・ てか、タマちゃんがw
・ 初っぱなから飛ばすなw
「みなさん、中断してごめんね。けど、ご覧通り泥棒猫は確保したよ。騎士さんには逃げられましたけど」
「……タマ子先輩、手とかきつくないですか?」
「ならほどきなさいよ! バックアップ所属の猫屋敷タマ子なのよ、わたくしは!」
・ 拘束されながらもちゃんと自己紹介してる
・ V-TUBERの鏡だなw
・ ついでき亀甲縛りしようぜ
・ ↑天才か?
「ごめんね。紬希、乙女だからそう言うのわかんないんだぁ」
・ うそつけ
・ 同人誌見て発狂していたくせに
「そうよ! 本当の乙女とはわたくしみたいなエレガントな超お嬢様の事を指すのよ! 紬希なんてむっつりスケベじゃないの」
「あれれー。そんな悪い事を言う口はどこかなぁ」
「や、やめなさい! 頬を引っ張るな!」
「うわぁ。モチモチ。愛ちゃんもやって見なよ」
「え? いいんですか?」
「いいんですかじゃない! このおっぱいお化け!」
「むっ。そんな悪口を言う口はこれですかぁ」
「や、やめなさい! こら、どさくさに紛れてどこを触ってるのよ紬希!」
・ うん、素晴らしい
・ タマ子いじり助かるな ¥180
・ そこを変わって欲しい ¥1000
「うん、いいよー」
「いいよじゃない! だいたい何でわたくしが拘束されて尋問みたいな事をされているのよ!」
「んー? わかんない??」
「わかんないから聞いてるのよ!」
「よろしい。タマちゃん、あなたは先ほどまで騎士さんと一緒にいましたね?」
「いたわよ。何か文句でもある!?」
「ううん、タマちゃんが誰かとどこで何をしても自由だよ。けどね、騎士さんと接触するときは紬希を通してって約束だったよね?」
・ そうなんだ
・ 護衛騎士、つむちゃんに管理されているのか
「そう! 男に飢えたみんなから守るために会社と約束事をちゃんと決めたんだよ! 騎士さんにも不用意に接触するなと何度頼みこんだか」
「えっと、そんなに先輩方は飢えているんです?」
「飢えているわ。タマちゃん以外、みんな女子高だったから。特に恋愛脳のクレアちゃんとか凄かったんだから」
・ 確かにw
・ あの暴走はヤバかったな
・ 何気に重大な情報を吐露したことには気づいていないのね
「個別で各々言っているから問題ないわ! クレアちゃんやリースちゃんも」
「あんな恋愛脳と一緒にするな! わたくしはナイトが実力者であると見込んで依頼を出したのよ。会社にも許可は取ったわ!」
「……会社には後で問いただすとして、随分と親しくなったみたいだね」
「な、なにがよ?」
「タマちゃん先輩は騎士様の事をナイトって呼んでいるんですね」
「プレイヤーネームで呼んだらナイトに迷惑かけるからよ。だから二人だって騎士さんや騎士様って呼んでいるんじゃない!」
・ そうだったのかw
・ 意外に気を使っていたんだ
・ 単にキャラ付けで呼んでいると思ったw
・ 古参は騎士のプレイヤーネームを知っているがな
「で、タマちゃん。騎士さんと何をしてたの? 撮影もしないで」
「黙秘するわ! 来るべき時の為にナイトに手伝ってもらったとだけ言っておくわ」
「騎士様。裏作業も手伝ってもらえるんですか? なら、私も手伝ってもらおうかな」
「……愛ちゃん。その時はちゃんと紬希を通すんだよ」
「えー。タマちゃん先輩は通していなかったじゃないですか」
「だからよ! 前例を下手に作ってしまったら、炎上するじゃない! V-TUBERは恋愛禁止なのよ」
・ 《恋空クレア》意義ありよ!
・ あ
・ まさかのクレアちゃん参戦w
「くっ。クレアちゃんまで嗅ぎ付けてきたか」
「自称恋愛マスターはお呼びじゃないわよ」
「クレア先輩、おはアーイ」
・ 《恋空クレア》二人とも辛辣w
・ 《恋空クレア》てかずるいわよ、あたしも紹介してよ
「ダメに決まっているでしょ!」
「クレア、自重しなさい。あんたこの前に炎上したばかりでしょ」
「……あぁ。あの事件でしたか」
・ 事件?
・ クレアちゃん、視聴者とデート事件か
・ 企画と聞いたが違ったのか?
・ 《恋空クレア》なんでよ? 三人だって楽しく遊んだんじゃない。あたしだって遊びたいわよ
「あんた、その気がなくても変にアプローチするじゃない! 視聴者さんに手を出すなって言われたでしょ!」
「そうよ! 男性V-TUBERをその気にさせて炎上させたのも忘れたとは言わせないわよ」
・ 《恋空クレア》えー。でも、みんな楽しかったって言ってくれたよ
「クレア先輩って何人とお会いしたんですか?」
・ 《恋空クレア》んーと。たくさんかなw
・ 《恋空クレア》倫理プロテクトがなければもっと楽しめたのにね
「このビッチが」
・ 《恋空クレア》紬希ちゃん、ひどいよー。ゲームなんだよ。さすがにリアルで会うのは自重してるよ、あたしだって。
・ 《恋空リース》クレア、いい加減にしなさい
・ 《恋空クレア》お姉ちゃん!?
「遅いわよ、リース」
・ 《恋空リース》ごめんないね、紬希さん。このバカは私が責任を持ってなんとかするわ
「ホント、お目付け役なんだから、目を離さないで欲しいわよ」
・ 《恋空リース》タマ子さん。元々はあなたがいけないのよ。
「なんでよ!」
・ 《恋空リース》元々はあなたが会社と紬希さんが決めたルールを破ったのがいけないのよ。
「うぐっ。け、けどマネージャーには許可をあっ」
「へー」
「あ、マネージャーさん。逃げました」
・ 《恋空リース》はぁ。マネージャーさんも困った方ですね。
・ 《恋空クレア》お姉ちゃん。苦しいからそろそろ離して。その駄肉で殺すつもり!?
・ 《恋空リース》うるさい子ね。少し黙っていなさい
「あ、あはははは。先輩方、何をしているのやら」
「リースちゃんのおっぱいに埋もれてるんでしょ」
「いつものことよ」
・ うらやましい
・ 代わってあげたい
・ いくらですか ¥2000
「それで? そろそろ言うつもりにはなった?」
「次期にわかるんだから、言わなくてもいいじゃない!?」
「次期に?」
・ 次期に?
・ わかるってことは……。あぁ
・ なるほど
「え? みんなわかったの?」
・ いやナンノコトカナー
・ シラナイナー
「なんで片言なのよ。教えてよ!」
「……あ。タマちゃん先輩、もしかして」
「ふん」
「そう言うことなんですね」
「え!? 愛ちゃんもわかったの!? わからないの紬希だけ!?」
「ナンノコトデショウ」
「だから、なんで片言なのよ。そっちがその気なら騎士さんに聞いてやるわよ」
・ 騎士逃げてー
・ 捕まえろーw
「って、連絡しても全然既読がつかないじゃない!」
「嫌われたんじゃないの」
「……私からのも既読がつかないですね」
・ 夜も遅いしなー
・ 騎士、社会人だっけ?
・ よい子は寝ている時間だぜ
「ナイト、明日は早いって言ってたし寝てるんじゃないの?」
「なに? タマちゃんは騎士さんのリアルについて聞いたの? 紬希にだって教えてくれなかったのに」
「そんな野暮なことは聞かないわよ! 早起きする必要があるってぼやいていたのを聞いただけよ」
「ふーん」
「なに? その疑いの眼差しは?」
「いーや。随分と騎士さんと親しくなっているなぁって」
「なに? 嫉妬?」
「はぁ!? 誰が嫉妬しているって言うのよ!!」
「先輩、落ち着いてください。図星をつかれていると思われるだけですよ」
「そう言う愛だって、ちゃっかりフレンド登録をしているわよね。わたくしはしなかったのに」
「……愛ちゃん?」
「えっと、あはははは」
「紬希」
「了解」
「きゃ! どこを触っているんですか!? そ、そこ弱いんであん!」
・ あん、いただきました
・ 愛ちゃん、何をされているんだ?
「ひ、ひどいです! 胸を揉まないでください。人より敏感なんですから……って先輩?」
「嘘と思ったのにあの感覚は本物!?」
「偽物じゃないですよ。ちゃんと申告したじゃないですか!」
「……愛。普段は何を食べているんです? 隠さずに教えなさい!」
「え!? た、タマちゃん先輩? 視線が怖いんですけど」
「タマちゃん。リアルだと小さいからなぁ」
「標準値よ! あんたらが大きいのよ! このおっぱい星人め!」
・ タマ子、小さいのか
・ バックアップの子、みんな大きいみたいだからなぁ
・ 貧乳はステータス。偉い人はそれがわからないんです!
「誰が貧乳よ! Cはあるわよ!」
・ Cか
・ 普通サイズだが……
・ 回りがでかすぎるんだよなぁ
「っ。あんたら、覚えておきなさいよ! 名前は覚えたわよ!」
・ 《恋空クレア》大は小を兼ねるってね
・ 《恋空リース》大きくても肩が凝るだけよ
「クレアとリースまで!?」
・ タマ子泣くなよ
・ 需要はあるさ
・ 大きさよりも形だよ
「……ま。タマちゃんには後できつくお灸を添えるとしまして。愛ちゃんもちゃんと二期生の子に言っとくのよ。特にあの子には!」
「サファイアちゃんですね。大丈夫ですよ。サファイアちゃん、ああ見えて根は真面目なんですから」
「…………」
「…………」
・ 《恋空クレア》…………
・ 《恋空リース》…………
「……え? あ、あのー。みなさん、なんで無言なんですか? 先輩とタマちゃん先輩なんな顔を反らしているし」
「そ、そりゃあね」
「紬希と同意見だわ」
・ 《恋空クレア》サファイアちゃんが真面目なのは疑問だなぁ。
・ 《恋空リース》愛さん。二期生のリーダーなんですから、ちゃんとお目付け役を果たすのですよ
「な、なんでですかぁ」
「あの子、言動がそのなんでしたっけ?」
「中二病のことかな? 紬希もそれなりに陥ったことがあるけど、あれはレベルがダンチだねり時折、何を言っているかわかんないし」
「えー。そんなことないですよ」
「愛だけよ。あの子の言葉が理解できるのは」
・ たしかに
・ 俺もそれなりだったが
・ なんだっけ? 魂の選別者だっけ?
・ 魂しか覚えてないw
「魂の選定者ですー。もう、みんなちゃんと覚えてあげてよ」
「意味合い的に選別も選定も同じじゃないのよ」
「本人がそう名乗っているんですから、そう呼んで上げてくださいよ」
「ごめん。紬希も同じ事を思っちゃった」
・ 《恋空クレア》そう言うの二つ名って言うんだっけ? 護衛騎士さんと同じだね
・ 《恋空リース》ちょ、クレア!
「そ、そうですよ。騎士様もそう言う意味ではサファイアちゃんと同じです」
「……はぁ。だからなのよ。あの子と騎士さんを会わせたらどうなることやら」
「……意外と馬が合ったりしたら怖いですわね」
・ 騎士、中二病にされているぞ
・ 騎士は中二病だったのか
・ まあ、護衛騎士って名前を受け入れているからなぁ
「こほん! ともかく、これからは紬希に隠れて騎士さんと会うのは禁止です、禁止!」
「…………」
「…………」
「返事をしてよ!」
・ 《恋空クレア》いまフラグを自分で立たせたの気づかなかったのかなぁ。
・ 《恋空リース》紬希さんですしね。
「どういうことよ! もう! こらから緊急会議をします! ですから、今回はおしまい! この動画が面白かったらチャンネル登録とグッドボタンを押してね」
「その前に縄をほどきなさいよ!」




