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第7話 カンスト限定スキル

「と、まだまだ見る部分はありそうだな。

 ちゃんと隅々まで確認しないと。使えそうな情報がたくさんありそうだ」


 俺は再びメッセージ画面を確認する。


「カンストポイント……ってのは周回用のポイントか。

 えーと、お? ステータス画面に追加されてるな」


 ステータス画面を開くと『カンストポイント: 100』という項目が増えていた。

 最初のカンストで100ポイントって多いんじゃないか?

 どうやらカンストポイントは『引継ぎ能力』『カンスト限定能力』で使うらしい。


「『永続ボーナス』はどうなってんだ?」


 確認すると『永続ボーナス:10』という項目があった。


「ああ、なるほど。固定値なのか。

 これを好きに割り振れるって感じかな。

 ってことはカンストした場合、この数値が増えるってことか?

 他の項目はっと」


 『レリック装備』というのは、まだ手に入れてないのでわからない。

 『新イベント』『新マップと新ダンジョン』『新モンスターと新ボス』はそのままの意味だろう。

 これはカンストした俺だけの特典なんだよな……?

 それとも俺がカンストしたことでこの世界そのものに影響を与えることになるとか?

 はは、まさかな。

 さすがにそれはないか。

 次に『レベルループシステム』だが、特に追加された項目はなかった。


「どうやって『レベルループ』するんだ?」

『レベルループをしますか?』


 俺の呟きに返答するように、耳元に声が聞こえた。


「うお!? な、なんだこの声。

 脳に直接響いているような。

 えーと、レベルループってなんなんだ?」

『レベルループをしますか?』

「質問、聞いてる?」

『………………』

『……レベルループ』

『レベルループをしますか?』


 『レベルループ』って言葉に反応してるだけだなこれ。

 他の言葉は一切応答してくれない。

 自動機械音声みたいなものか。

 なんでも答えてくれるAIとかそういうものかと思ったんだけど。

 まあ、そんなものあったら便利すぎるか。

 とりあえず今は、レベルループはやめておく。

 多分、レベル1に戻るしな。


「残りは……『カンスト限定スキル』か」


 かなり多くの能力があったはず。

 基本能力向上系と便利系スキル、戦闘系スキルって感じか。

 基本能力向上系は今のところ欲しくはない。

 便利系スキルはヤバいなこれ……。

 【移動速度アップ】【経験値効率アップ】は欲しすぎる。

 両方とも狩りには必須だ。

 それよりもヤバいのは【ファストトラベル】。

 便利すぎる。

 これがあるとないとでは雲泥の差だ。

 どの程度の距離まで行けるのか。

 ランドマークはどこなのか。

 使用制限はあるのかないのか。

 ここら辺が気になるところだ。

 ただ必要ポイントが1000。

 まあ、これくらいいるよな……だって一瞬で長距離を移動できるんだぞ。

 こんなのあったら何でもできてしまう。

 交易商人なんかしたら一瞬で金持ちになれるしな。

 まあ、今のところはとれないからとりあえず保留か。


「飛翔ってのはなんだ?

 便利系スキルかそれとも戦闘系スキルなのか?」


 名前的に飛びそうな感じ。

 ただ実際に自由に浮遊するスキルなのか、飛んで敵を攻撃するスキルなのか不明だ。

 項目をタップしても反応はない。

 最近のゲームと違ってこの世界は不親切だ。

 まあ『ブラッドループ』のゲームも同じだったけどな。

 どっちにしても【ファストトラベル】や【経験値効率アップ】などのスキルに比べると見劣りするのは間違いない。

 後回しだな。

 あとは……【インベントリ・大】か。


「これも欲しいな。

 俺が持ってる【インベントリ・小】は重量20キロまで。

 個数も40個までだからな。」


 やや大きなカバンを背負っているのと同じくらいだ。

 これを自由に持ち歩き出来るのでかなり便利ではある。

 だが、狩りをしていると魔物がアイテムや金を頻繁に落とすため、すぐにパンパンになる。

 途中からレア以下は放置することも多くなった。

 アイテムはコモン、レア、エピック、レジェンダリーというレアリティがある。

 ちなみに魔剣イースはレジェンダリーだ。

 【インベントリ・大】は欲しいが、実際の効果がわからないのでちょっと迷う。

 これで重量30キロ程度だと、効果が薄すぎるしな。


「これで全部見終わったか。

 先にカンスト限定スキルから考えるか?」


 カンストポイントがあるが、これは取得時に使用するものだろう。

 だが取得後、スキルを装備するにはスキルポイントを使うかどうかも気になる。

 もしもスキル取得後、必要スキルポイントが多すぎる場合、使いづらいという可能性もある。

 そこらへんはわからないんだよな。

 親切設計なら取得後はスキルポイントを使わないとかなりそうだけど。

 永続ボーナスがあるくらいだ。

 永続スキル装備もあってもよさそうなもんだが。

 希望的観測はやめておくか。

 とりあえず必須なもので、カンストポイントがやや少なめのものを取得してみるか。

 俺は【移動速度アップ・小】をタップ。

 『取得しますか?』のメッセージができたので『はい』を押す。

 ずいぶんゲーム的だな、まあ今さらか。

 数秒間だけ身体が光り、消失した。

 ステータス画面を確認。

 取得スキル一覧に【移動速度アップ・小】の項目が追加されている。

 だが内訳はわからないのでで装備して試すしかない。

 まあ、他のスキルも同じような感じだから仕方ない。

 面倒だったが休憩所に戻った。


   ●◇●◇●◇


 そわそわしながら休憩所に到着。

 『安らぎの聖石』で【移動速度アップ・小】を装備。

 スキルポイントは0だった。

 どうやらカンスト限定スキルは無料らしい。

 ずいぶん、太っ腹だな。

 スキル効果を確かめるために、俺はそこら辺を歩いてみた。


「……ちょっと早いか?」


 歩いている速度がいつもよりも早い気がする。

 これは俺が自分の意志で早歩きしているわけではなく、歩幅以上に前に進んでいるという感じだ。

 なんというか地面を滑っている感じ?

 これはちょっと慣れるまで時間がかかりそうだ。

 走ってみたが、歩きと同じ感じだった。

 何も考えず走ると距離感を間違ってこけそうだなこれ。

 まあ、確かに移動速度は上がっている。

 ちょっと使いづらそうだけど、慣れれば大丈夫だろう。

 悪くない。

 むしろいい。

 ってか最高!

 取得後はスキルポイント0で使えるのが特に最高だな!

 これなら憂いなく取得できる。

 さてあと一つ【経験値効率アップ・小】も交換して、装備しておいた。


「近くの敵を狩ってみるか。

 あ、カンストしてるから意味ないか……。」


 これは後の狩りで効果を確かめるとしよう。

 あとは【永続ボーナス】だが、これは今しなくていいだろう。

 最後はレベルループだ。


「ここでレベル1になったら死ぬな。

 一度戻るか。白金都市プラチナムに」


 カンストしたからにはもうここには用はない。

 いや、俺が再び80レベルくらいになった時にまた来ることになるのか。

 ここにはかなり世話になった。

 半年のレベル上げ……狩りしかしてなかったが。

 久しぶりに街に戻るか。


「よし、それじゃ帰るか!」


 異常なほどの達成感と期待感を胸に、俺は魔都ルーンデルを後にした。

 街に戻ったらやることは山積みだ。

 まずは装備の修理、道具の購入、そして『レベルループ』!

 楽しみだなっ!

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