妹は嫉妬に燃える。
間違えて狩人の方へ一旦出てしまいました。
おわび申し上げます。
重ねて瑞季推しの方今しばらくお待ちください。
修正しました。
「お邪魔します」
思った以上に話し込んでしまった。
ぼろぼろの扉を開ける。
そこにいたのは春斗君ではなく。
「だ、誰ですか貴女は‥‥‥」
小さい女の子だった。
「私は柊 楓。春斗君に用事があって来た」
「お、お兄ちゃんが彼女連れてきたぁぁぁぁぁ!!」
「だから‥‥‥違うってさっき言っただろ?」
「いずれそうなるけど」
楓は問題発言を止めなさい。
なんとか大暴れする妹を止めると自己紹介をさせた。
「中学2年暦 亜季です‥‥‥」
「暦 雪。中1」
「雪ちゃん遠い」
「雪はわりと人見知りするからな」
俺の背中にくっつくように亜季。
部屋の奥の柱の影に雪がいる。
「母さんは起きてる?」
「起きた」
「ありがと、雪」
楓を家の奥にいる母さんの元まで連れていく。
「いらっしゃい。少し体調が悪くてご免なさいね。春斗の母暦 立夏よ。貧乏な家だから大丈夫かなとは思ったんだけどギリギリ孫は見れるかもね」
「任せてほしい」
「母さん!!」
「あら、こんなに可愛い子他にいないわよ?あ、瑞季ちゃんがいたわね」
「瑞季ちゃんより愛して見せる」
「幸せね春斗」
「うるさい」
色々と言ってくる母さんを再度横にするとキッチンへ向かう。
「一通りは揃ってる」
「機材があれば種類が作れるからな」
「これだけあればたくさん作れる。手伝いお願い」
「任された」
むむむ‥‥‥
お兄ちゃんが瑞季ちゃん以外に女の子を連れてきちゃった!!
しかも可愛い!!(亜季調べ)
瑞季ちゃんは昔から知ってるから大丈夫なんだけど、まさかの他の子とは‥‥‥
そしてさっき聞いた話だとお兄ちゃんは既に胃袋を掴まれている!!
うぅ‥‥‥お兄ちゃんは私のお兄ちゃんだもん!!
ただ、今は勝てるすべはない。
今は様子を見よう。
「春斗君料理を覚えるの上手い。少ししたら追い越される」
「ありがと。ただ、練習時間が俺の方が短いから楓には負ける」
「じゃあ、私が手取り足取り教えてあげる」
「空いてる時間があったら頼む」
思った以上に手遅れかも知れない。
お兄ちゃん滅茶滅茶楽しそうに話してるんだけど!
「貴女はなんで、お兄ちゃんの事が好きになったの?」
「気になったから」
「は?」
「春斗君を見たときに良いなって思った」
「それって理由が無いってことじゃん!!お兄ちゃん騙されてるよ!」
「騙してない。人を好きになる理由は人それぞれ」
「だからって理由は最低でも無いと‥‥‥」
お兄ちゃんは騙されてたんだ。
そうじゃなきゃこんな可愛い子が好意を向けてくるわけないもんね。
「言葉にするのは難しい。だけど好き。大好き。この気持ちに偽りは無い」
「お兄ちゃん、こんなの口ではいくらでも言えるんだから!」
当の本人は顔が真っ赤になっていた。
楓がまさかそこまで率直に気持ちを伝えてきたので真偽どうであれ恥ずかしくなってしまった。
まずい、お兄ちゃんは楓ちゃんの事が好きになりかけてる。
妹として間違った道は正さなければ。
「それとずっと思ってたんだけど」
「うん」
料理の手は止めず言葉を返す楓。
「距離近くない!?」
「正妻の距離?」
素で言ってるんだろうな。全く集中出来ねぇ。
勿論『楓のせいで』なんて言ったら最後なので全く口には出さない。
「このくらいは普通だと思う」
楓は完全に素で返していく。
その度に亜季がダメージを受けてる気がする。
「元々広い訳じゃないし仕方ないだろ?」
「お兄ちゃんまで!?」
「もうすぐできる。待ってて」
楓には待ちきれなくなったと思われたらしい。
こうなったら味よ味!!
お兄ちゃんは美味しいって言ってたけど真実はどうなのか・・・
私が見極めてあげる!!
「お、美味しい‥‥‥」
「妹ちゃんの口にも合って良かった」
雪は最終的に楓の隣にぴったりくっついてしまった。
そして
「信用した」
と、滅多に出さない雪のお墨付きまでついてしまった。
「もう帰るの?」
「明日やることがあるからそれの準備」
「明日?」
「その事について瑞季ちゃんと話してた」
それは俺も関わることなのだろうか?
明日瑞季の家に行けばわかるか。
明日から長い長い三連休なのだから。
妹ちゃんが始めてメインで登場。
感想等々お待ちしてます!!