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弱々でごめんなさい~現代ダンジョン物語  作者: 炉里 邪那胃(ろり じゃない)
第一章
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お礼の理由?

 バラ撒いてしまっていたクーラーボックスは回収済みだ。

 車内で改めておやつタイム。


 スキルの件さえなければ最初から全員で話せるのに。


 そして、やはり平田ふたりは兄妹だった。

 ひらタンの名前は『文(ふみ)』だが、言うときにマヌケなので嫌だそう。

 よく分からない。



 それと……。

 ユイさんの事が引っかかっている。

 繰り返し礼を言われた後の平田兄妹の反応も。


 かわいいし気になる。




 時間調整後、基地に戻り帰宅。




 今晩は複数回の【加速】ができるか試すつもりだ。

【加速1】と表示されたことで、進化することは確定。


 そして【加速】が出たせいなのか妄想内容は変わった。

 いや、自分で必死で変えるようにしたんだけど。


 オーガを一刀両断する僕、のイメージだ。

 やがてオーガの数を増やした。

 今日からはそれをオーガキャプテンにするつもりだ。



 話を【加速】に戻そう。

 僕の睡眠時間は6時間前後。


 【加速】後3時間に目覚ましをセットして魔力確認しよう。

 寝てる時の回復が速いのは知っているが、きっちり調べないと。

 完全回復なら朝までに再度トライできるということ。

 出来る限り試行回数を増やす。


 練度上げになるか分からないが、やる価値はある。


~~~


 目覚ましが鳴って魔力を見ると完全に回復していた。

 2回は可能か。

 明日は一時間減らして3回可能か調べるか。


 魔力100%なので、無理に起きて回数を増やすこともできるが。

 できれば睡眠くらいはしっかり取りたい。

 ある意味睡眠は、僕の人生での楽しみの一つだから。


 大げさだろうか?


 あっ、目覚ましをセットし直し忘れないように。

 もう一個買うか……。







 ダンジョンに来ている。

 オークのエリアだ。


「よし、『バカの一つ覚え』完了!」

 オークを縦に斬ったヤスが叫ぶ。


「おまじないですか?!」


 尋ねるとゴウさん……ゴウから返答が。


「俺たちに言われる前に自分で言ってるんだ。

 話し相手ができたからな」


 ん?

 どういうことだろう、ヤスの口の悪さを言ってたのに。


「それって冗談ですよね、仲の良い証拠っていうか」


「いや、そのまんまだ。

『バカの一つ覚え』だからな」


 オークなので余裕がある、ゴウが振り向いて言った。

 ニコリともしていなかった。


 はっきりとではない。

 何となく感じた。

 ゆがんだ何か。


 僕は人と関わり合うことを避けてきた、前の会社でも。


 でも今は。


 感じた怒りのようなものを放っておいてはダメだと思った。

 放っておけなかった。

 だから、つい、言ってしまった。


「じゃあゴウは盾で殴る『バカの一つ覚え』。

 ひらタンはホーリーボルトで『バカの一つ覚え』。

 ユイ……ユイは……」


 ユイさんを呼び捨てにしてしまった。

 思考停止した。



 あ。

 ゴウの表情、怒るというより……。

 意外だと思っているのか、呆れているのか。

 変な言い方だと『バカみたいな表情』、か?


 全員しばらく黙っていた、リーダーも。




 思い出したようにリーダーが言う。

「オーク、斬ってみる?」

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