16話 襲撃
書きたかったところまで来れたー!
「ほうほう、つまり恋を自覚したものの、自覚したせいでカルマ様への感情がぐちゃちゃ、と、その恋心を向けていていいのか不安の2つがあなたを悩ませているのですね」
しどろもどろに話す私の言葉をうまくまとめるアリア、ありがたい
「では、私の主観でお答えしましょうかね、まず、向けてはいけない恋心というのはありませんよそれを伝える伝えないや伝えるにしてもその時間が人によって違うだけで恋というのはそもそも誰かに向かないと出てこないです、興味ない人に恋するって、意味が分からないでしょう?」
今の私の気持ちに自分なりに納得のいく返答が返ってくる
「そうすればぐちゃぐちゃした感情にも整理がつくでしょう?そうしたら一度隠して関わるか、打ち明けるか選べばいいのです」
「その、隠すとして打ち明けるのは何時がいいのでしょうか?」
我ながら変な質問ではあるがわからないので聞くしかないのだ
「本当に恋心に疎いのですね?それは答えられませんよ、伝えたいタイミングなんて人によって違いますからね」
アリアに話したおかげで大分気持ちに整理をつけることができた、この好きを自覚して間もない以上少し隠すことにしようと思う。
此処まで話を聞いてくれたアリアに感謝を伝えようと口を開いた時だった
ドオオオオン
と門の方から爆発音が響き渡るその音は窓ガラスをはじめとした部屋の小物などを揺らし廊下が騒がしくなるのが聞こえる
「!?アリアさん!」
「ええ、お客様、もとい襲撃者ですね」
そこそこ騒がしくなっている廊下のメイドや執事たちを部屋に入れ、アリアは耳元の端末でやりとりをしている
「…かしこまりました、くれぐれも、お気をつけて」
話が終わったようなのでアリアに状況を危機に近づく
「レノヴァ様場内に襲撃者が二名侵入しております。一人はフードをかぶった男、もう一人は杖を持った女、数の少なさと偵察の結果から熾天使と見受けられるとのことです」
フードの男は恐らくゼーヴェンだろう、もう一人は知らない人物だが、今のレノヴァでは相手になるかわからない。だがクレメンタインたちを助けに行くべきだろうと考えているのだが
「レノヴァ様、相手は強力です、王は状況を鑑み付近の近衛兵たちを撤退させました」
「撤退!?それは、なぜ?」
襲撃されている側が警備を手薄にするのはあまりにも馬鹿げている
「ご安心を、今の王は強いどころか今この町で最強です」
「だからって!」
「レノヴァ様、サンクトゥム様から、安心していい、お前はアリアと使用人たちを頼む、と、私だけ名指しなのがあいつ…あの方の癪に障るところですがとりあえず後ろの使用人を安心させてあげてください、私はあちらと連絡を取ります」
なぜこのタイミングでサンクトゥムが出てくるのかは分からないが頼まれたからにはやりきらなければ、とりあえず一つ一つみんなの不安を解決していこう
「クレメンタイン、来たぞ」
傍でフェルニルが静かに言う、次の瞬間轟音が城に響き渡る
「ああ、始めようか、状況を報告しろ!使用人たちはレノヴァの近くの部屋へ行け!」
私の一言で一瞬混乱したメインホールに落ち着きが戻る
正面の扉をあけ放ち偵察兵が状況を報告する
「襲撃者は二人、フードの男と杖を持った女、門が爆破され侵入されています!」
「ご苦労、付近の兵を撤退させよ」
その言葉に兵は驚きを隠せない
「し、しかし!」
「案ずるな、少し試したいことがある頑丈な案山子が欲しかったところだ、我に従え」
少し不気味な笑みを浮かべていたのだろう兵は少し怖がりながらも撤退の指令を伝えに走った
「はぁ、では私も、レノヴァのところにいるからな、任せた、王」
「ああ、安心して任せるといい」
フェルニルに背を向け王座に歩きだす後ろから歩く音と怪我はするなよと小さく聞こえる扉が閉まりフェルニルも使用人たち同様レノヴァのところに向かった
「さて、此処までは上場、ここからは楽しまなければ損だからな…楽しませてくれ、熾天使よ」
数分後
開きっぱなしの大広間の扉から二人が入ってくる
「ふむ、王のいる城がここまで手薄とは笑える、諦めたか?それとも、犠牲を抑える為の馬鹿か」
フードの男はふざけたような礼をして話し続ける
「失礼、王よ、お初にお目にかかる本日は貴殿の首を、狩りに来た」
横の青いロングの髪にどこか見たことのある目をした女が話す
「自己紹介くらいしなさい?私はプロナリアこっちはゼーヴェン、熾天使よ王が邪魔だから試しに殺せないか来てみた、だから、戦いましょ?」
どうやら初めから話す気などないらしい
「なんだ、1対2とは少々分が悪くないか?」
プロナリアと名乗った女が機嫌が悪そうに杖をこちらに向けながらにらみつけてくる、正直、此処まであからさまな敵意を向けられるのは久方ぶりだ、ワクワクしてしょうがない
「あんたみたいな天で足を組んでる権能持ちの神には、これくらいの不利は何ともないはずだけど、怖いの?」
ゼーヴェンが隣で煽りすぎだと小突いている、面白い、鎌でもかけてみるか
私が剣を取り出すと目の前の二人は臨戦状態に入る
「逆にいいのか?二人程度で、私には聖域がついているが」
「違うなお前さんの権能は聖域なんかじゃない!」
そういうと同時にゼーヴェンが踏み込み切りかかってくる
その剣を自分の刃で受け止めるが思い、実際思ってはいたが相当な実力者だ
それに合わせて逃げ場をふさぐ魔法を打ち続けているプロナリア、この二人は相当相性がいいのだろう
「ははっ!腕は鈍っていないようだが、攻めに来ではないか!クレメンタイン!」
じりじりと王座の方に追いつめられる
「ふん、あんまり大したことないみたいね、期待外れだわ」
反撃の隙を伺いつつ今は守ることしかできない
そして、王座のすぐ目の前というところだった
「っ!今!」
一瞬の隙をつき反撃を仕掛ける
「っ!?」
だがゼーヴェンの剣に受け止められる
「残念だったな、俺は二刀流でね」
そして弾かれた剣はプロナリアの魔法で撃ち抜かれ遠くに転がる
「かはっ」
そしてゼーヴェンに膝蹴りをくらわされ吹っ飛ばされた私は王座にぶち当たる
「はは、王ともあろう方がこうも弱いとはね、チェックメイトだ」
そして、私の首の目の前にゼーヴェンの刃が突きつけられた
「じゃあな、せめて墓くらいは立ててやるよ。クレメンタイン」
ゼーヴェンはそう言い剣を振りかぶる
ただの王ならここでおとなしくやられるのが常設、だが私は違う
「くはは!ここから先は、後戻りできないぞ」
そういうとゼーヴェンは鼻で笑った
「ふっっ最後の言葉を言えて満足か?」
そして彼の剣が私の首を切り裂いた、視界が斜めに倒れ、己が頭を失った体が視界に入る
これが私が見た、最後の景色
「神がこの程度なら、あのお方はこの……どころか宇宙……掌握して…さるだろ……」
「ああ、こんな……んて……」
それが私が聞いた、最後の音
「くっそ!なんだ!?」
「まさかっ聖域!?この辺りには聖域どころかルナすら…!」
次に聞こえるのは
「この世界の預言者は最近未来を見た時、こういっただろう?クレメンタインが死ぬ、と」
「だが、聖域(私)という変数は、この世界の未来すら変える」
聞きなれた、親友の声
「さて、クレメンタイン、聖域に関する実験を始めようじゃないか」
五感が体に戻ってくる、私に問いかけたその声に、私からも問う
「実験のための聖域は?」
「おや、忘れてしまった、わけではないだろう、聞け、愚かな熾天使供よ」
「私がいる場所が聖域だ」
書きたいとこまで来たからって更新滞ったりはしないからご安心を!




