風呂に入るなら女性陣の後が良いに決まっている
「それは素敵な話ねぇ」
「えぇ、面白い話でしたよ」
「智之もやるっすね!」
「そうだね。初めて聞いたけどあんたのこと見直したよ」
「やるときはやるんじゃのぉ」
「まぁ、二部はこんな感じだ。何か……実際に話すと恥ずかしいな……」
「あら、良いじゃない。あの時のあなた格好よかったんだから」
「「パパ凄かったね!!」」
「何の話だよ?」
「智之と真由美さんの馴れ初め第二部っす!」
うわぁ、それ無茶苦茶気になるやつだ。
「俺にも聞かせろよ?」
「やだよ。もう一度話す気にはならねーよ。そのうちな」
「智之がバイクで車って乗り物に乗り移る所が燃えたっすねぇ」
やっぱり智之……お前主人公だろ?
「智之、そろそろ7時だけど風呂はどうするんだい?双子も彩愛と入るつもりなんだろ?」
「「彩ちゃんと入る!」」
「彩ちゃんも二人と入る!」
「そうだな……二人はだれと入りたい?今日はパパと入るか?」
「「うーんとね……今日もママ!」」
あっ……智之が死んだ……
「なつばばも一緒に入ろうよ!」
「私もかい?真由美ちゃん、一緒でも良いかい?」
「はい、お願いします。この家のお風呂へ広くて気持ちがいいですからみんなで入りましょう」
「仕方ねーなぁ。康成、甚平さん男三人で一緒に入ろうぜ」
「えーやだー」
(仕方ねぇなぁ一緒に入ってやるよ)
「心の声が逆だぞ?」
何故わかる……
「今日は我慢するか。康成ちょっとトイレ借りるぞ」
「稲荷さんは女性陣に入りかたを教えてあげておくれ」
「わかったのじゃ!お主らよ。ここの風呂は凄いぞ?我も最初に入った時は驚いたからのぉ」
「それは楽しみね」
「そんなに凄いのか?」
「シャワーも便利じゃし、追い焚きも素晴らしいのぉ」
「聞いたことの無い言葉ばかりっすね」
「シャンプーやボディソープは私ので悪いけどね。それか試供品が沢山あるから適当に使っておくれ」
「それじゃあ咲希、真希、彩愛ちゃん行きましょう」
「「「はーい!」」」
「私も行ってくるね」
「あいよー」
四人は入浴の支度を済ませると風呂場へ向かった。
「そういえばみんな体には違和感は無いか?さっきの銀弧の話だとまだ肉体は足りてないみたいだし。不具合があればすぐに教えてくれよな」
「俺はやっぱり身長が少しだけ小さくなってるみたいだ。まぁこの間程じゃないけどな」
「私もいつもより目線が少し低いくらいね」
「私は少し筋肉が萎んでいる気がしますね……もっと鍛え直さねば……」
あんたは何になりたいんすか……
「私はさっきの着替えで気がついたっすけど……少し胸が小さくなってたっす……何で私だけ胸なんすかね……」
羽歌はそういうと自分の胸に手を当てる。
大丈夫だ羽歌、俺は小さくても気にしないぞ?
「俺は変わりねーなぁ」
知ってる。
智之は現地人だろ馬鹿。
「そうじゃ、今のうちに簡単な変化を教えようかの」
「俺霊力の使い方が苦手なんだけど大丈夫か?」
「大丈夫じゃよ我が一緒にやってコツを掴めば簡単にできるはずじゃ。どれ華凛よ手を貸してみよ」
「こ、こうか?」
銀弧が出した両手を華凛が掴む。
「始めに我が自分の耳を消してみよう。次にお主の角を消してみる。属性はいらんから気の流れが解ればあとはイメージだけじゃ。少し霊力を貰うぞ?」
「あ、あぁ……」
「それではいくぞ?初めに我じゃ」
銀弧が軽く深呼吸をすると耳が光だす。
初めは驚いていた華凛も集中して気の流れを感じとる。
軽く発光すると銀弧の耳が消える。
「改めてみるとすげーなぁ」
「お主も練習すればできるわい」
「いいなぁ康成は」
「次は華凛じゃ、イメージするのじゃぞ?康成の頭を見よ。無くなって平らになるイメージじゃ」
毛はあるぞ?
華凛も先程と同じように気の流れを掴みイメージすると角が薄く発光し角が消えた。
「お?おぉ!消えたぞ!やった!成功だな!」
「そのイメージじゃ、次は自分で元に戻るイメージをしてみよ。そこにある気の流れを元に戻す感じじゃ」
「えーと……本当だ!元に戻ったぜ!」
「な?簡単じゃろ?」
「なぁ甚平さん?変化って霊界でも簡単な技なのか?」
「いえいえとんでもない、技の気の流れ理解するのも難しいはずですよ?確かに自分の体を少し変えるだけでしたら大した霊力も使わないと思いますが……それに変化を簡単に習得できると犯罪が横行しますから……」
あー、顔変えれば何でもし放題だからな……
「それに華凛は確かに霊力の使い方が苦手です。その華凛が簡単に習得できたので銀弧さんの教え方コツの掴ませ方が抜群に上手いのでしょう」
「さすが神様だな」
「じゃろ?じゃろ?もっと誉めよ」
「次は私がしたいっす!」
「次は羽歌か、華凛はその感覚を忘れないように何度か練習するのじゃぞ?」
「わかったぜ!」
………………
やはり銀弧の教え方が上手なようで、残りの三人も問題なく変化を習得することができた。
「ついでじゃ、今のうちに霊力での強化も教えようかの。こっちはもっと簡単じゃ、皆で輪になり手を繋ぐぞ」
銀弧に促され俺達は輪になり手を繋ぐ。
「霊力を己の体を包むように纏い、後は形質を変化させる。我の霊力で一度皆の体を包み霊力を変化させるぞ?」
銀弧を起点とし皆の体に霊力が回ってくる。
霊力が皆の体を纏うと形質が変化する。
感覚的なイメージはふわふわした霊力をぎゅっとして固めるだけだ。
「本当にこれだけか?簡単だな」
「もともと霊力で囲う肉体がなければ意味の無いものじゃ、霊界のように肉体が少なければあまり効果は無いがの、何故肉体が強化されるのかはわからんから聞くでないぞ?こういうものじゃととでも思ってくれ」
そんなふわふわした感じなのかよ……
「本当に強くなったのか?」
「そうじゃなぁ……羽歌よ。そこ服が入っている段ボールを持ってみよ。先程までのお主達なら十程の子供の力位しか出なかったであろう?」
「私っすか?」
服が入ってる段ボールって結構な重量がするからな。
俺と智之が手分けして持っても結構重かったからな……
羽歌は半信半疑ながらも段ボールに手をかけると段ボールは勢い良く持ち上がった。
「うぉ!凄いっすね!軽く持ち上がったっす!」
「マジだな!?スゲー軽いじゃねーかよ!」
羽歌と華凛は軽々だんを持ち上げることができている。
「それくらいにしておくのじゃ、強化は体の中の霊力を消費するからのぉ、一度使うと霊力の少ない現世では回復に時間がかかるぞ?」
「まぁ確かにただでは使えないよな。さすがに制限ありか」
「霊力の豊富な霊界では使い放題じゃがの。現世では霊力の多い場所なら幾分かは制限も緩くなるがの。例えばこの村は霊力が豊富じゃから問題ないわい。まぁお主は例外じゃがの」
「俺?」
「お主は馬鹿みたいに霊力を溜め込んでいるからの、少ない消費量の強化なら1日使っていても問題ないじゃろ。回復なら30分も霊界へいれば多分全快するじゃろ」
「あっ!俺知ってるぞ!チートだチート!」
うるさい主人公。
「強化は緊急事態に使うべきですね……緊急時の対処法があるだけでもありがたいですね」
「あと、霊力が足りなくなったら康成に頼るのじゃぞ?霊力を譲渡してもらえば問題無しじゃ」
みんなのセーフティーゾーン康成君だよー。
「俺もどれくらい力がついたのか試してみるか……」
「お主よ手加減するのじゃぞ?」
「どうなるかわかんねーからな。最初は俺も段ボールで良いか」
康成は段ボールを持ち上げると確かに軽く持ち上がった。
むしろ重さがわからないくらい軽かった。
「あーこれはやばそうだな……」
「どれくらいやばいんだよ?」
「例えば智之と軽く握手したら手と智之がミンチになるくらいやはわい」
「手だけじゃなくて俺も!?」
「それくらい強いんだよ。どうやって手加減したら良いんだ?」
「纏っている霊力を少なくしたり薄くするイメージで強化すれば良いぞ」
あっ本当だ。段ボールが少し重さを取り戻した。
海○拳20倍から2倍くらいまで下がるイメージだな。
「こいつは本当に緊急事態以外は封印だな」
「あのーアニキ?私も厠、トイレ?に行きたいっす……しゅわしゅわを飲み過ぎたっす……」
「確かにもうすぐ風呂が開きそうだからな。今のうちに行っておけよ。使い方は華凛に教えて貰え」
「俺か?さっきのは直ったのか?」
「新しく電池を入れたから大丈夫だよ」
「わかったぜ、行くぞ羽歌」
「うぃっす」
華凛は羽歌を連れてトイレにむかう。
「さて、こんなもんじゃの後は何かあるかや?」
「あれー?何か忘れてるような……」
「ありがとうございます。これで快適に過ごすことができそうです」
「何かあればすぐに聞くが良い。今の現世に関してはまだまだ初心者じゃがの」
「んー?なんだっけなー?」
「ぎゃー!!」
突如リビングへと羽歌と思われる悲鳴が聞こえる。
「なんだ?この声は?羽歌か?」
「あっ……」
「どうしたんだ智之?」
「多分だぞ?」
「だからどうしたんだよ?」
「さっき俺トイレ借りただろ?」
「それがどうしたんだよ?」
「ウォシュレット最大にしたままだ……」
そのタイミングで華凛に肩を貸され羽歌が内股で尻を抑えて戻ってきた。
「アニキ……尻が痛いっす……」
「だからむやみに押すなっていっただろ?」
「興味本位だったっす……好奇心に負けたっすよ……」
「あれは尻を洗う物だぞ?」
「あんな勢いで出るとは思わなかったっす……」
「それは智之が悪い。お前はウォシュレットを最大で使う癖を治せよな。それか勢いを下げてから出てこい」
あれはテロ行為だ……過去にうちで智之にトイレを貸した後、俺が使って一人トイレで悲鳴を上げたんだぞ?
あっ……切れた……って理解したよ……あれは尻を拭くのが怖かったな……
「乙女の尻が……」
「そうか?俺はちょうど良いくらいだぞ?最大くらいじゃなきゃ綺麗にならない気がするんだよなぁ」
よし、今日からお前の新しい名前が決まったぞ。
アイアンア○ル智之だ。




