彼は変態ストーカー男?
一話で出て来た変態ストーカー男目線の可哀想すぎるお話。
ここは…どこだ…?
俺は確か莉子を追って…
…殺そうとした。
だが、いきなり莉子が光って消えて…
焦った俺は莉子を掴もうと手を伸ばしたが…
掴めなかった…
俺はどこかも分からないジャングルで
座り込んだ。
…というより四つ足歩行になっているのが
気がかりだが…。
げ、げ、現実逃避…。
はぁ…李人に、「女は変態鬼畜束縛系彼氏が好きなんだよ!」…なんて教わんなければよかったぁぁぁぁ!!!
まず、定義が違うんだ!!!!!
莉子は俺の事を彼氏と思っていたが、
違うわぁぁぁぁ!!!!
莉子は俺の妹だ!!!!!!!
莉子と俺…勇気は、双子で…
たった2人きりの家族だった。
両親や、弟は俺らが10歳の時に
不慮の事故で亡くなって、
俺たちは親戚の家にたらい回しにされた。
いつしか、莉子は何故か俺の事を彼氏と
思い込み始めた…。
ええええええぇぇ!!!??
それに気が付いたのは李人だし〜!!
俺は何年も一緒に暮らしていて
全く気がつかなかったし!?!?
何故だ…!!
李人曰く、心因性が原因かもしれないと
言っていたが…
莉子に「莉子〜お兄ちゃんだよー(*´꒳`*)」
…と言ってみた記憶がある。
すると、「そういうプレイは無しで」と
冷たく言われてしまった…!!!
後日、李人に慰めて貰ったが…
まぁ、愛する妹の為に俺は一肌脱ごうと
莉子の理想の彼氏を目指した。
だがしかし、妹の部屋にあった漫画の彼氏を手本はしてみた結果、このような事態になってしまった…。
口から出るのは「きゅんきゅん…」という
夢の中から覚めたいこの愛おしい声。
『莉子おおおおおおぉ( ´ ༎ຶД༎ຶ ` )』
さっきから俺の独り言に
付き合ってくれている光の玉たちが
妖精の姿になって
『勘違いだったぁぁぁぁ!!!
うぁぁあ…やっちまったよぉぉ!
この人お人好し天然お兄ちゃんじゃーん!』
…と俺の前で土下座しながら
号泣してしまっているのだが、
まぁジャングルの中で
1人ぼっちじゃないからよし!!!
お兄ちゃんは例え莉子が嫌っていても
莉子は俺の大切な妹だ!!
この世界にきっと莉子はいるはず!
待ってろ莉子!
お兄ちゃんと一緒に帰るぞー!
『おや?こんな所に
可愛らしい私の姫君が。』←??
『え…』←勇気
『ほんっとうに、
ごめんなさーい!!』←妖精たち
莉子の双子のお兄ちゃんでした(*´꒳`*)
ごめんなさーいお兄様ぁぁぁぁ!!
〔莉子の双子兄の勇気〕
彼は、天然含めたのほほーんとした優しい平和主義の性格の妹溺愛系お兄ちゃんです。
基本流され系の為、双子の妹の謎の思い込みにも付き合っていたが、結果今の事態に陥ってしまった。
現在;四つ足歩行。ジャングル。
目の前に妖精。
〔妖精軍団〕
勇気の事を莉子を害する敵と認識していて、2人共この世界に連れてきた張本人です。現在は彼に心から謝罪中&号泣中。
彼には重大な事を伝えておらず、
ガチ反省中。
〔李人〕→前世の友人。