4回攻防~5回攻防 ピッチャー友岡ダウン!?そして謎のピッチャー
新寺との特別試合……続く新寺の攻撃は二宮からだったが、二宮をセカンドゴロに打ち取り、八束はフォアボールとなった……
八束「ハァ……(もう…ここまでくると才能なのかな?)」
友岡はちょっと悔しそうにするも…そのまま続く一浦をファーストゴロに抑えた……が、
六車「うりゃ!」
カキィン!
七浜「どっせい!」
カキィン!
なんと、六車と七浜に立て続けにヒットを許してしまい、2アウトランナー1塁から一気に2アウトランナー満塁のピンチを背負ってしまう……そしてこの場面で迎えるバッターは三二である…
三二「次こそは!」
三二はニヤリとしていたが、友岡は内心物凄く焦っていた……
友岡「(クソッ…何で上手くピッチングが出来ないんだ……)」
そう、先程二人に打たれた球はどれも甘く入った球だったからだ……これには流石に楽しむという想いは消え失せてしまい再び焦ってしまう…
泉野「(落ち着いてくれよ……)」
泉野の思いも空しい第1投目……
三二「うわっ!?」
なんと三二の腹部ギリギリを抜けるストレートだった…何とかかわすもこれには三二も疑問を抱く……
三二「(友岡の奴どうしたんだ!?)」
三二はバットを握り直して再びバッターボックスに入る……が、
主審「ボール、スリーボール」
友岡はなんと2球連続で見ても分かるほどのボールを出してしまう……
友岡「……」
友岡の目にはもう覇気は感じれなかった……
和泉「おい!しっかりしろっ!」
和泉も思わず怒号を上げるも友岡は心ここにあらずといわんばかりだった……
三二「(……こんな友岡からホームランを打てても嬉しく無いな…)」
三二は憂いの目をしながら一度バッターボックスを離れて素振りをする……その時、友岡は脱力感に襲われていた…
友岡「(俺…どうしたんだろ……今までこんなに打たれなかったからかな?あの球は俺の球じゃ無いのに…俺の投げた球に違いは無い……俺、ピッチャーに向いてないのかな?)」
そうこうしてるうちに三二が再びバッターボックスに入る……
主審「プレイッ!」
友岡はハッとしてモーションに移るが……
泉野「っ!?(おい…球種決まってねぇぞ!?)」
そう、主審の再開を促す声に触発されて慌ててモーションに入ったため球種の相談をしてなかったのだ……
友岡「……!」
友岡が投げたのはストレート……しかも…
和泉「っ!?(今のは…164近くはあるぞ!?)」
三二「っ!?(今までよりも速い!?けどっ!)」
そう、なんと今までよりも速かった…が、三二は負けたくないという気合いでストレートを打ったが……
友岡「っ!?」
なんと打った先には友岡本人が……!
友岡「あ……あぁ…(俺…また怪我をするのかな……)」
友岡はただ震えていた……そしてある記憶が頭の中にフラッシュバックした…
☆★☆★☆★☆★☆★
友岡『いけっ!』
ピシュッ!
相手打者『ふん!』
ガキィィン!
友岡「えっ……!」
ドスッ…ドサッ……
友岡「あ…ぐ……!」
和泉『勇気っ!』
司会『ああっと!石川高校の○△の打った球は友岡の肩を直撃ぃ!辛うじて和泉がバウンド前にアウトにしたものの、これは痛そうだぁ!!』
友岡『うぅ……』
和泉『勇気っ!しっかりしろっ!』
☆★☆★☆★☆★☆★
和泉「勇気っ!しゃがめっ!!」
友岡「っ!!」
和泉の怒号に慌てて友岡がしゃがむが反応が遅かった……
ドガッ!
友岡「うぐっ!?」
和泉「ッ!せいっ!」
和泉が友岡の肩に当たった打球を辛うじてバウンド前にキャッチして3アウトとした……が、友岡は肩を反対の手で押さえたままその場にへたりこんでいた…
友岡「っつ……」
その光景に思わず監督も立ち上がる……
等々力「友岡……!」
友岡は和泉の肩を借りて何とかベンチに戻っていったが……完全に戦意喪失していた…
和泉「友岡……監督、どうするんですか?今のウチのメンバーには控えのピッチャーが居ないんですよ?」
等々力「分かっとる!」
監督は頭を悩ませていた……その時、守備に付いてた三二は…
三二「……(友岡…すまない……)」
三二が雷鳴轟ベンチを悲しそうな目をして見ていた……
等々力「くっ……」
監督は完全にどうしようかを迷っていた……その時、
芝丘「……打席に行きます。そして、粘っておきますから……その間に結論を出してください!」
そう小声で言い残して芝丘はバッターボックスへと向かった……
すると、和泉が…
和泉「監督……」
等々力「どうした?」
その頃…
芝丘「……(さてと、あぁ言ったからにはしっかり粘らないと!)」
そう心に誓った芝丘は一浦の球を捌きにかかる……ストライクゾーンに入ると思えば迷わず振った…が、どれも際どいコースのためファールとなる…そして何と25球も粘っている……
一浦「っく!(全部捌かれてファールにされてる…)」
一浦も焦りの色を隠せない…と、その時、
等々力「お前、それ本気でゆうとるんかい!?」
等々力の驚きの声がグラウンド全体に響く……
和泉「それしか方法はありませんよ。」
等々力「しかしやなぁ!」
和泉「もうこれ以上隠し続けてもいずれは出るんですから!」
ベンチで監督と和泉が言い争っているのを聞いて三二は首をかしげる……
三二「……?(隠し続ける?一体何を……あ!)」
その時、三二は前に哀が電話で伝えられた事を思い出した……
三二『謎のピッチャー?』
哀『はい。雷鳴轟には名前不明のピッチャーが存在することが分かったんですが…それが誰なのか検討がつかないんです。』
三二『そっか、伝えてくれてありがとう。今度皆にも教えてあげてくれ!』
哀『はい……』
三二「(もしかして、あの時和泉さんが言ってた謎のピッチャーの事か……?)」
しかし、他の新寺学園メンバーはまだ疑問を抱いていた……
等々力「……わかった。すんません!続けてください!」
主審「……プレイッ!」
結局、どうやら監督が折れたようだ……そして、その様子を見た芝丘は…
芝丘「(よし、腹は決まった様だし……行くぜ!)」
芝丘はその直後の球を打ち、レフト前に落とす……そして、続く片岡…
片岡「こうなったら、打つ!」
片岡もその会話を聞いていたが故に、より頑張る事を決意。
その結果、センターの頭上を越えるツーベースを叩き出した!
そして友岡の打席だが……
等々力「代打!」
ここで監督は代打を宣誓……そして出てきたバッターに、新寺学園メンバー全員を震撼した…
二宮「三吉!?」
そう、新寺学園から雷鳴轟へと転校した三吉がバッターボックスに立った……これには新寺学園の監督も驚きを隠せない…
新寺学園監督「なんやて!?三吉が雷鳴轟に!?」
三吉「……」
一浦「(三吉…どうしてなんだっ!)」
三吉は終始無言だったが、一浦の球についていけず三振に終わった……
そして、続く俊二、光一は共にファーストゴロに倒れてしまい、チャンスを物に出来ずに攻撃を終える……
そして、雷鳴轟メンバーが守備についたとき、三吉の件よりも更なる驚きが新寺学園を襲った……
三二「んなっ!?」
五竹「アイツが!?」
新寺学園監督「んなアホなっ!?そんな情報全く来とらんでっ!?」
マウンドに友岡の代わりに立ったのは……
和泉「……(最悪、芝丘が控えてるし……運がよけりゃそのまま終えれば良いんだが…そう簡単には行かないだろうな……)」
なんとファーストを守っていた和泉がマウンドに立っていた…そして、三吉がキャッチャーに入り、竹田が和泉のいたファースト、泉野は竹田のいたセカンドへと入った……
そして和泉が投球練習をしている…
三吉「(…135km前後のストレートのみ……まだアレは出さないつもりか?)」
そして最初のバッターである五竹が入る……
五竹「まさか…こんなことになるなんてな……」
和泉の第1球……和泉の投げた球は何故かかなり外角高めに…
五竹「??(やっぱり初めてマウンドに立ったから緊張してるのか?)」
五竹は首をかしげていた……が、和泉の口角は僅かに上がっていた…
三二「ん?(……笑ってる?)」
三二が不審に思っている……と、その時…その球は急に内角へ抉る様な形で曲がっていった……
その球筋は新寺学園を三度震撼させた…
五竹「んなっ!?」
六車「あんな球ありかよっ!?」
市布「でも、しっかりとストライクゾーンに最終的に入ってる……もしかしてピッチャー経験者だったのか?」
審判「ストライク!」
三吉「(やはりスゴい……)」
その後も高低差の有りすぎるカーブに翻弄されて五竹は三球三振で倒れる……
五竹「なんなんだよ、アレ……」
その後も和泉は四野、九住をカーブで翻弄し続けて三者連続三球三振に抑えた……
しかし、一浦も負けていなかった……竹田をファーストゴロに抑えたまでは良かったが…
カキィィン!
一浦「しまっ!」
和泉「良し!」
続く和泉にライトスタンドに突き刺さるソロホームランを打たれてしまい2-4と差が広がってしまうが……落ち着いて続く打者龍崎をセンターフライに打ち取り、泉野にライナーを打たれるも三二のファインセーブにより3アウトとなる……
これで2-4と2点リードした雷鳴轟だが……まだ油断はできない…




