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二章 第百五回

「あ、そりゃそうだ。地球上の、あらゆる国が対象だからな」

『はあ、まあ…。争いが起きている国だけですが…』

「うん、そうだったな」

 上山は、なぜか、当たりくじの発表を待つ籤マニアのような楽しい気分になった。

『とにかく、僕がやれるだけのことは、やりました』

「そうだな、ご苦労さん…。もう、帰っていいぞ」

『帰っていいぞ、は、いいですね。まっ! そうなんですが…。なんか僕、受験発表を待つ学生の気分です。若返りましたよ、ははは…』

 そう云って陰気に笑うと、幽霊平林は、いつものように格好よく消え失せた。

 結果が出たのは、それから数日した朝のことである。その日は、上山が車で通勤せず、駅へ向かった日だった。いつものように駅構内へ入った上山は売店でスポーツ新聞を買い求めようとした。その時、ふと店員のあわただしい動きに気づいた。そして思わず、「どうかされたんですか?」と、店員にたずねていた。

「いや、なにね、号外が入ったもんでね。無料です。ほら、これ!」

 上山は目の前に差し出された新聞の号外を手にした。そこに書かれていたのは、まぎれもない、アフリカ情勢、中東アジア情勢の激変記事だった。それは、上山の目に飛び込んだ大見出しで瞬時に判断できた。受け取った号外に上山は注視して見入った。そこには、幽霊平林と話していた世界情勢の記事が書かれていた。世界各地で起きている内乱や紛争は、上山が数えた訳ではなかったが数ヶ所に及んでいた。それらの内乱や紛争が、まったくなくなって消滅したのである。むろん、それは軍事面に限られてはいたが、アフリカ、中東アジアを中心に起きていた。それらが、すべて瓦解がかいしたのだ。号外には、余りの急変ぶりに穿うがった見方の見出しも、━ 世界各地で超常現象? ━ として掲載されていたのだ。

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