大和町~世羅町
コロナ禍がひと段落し、ウズウズし始めました。
思えば、ここ数ヶ月、バイクにまともに乗っていません。そろそろどこかに乗っていきたい。
しかし、高速道路の割引はまだ。ならば、下道で行ける近場で、いいところはないものかと思案してみました。
先日届いたJAFの会報に付属するクーポン券。これの裏面に会員証を示すと得点を受けられるお店の紹介があります。
紹介の中の、「白竜どらどら」が、和洋菓子好きとしては、そそられるものが…。
広島県三原市大和町和木1530‐1。エトワール大池。
大和町を検索すると、河内インターの北。地図を見た感じで、一時間くらいかと、距離も確認せずに予測しました。往復二時間程度なら、まあちょうどいいかもと、土曜の休みに出かけることにしました。
土曜は天気予報で、曇り一時雨。が、前日天気予報を見ても30%なので、大丈夫かなと判断。念のために当日の朝、雨雲レーダーを確認しても雨雲がない様子。
よし行こう!
久々にバイクのカバーを外しました。
ハーレーダビッドソンのダイナファミリー、FXDF。ファットボブ。ウィンドシールド、ミニシーシーバー、サイドバッグ、ラック装備。メーターも、標準装備のものとは別のものに換えてあります。
色や年式はあえて、伏せます。
バッテリーは、毎週充電していたので、エンジンはかかるはず。冬場はどうか分からないけれども…。
スマホホルダー装備。ラムマウントのXグリップで、ベースパーツはタフクランプにしました。タフクランプのサイズは覚えていませんが、たぶん、Sだと思います。ハンドルパイプの径ぎりぎりでしたが、問題ありません。ハーレーの太いタイプで、使えます。(分かる人には分かるはず)
ファットボブの欠点は、エンジンをかけるとハンドルの振動が凄まじいこと。
エンジンかけてからスマホホルダーのスマホを操作しようと思うと、めっちゃ揺れて大変なんですよ!
そんなわけで、エンジンをかける前に、ナビをセット。音声確認をしたいので、ナビ開始はもう少し後になります。
ジェットヘルメットをかぶり、完全独立型のブルートゥースイヤホン(earin m-2)を耳に押し込み、サングラスをかける。
ここでやっとナビ開始です。ナビが前置きを語っている間に音量調整。
出で立ちはというと。
児島ジーンズストリートで買った、アイアンハートのジージャン。胸ポケットの裏地が赤というのがワンポイント。
ジ・アウトレット広島で買ったリーバイス。
ネット通販で買った、ピコリノスのショートブーツ。
サイドバッグに保冷バッグを詰め込む。
スターターボタンを押すと、ドルルドルルと小気味よい音と振動。
革製のグローブをつけ、鉄馬にまたがり、いよいよ、久々のツーリングです。
さっそくナビの言うことを聞かない私。ちょっと寄り道ですもの。東尾道で用事を済ませ、改めて出発です。
しかーし。ヤフーナビは尾道市内を走らせようとしています。またもやナビを無視して、北西方向の山へ、レッツラゴー。
旧二号線を越えると、ナビも私のルートに変更され、到着予定時間が早くも十数分短縮。
それ見たことかと思いつつ。
このルートは東尾道から山越えで山陽道の尾道インターを目指すものです。
東尾道は地理的にも便利でして。山陽自動車道の福山西と尾道インターチェンジ、尾道自動車道(通称やまなみ街道)、西瀬戸自動車道(通称しまなみ海道)。これら、東西南北の自動車道が非常に近いのです。
さらに、バイパス道路も近いので、福山に上るのも、三原に下るのも、道が楽です。
その分、交通の要所なので、渋滞ヵ所も多いですが。そこは、コロナ禍のために、渋滞が減っているので、ありがたやー。
尾道バイパスと三原バイパスが直結するまでは、渋滞が緩和されません…。面倒がって高速に上がるのは、私です。
とはいえ、今回は下道で行きますよ。
小さな山を越え、左に曲がり、突き当りを右へ。その道をまっすぐ進むと、すぐに尾道インター入り口の信号にたどり着きます。
インターには上がりませんよ?右側は無視。誘惑しないでください。
インターを過ぎると、左側に尾道工業団地の入り口。次の信号も直進ですが、もし左に曲がったら、三原に降りて行けます。
わき目もふらずに直進すると、いよいよ登り坂。
結構急こう配で、随所に登坂車線もあります。この道は、やまなみ街道が出来るまで、世羅や三次、さらには島根県へ向かう主要道路でした。
今はコロナ禍も手伝って、大幅に交通量が落ちています。
曇りのおかげで暑くなく、道も混んでいないと来れば、快適なドライブと言うものですよ。
あまりに快適すぎて、あっという間に左折する信号へ。その信号傍にはクロスロードみつぎという道の駅があります。
寄り道はしません!というか、ここ、近すぎて立ち寄った覚えがありません…。
左折した道は486号線になります。真っ直ぐ行けば、三原久井インター入り口にたどり着きます。
山に囲まれた田園風景。
少々山が近すぎて、奥行きが楽しめませんが、緑豊かです。あぜ道など、昔の田舎によくあった風景、ではないでしょうか。
交通量は少ないですが、時々、バイク二台のツーリングと行き違います。きっと高速道路では、十数台の集団も走っていたことでしょう。
すれ違うバイクに手を上げて挨拶。
同じように手を上げてくれる人。お辞儀をして行く人。気付かない人。
スクーター乗りが向こうから手を上げてきたのには驚きましたが、もちろん、上げ返しましたよ。
というのも、手を上げて挨拶し合うバイカーは、大型バイクに乗っている人が多いのですよ。小さくなるほど、手を上げない傾向にあります。あくまで、傾向ですけどね。
以前、ハーレーのツーリング集団と出会ったとき、身を乗り出して手を上げている人もいました。
走行中なので言葉を交わすことはないですが、こういう触れ合いも、バイカーの楽しみの一つ、だと思います。
さて、道中に戻りましょう。
道は左右の山が迫ってきて、谷間になります。すると、上に高速道路の高架橋。二度、高架橋をくぐると、再び田園風景。こちらは奥行きがあるものの、ガードレールや鉄柵や看板が目立つので、少々がっかり。
三原久井インター入り口の信号が近づくと、ヤフーナビがしきりに、右斜め後方と、曲がる先を指示してくださいます。この辺りは地理に疎いので、ナビ様にすべてお任せ。
右斜め後方へ曲がるとすぐに左と直進になります。上に見える案内看板は、左が大和町。目的地も大和町。でも、ナビは直進。
疑問に思いつつも、左で右折待ちをしているハーレーに手を上げて、直進。相手も手を上げてくださいました。
道は川沿いのワインディングロードになったので、気分も上々。
ナビが左折指示。
ふむ。
ナビが右折指示。
これ、さっきのハーレーがいた所を左に行った道では…?
帰宅後に地図で確認すると、予想通りでした。三原久井インター入り口の信号を右斜め後方へ曲がった直後、左折すればよかったのですよ。遠回りですよ!ナビ先生!
まあ、川沿いのワインディングは楽しめたので、結果オーライで。
これも後で思ったのですが、数年前の土砂災害で、この辺りもあちこち通行止めだったはず。その名残が、ナビに残っていたのかもしれません。ナビの善意だったと、思っておきましょう。
ともかく、ナビ通りに右折した道をしばらく行くと、目的地ですと宣言してくださいました。
大和町和木。信号のところでナビが終了のようなので、その辺りにエトワールがあるはず。
信号の手前、右側に、白っぽい洋風の建物が見えますが、名前はETOEL?まだ距離があるのでよく分からないし、信号の向こうかもしれない。とりあえず信号を通り過ぎながら確認し、戻ってくればいいと、通過しました。
白い洋風の建物以外、それらしいものはありません。その建物の前に僅かばかりのスペースがあります。よく見ると、その建物のガラスに、白竜どらどらの文字。
ああ、そこだったのね。
適当なところでUターンし、信号が変わるのを待って、白い建物の前に駐車しました。
軽自動車が、ぎりぎり二台停まるかな?ただ、隣の土地のような気もしないでもないでもないでもないでもない。
気にせず、お店へゴー。
建物は、昭和の時代にはモダンだったのかもしれません。今はあまり目立たないように思えます。
店の名前はETOIEL。これでエトワールと読むとは、知りませんでした。
目的の「白竜どらどら」。これはどら焼きです。小豆のあんこが詰まっています。ふっくら生地が特徴ですね。(帰宅後に食べた感想)
「白竜どらどら生」と言うものもありました。こちらはあんことクリームを詰めたどら焼きです。私個人的には、これが気に入りました。
「クリームチーズどらどら」は、中身がクリームチーズになったもの。これもおいしかったですが、私は生だなぁ。
あとは店の看板商品「ブランデーケーキ」を購入。これはブランデーがたっぷり染み込んでいます。酔えます。お気をつけあれ。
いえ、帰宅後に食べていますよ?その場ではないですよ?誤解のないように。飲酒運転禁止です!
買い物を終えて満足。が、JAF会員証提示の特典をもらい忘れた!
特典内容も覚えていなかったので、もしも割引だと、ペイペイ決裁した後なので、面倒くさいじゃないか!
ということで、早々に諦めました。
さて、もう一つ問題です。
困ったことに、いえ、別に困りはしないのですけれどね。ここまで、一時間かかってないのですよ。道が空き過ぎでしたね。
真っ直ぐ帰宅すると、お昼時に戻ってしまいます。それでもいいのですが、やはり物足りないじゃないですか!
大和町から、来る時と違う道順で、寄り道して、帰るには…。
ジェラート工房ドナ!
私の行きつけのアイスクリーム屋さんですよ。そろそろ暑い日が増えているので、買っておいても問題ないですな。
広島県世羅郡世羅町大字青近56‐3。世羅高原ファームランド ジェラート工房Donna。
ナビをセットし、さあ出発です。
道を間違えて逆方向にスタートしてしまいました。
わき道を利用してUターンし、エトワールの横を北上。432号線。
少し行くと、道が異常に綺麗で、幅がある。いい道に出たぞと、意気揚々としていると、ナビ先生が右折指示。
え?これ、まっすぐ行っても大丈夫なような…
でもまあ不案内な土地なので、ナビに従いました。
で、帰宅後に確認すると、まっすぐでよかった…。奇麗な道はフルーツロードと呼ばれ、そのさきでふれあいロードに右折すれば、よかったのです。どちらも道が整備され、非常に走りやすい!
ナビに従った私は、田舎道を走りました。どこへ行くのかと思っていたら、見覚えのある道に。
世羅のショッピングモールが集まった場所ではないですか!繁華街ですよ!いくらコロナ禍でも、混みますよ!
通常なら、大渋滞区間…。
って、スマホのバッテリー残量23%!?
やばい!やばい!バヤイ!
もうナビに疑問を抱いている余裕もなくなりました。早く現地について、見覚えのある道まで出ないと、電源落ちたらまいごーまいごーまいごー…。
商業施設の集まる場所なので、車も多く、右左折も多く、なかなか進みません。邪魔です!(注意:我が道ではございません。押しのけて通ることも、邪魔扱いすることもできません。タダの心理描写です。…フォローになってない…)
まあなんにせよ、焦っていたわけです。
何とか商業施設群を抜け、セブンイレブンで左折すると、再び車の通りはなくなります。
51号線。甲山甲奴上市線との名前があるようです。
この道は以前に通ったことがあります。うろ覚えですが。
道の入りは良いのです。奇麗なのです。が、少し北上すると、幅が狭くなり、昔の道になります。
そしてまた広い道になり、また狭くなる。狭くなると、軽自動車がすれ違える程度の山道ですよ。昔の山道ですね。
狭い道を登りながら蛇行。ハーレーだと、ギアは一速で十分かも。こまめにギアチェンジしましたけれども。
抜け切ると、また広く整備された道になります。尾道自動車道の下をくぐると、左からの綺麗な道と交差します。
この奇麗な道が、ふれあいロード。
そう。
先に出てきましたよ。フルーツロードからふれあいロードに進めば、ここに出たのですよ!ナビ先生!
まあ、実際は、バッテリー残量18%で、それどころではありませんでしたが。
ここから先は、ナビに従って問題ないです。行きつけの店なので、いくつかのパターンはすでに経験済み。
ナビ通り、右折し、小さな橋を渡って左へ。
ここからドナまで、意外と距離があります。何もない田舎道が続くので、本当にこの道でいいのかと不安になってしまいますが、大丈夫です。
砂埃の積もった道を登り、降りると、道なりに右へ曲がり、登り坂に。やや左方向へ登っていくと、左手にドナがあります。
ドナの店舗前は車三台分しか駐車場がありません。
しかし、ドナの手前にふれあい牧場があり、ここにそこそこ停めることができます。このふれあい牧場はドナの持ち物なのですよ。
ちなみに、ふれあい牧場で乗馬体験ができます。今もできると思うのですが、私が体験した当時、ドナで体験を申し込み、料金を払いました。気になる方は、ドナの店員にお尋ねください。
私はミルク味が好物です。少々甘いので、もう少し甘さ控えめのところがないかと、昨年、牧場アイスを食べ歩きましたが、今のところ、ドナが一番の座を譲っていません。
濃厚なミルクが、たまりませんよ。
さてさてさて。
ドナでミルクアイスや、いくつかのカップアイスを買い込み、持ち込みの保冷バッグに詰め込んでもらって、買い物は終わりです。
ふれあい牧場を覗くと、一頭のお馬さんが寄ってきてくださって、お鼻で胸をついてくださいました。お返しに頬をなでてあげました。
保冷バッグをゴムひもでシーシーバー(バイクのタンデムシートの後ろに付ける、背もたれにもなりそうなバー)にくくりつけ、ナビを自宅にセットして、出発です。
バッテリー残量16%。
うん、まあ、持つね。
まあ、見覚えのある道まで出られれば、後は問題ありません。
順調にバッテリーが減りながら、来た道を戻り、世羅の市街地の手前で左折。信号をさらに左折すると、尾道インターまで一直線。
この道も、数年前の土砂災害の時、一ヶ月ほど通行止めになっていたそうです。
そう言えば、道中も、傾き、半壊した工場らしき建物や、その傍の山が崩れ、手つかずのまま残っていました。
当時、山陽道も通行止めでした。尾道は水道も止まり、大変だったことが思い出されます。
今回のコロナ禍も大変ですが、数年後には、あんなこともあったなと、思い出すことになるのでしょうね。
とまあ、運転中にそこまで感傷的にはなっていませんが。
何せ、バッテリーの減りが楽しくて仕方ない。
自宅到着で、なんと、1%。見事としか言いようがありません。充電器につなぐ前に電源落ちてしまいましたとさ。
一つ教訓ですね。
出かけるときは、充電を忘れずに!