表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
時代劇の悪役姫になりました。~処刑は嫌なので、正義の味方をはじめます~  作者: 九條葉月


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/64

目がぁああっ!



 お姉さんは手際よく机の残骸を片付けてくれた。大きな天板を軽々と持ち上げたのはさすが忍者、鍛えてるぅって感じだ。


「ありがとうございますお姉さん」


「いえ、影の者に礼など不要なれば」


「そういうの、いいですから」


「いえ、しかし……」


「助けてもらったのだからお礼を言う。それはお姫様でも忍者でも関係ない、人として当然のことです」


「人……」


「あ、そうだ。どこか魔法の訓練ができる場所ってありますか? 室内でやるのは危なそうなので。どこか空き地とかあると嬉しいのですが」


「そ、そうですね。さすがにこの屋敷から出るのはいけませんから……中庭などいかがでしょう?」


「中庭ですか?」


「えぇ。中庭は広く、普段から藩士(藩の武士)が訓練に使っているため、そう簡単に壊れるものもありませんから。少々目立ちますが、それでよろしければ」


「目立つ……。この屋敷っていろんな人が働いていますよね? 魔法のこと、知られちゃっても平気なんですか?」


「ご安心を。言いふらすような不届き者は伊達家藩士にはおりません」


「おお……」


 鉄の結束とか、鋼の忠誠心とか、そんな感じ? 格好いいなぁリアル武士。


「……言いふらすような不届きものは我らが『処分』いたしますので」


 ボソッと怖いこと言われてしまった。これがリアル忍者でござるか……。



         ◇



 一応爺にも確認したところ、中庭を使ってもいいということになった。

 なんでも幕府を開いた織田信長の正妻も(記録に残る限り)魔法を使っていたというので、『魔法を使える姫』というのは武家にとって吉兆であるらしい。


 織田信長の正妻って、濃姫だよね? 濃姫が魔法を使ってたの?


(今度、こっちの世界の歴史も調べてみるかぁ)


 爺からいろいろ教えてもらってはいるけれど、爺は忙しい人だからね。自分でできるなら自分でやったほうがいいでしょう。


 ま、今は魔法の訓練だ。お許しが出たのだから遠慮なく練習させてもらうけど……その前に、まずは本を読んで勉強しようかな。さっきはいきなり魔法を使っちゃったけど、私は本来最初に教科書を全部読む系の人なのだ。


 というわけで書庫の中でお勉強再開。


 基礎自体は簡単だったのですぐに終わった。というか基礎の中でもかなりの割合を占めていた『どうやって魔力を感じるか・操るか』を私は最初からできていたので大幅に時間短縮できた形だ。


 基礎が終わると、その後はジャンル別に勉強するようになるみたいだった。攻撃魔法や防御魔法、補助魔法といった感じに。


 そんな中、私がまず訓練し始めたのが――灯火(リヒト)という魔術だった。


 簡単に説明すると、魔力を燃料として明かりを灯す魔術だ。慣れると自分の近くだけでなく、好きな場所を光らせることができるらしい。


 最初に練習するのがそんな地味な魔術か、と侮るなかれ。この時代には電気なんてないし、夜に明かりが欲しければ油かロウソクを使うしかない。そしてどちらも高価なのだ。


 大名なんだから私が使う分くらい簡単に準備できるだろうけど……いやいやもったいない。魔法で何とかできるなら何とかしたほうがいいでしょう。


 というわけで、辺りが暗くなったことだし早速実演。腕の先に魔力を集中させて灯火(リヒト)と呪文を唱えれば――、ピカッと――


「――みゃああぁあああ!? 目がぁ! 目がぁああぁあぁあっ!」


 眼前に閃光が走り、目に激痛が走る私だった。魔力を込め過ぎたせいで光が強くなりすぎたっぽい。ゴロゴロと地面を転がる私、


 自動回復のスキルのおかげですぐに視力は回復したとはいえ、痛いものは痛かった。


 今度はもっと慎重にやろう。


 そして、誰かを巻き込んでしまったときのために回復魔法を勉強しよう。固く決意した私だった。




※お読みいただきありがとうございます。面白い、もっと先を読みたいなど感じられましたら、ブックマーク・評価などで応援していただけると作者の励みになります! よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ