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【第三章】第一部分

遼斗は地下室で玲羅とずっと女子恐怖症克服特訓を継続していた。

「いくら訓練を繰り返しても全然治らないぞ。いったい、どうしたらいいのか?」

自室でメイド長と人生相談をする遼斗に対して、メイド長はいつものように、無表情+口の端を軽く吊り上げたブキミ系頬筋肉で、回答した。

「王子の病気を治すのことができるのは玲羅さんひとりです。地下室で定時特訓を行うというのは、どうしても非日常という意識がまさってしまいます。病気は根本から治していく必要があります。そのためには、女子と一緒にいることが自分の常であること、つまり女子が傍にいるという意識をなくしてしまうことが重要と考えられます。ニヒヒ。」

 口の端はさらに角度を上昇させた。

「それって、まさか。玲羅とい、い、一緒に。」

「そういうことです。玲羅さんと一緒にいる、これから同室でどうでしょうか。同室なら、王子のやりたい放題、玲羅さんはナスがバナナとなります。ニヒヒ。」

「言ってる意味がわからないぞ。・・・。で、でもオレは次期当主。弱点を克服するためには、どんな試練でもどんな苦行でもどんな快楽でも追求しないといけないからな。はは、ははは、はあ。」

「その意気です。これから行われることは、めくるめく快楽、悦楽、愉悦なのです。楽しみ過ぎて、枯れないようにしないいけません。ニヒニヒ、ニヒヒ。」

「メイド長、楽しそうだな。」

「いえ、いえ、楽しみK点超えです。ニヒヒ。」

「イヤな予感は昼サイズだぞ。」

 こうして、玲羅は自分の意思とは無関係に、遼斗の部屋専属メイドとなった。


 玲羅は廊下でメイド長に対して、口から泡の塊を飛ばしまくっている。

「どうして、あたしがここにいなくちゃいけないのよ。健全な女子が、制御不能な性心だらけの男子と同じ部屋にいたら、やることは一つじゃないの。」

「やることですか?そういうプレイなら、一つではなく、少なくとも四十八手はあろうかと。ニヒヒ。」

「それもそうね・・・って、そういう問題じゃないでしょ!男女がひとつの部屋にいれば、ダンジョンの中を彷徨って、出られなくなって、デレデレしてしまうんだからねっ!」

「それは大王寺家にとっては、却って好都合ですが。ニヒヒ。」

「そうじゃなくて、そういうことが前提となってしまうことが、むにゃむにゃで。」

「何をおっしゃってのか、よくわかりませんが、これは屋敷で働くメイドへの大王寺家としての命令ですから、拒否権などありません。とにかく玲羅さんは今晩から王子の部屋で寝泊まりしていただきます。四十八手を四十九日まで延長可能ですから。ニヒヒ。」

「いやだ~!」

 玲羅の苦情は市役所窓口へのものと同等扱いで処理された。



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