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001

南雲優斗(なぐもゆうと)が異世界ミットガルドに勇者として召喚されてから5年勇者パーティーはようやく魔王城で魔王を追い詰めていた。魔王は賢者スラッドの魔法をもろに受けて膝をついている。


そこに優斗が聖剣で切りかかる。魔王は直ぐに立ち上がり魔剣で受け止めた。


「おのれ、勇者ども。お前だけは殺してやる」


魔王は直ぐにがら空きになっている優斗の腹に蹴りを放つ。優斗は吹きとばされて壁に激突する。魔王は追い打ちをかけるように『イブリシング』という炎系統の上級魔法を優斗に放つ。


優斗は慌てて障壁を五重に張り巡らせる。『イブリシング』は障壁三枚を打ち砕き四枚目に阻まれた。


魔王が魔法を放っている隙に剣聖のホイヤーが魔王に背後から切りつける。魔王は振り返りホイヤーを衝撃波で吹き飛ばした。そこにスラッドが『メコンマレ』という氷系統魔法の最上級魔法を放った。


魔王は障壁七枚を発動させて『メコンマレ』を防ぐ。そのときに魔王は疲れを見せて少しふらついた。もう五時間も戦い続けているので当たり前だ。それに比べて勇者たちパーティーは五人もいる。つかれたら聖女のマリアが聖魔法で癒してくれる。


魔王がふらついた隙に隠者のダレンの剣が魔王の肩を貫いた。魔王がひるんだすきに優斗はスキル限界突破を使用して魔王を切りつけた。


「さすがです。優斗」


マリアが優斗に微笑む。金髪碧眼で美しいマリアに微笑まれると魔王を倒そうという勇気が湧く優斗。


四十二歳の優斗とはかなり年が離れているが美しいマリアの微笑みには抗えない。魔王は斬られても戦う意思を鈍らせること無く優斗に切りかかる。優斗は後方に飛びのき魔王の剣の間合いから離れる。


そこえ魔王に向けてスラッドから『スティンクロス』という炎魔法の伝説級魔法が放たれた。その魔法は傷ついている魔王に直撃する。魔王はダメージを受けてまたも膝をつく。


「優斗。ダレン」


剣聖ホイヤーが二人に声を掛けて二人に目配せする。そして二人は頷く。


「俺は右から行く。優斗は左に回れ」


ダレンの言葉と同時に優斗は魔王の左側に回り込む。それと同時にホイヤーは気配を消して魔王の背後に回った。そして三人同時に魔王に切りかかった。


魔王は剣聖の剣を魔剣で受け止め優斗の剣は右腕を犠牲にしてかろうじて受け止めた。しかし後方からのホイヤーの槍を背中からまともに受けて腹まで貫通した。


魔王は力ずくで魔剣を振りダレンを後退させると聖剣を掴んだまま離さず優斗を引き留めると魔剣で優斗の左腕を切り落とした。優斗は無理やり聖剣を魔王の右腕から抜くと後方に後ずさる。


マリアは優斗に『ヒール』を掛けて止血する。


魔王は振り返りホイヤーに切りかかる。ホイヤーは魔王に刺さった槍を抜き後方に下がる。


「おのれー。我が闇の魔力で消えるがいい」


魔王がそう叫ぶと魔王の体から魔力があふれ出る。


「『エターナルボム』」


魔王の剣先から漆黒の魔力の塊が五つ放たれた。それぞれが優斗、ダレン、ホイヤー、スラッド、アリアに放たれた。


「流石に魔王だ。伝説級の闇魔法を五つも……」


スラッドが声を上げる。


マリアが伝説級の聖魔法『サンクチュアリ』を五つ発動する。マリアも負けてはいない。その魔法が勇者パーティーを包む。『サンクチュアリ』は『エターナルボム』を無効化した。


「なにっ。俺の魔法を無効化だと……」


魔王は驚きの声をあげる。その隙をついてスラッドの『ベルホイミ』氷の伝説級魔法が魔王に直撃する。魔王の体が凍り付き一瞬の隙を見せる。


そこに優斗が最後の力を振り絞り右手一本で聖剣を魔王の心臓に突き刺した。その光景を見てダレンも魔王に迫り剣を腹に突き刺す。ホイヤーの槍が魔王の首を貫く。


魔王は力尽きまたもや膝をつく。三人は魔王からはなれる。その魔王へ優斗が近づき魔王の首を刎ねた。これで魔王の体は地面に倒れる。


優斗も長時間戦って疲れていたのと魔王に止めを刺して経験値が優斗に流れたことで痛みに耐えきれずにその場に横になる。


「やっと魔王をやれた。みんなお疲れ」


それでも優斗は勇者パーティーのメンバーを気遣った。そこへ全員が集まる。


「よくやったな優斗」


スラッドが優斗をいたわる。


「おめでとうございます。優斗」


マリアが優斗に声を掛ける。


「お疲れ。魔王を倒せたのは優斗のおかげだ」


ホイヤーも優斗を湛える。


「よくやった。上出来だ。優斗。お疲れ様。もうお前の役目は終わりだ」


最後に剣聖のダレンはそう言い優斗の腹を剣で切り裂いた。


「なっ、なにをする。ゲホ」


優斗は腹を斬られて内臓が切り口から飛び出ている。そして口から血を吐き出す。そこえホイヤーの槍が突き刺さる。


「悪いな、優斗。王女テレシア様の命令だ。悪く思うなよ」


「ごめんなさい。優斗。死んでください」


そう言いマリアは両手で短剣を掲げて優斗の胸に突き刺した。優斗は薄れゆく意識の中「どうして……」と声を出した。


「王女はお前みたいな醜い男と結婚したくないそうだ」


ダレンがそう言うとマリアも続いた。


「私も優斗のような醜いおじさんと結婚したくないんです」


「そ、そうか。そんなことで俺は殺されるのか……」


そして優斗は死ぬ寸前に過去のことを思い出す。それはあまりいい思い出ではなかった。


読んでくれてありがとうございます。

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