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二章 第五十八回

 中位相処理されたマヨネーズ効果で、有難いことに完璧に元の状態に戻っている幽霊平林だった。

 さて、時間経過が分かると、次に幽霊平林は霊界番人の話を上山に伝えるタイミングを探った。上山に呼び出されず、こちらから現れるとなると、上山に迷惑がかからないよう配慮せねばならない。よく考えれば、こちらから人間界へ現れること自体が約束違反なのだから、せめて迷惑に考慮することぐらいは必要に思えた。

━ そろそろ、課長、戻る頃だな… ━ と、かめの水量から計算した幽霊平林は、人間界へと消えた。

 こちらは会社が終わり、ようやく家へ辿り着いた上山である。玄関ドアのノブを上山が回そうとしたとき、スゥ~っといつもの格好よさで幽霊平林が現われた。

『やあ、課長!』

「やあ、課長はないだろうが、君!」

 上山は突然、現れた幽霊平林に少し腹が立ったのか、怒り口調でそう云った。

『あっ! どうもすいません。今日は、お約束を無視して、こちらから現れました…』

 上山は平謝りでそう云った。

『おお、まあそれはいいさ。まっ、中で話そうや。誰ぞに聞かれりゃ変だろ?』

『はい。…じゃあ』

 幽霊平林は、スゥ~っと外壁を透過して中へと入った。このパターンも、すでに馴れた上山である。当然、幽霊平林は入ったものと想定して、一人帰ったときと変わらず、ドアを閉じて靴を脱ぐと上がった。もちろん想定通り、幽霊平林は透過して入り、居間でプカリプカリと漂っていた。

「それで、勝手に現れたことは、よほどなんだろうな、君?」

『ええ、課長、そりゃもう…。実は霊界番人様のお言葉を伝えるためなんです。って、霊界司様のお言葉でもあるんですが…』

勿体もったいぶらないで、早く云いなよ」

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