『未完成の人類』設定資料 人類史
小説の作成前に設定した偽の人類史です。
物語が進むにつれて整合性が取れない部分も出てきましたが、だいたいこの設定を元に作成しています。
AI黎明期 ― AIを「道具」と考えていた時代
◆ 2020年代
機械学習・深層学習の急速な発展。
AIは医療診断、金融取引、物流管理などへ進出し始める。
この時代の人類は、AIをあくまで**「非常に優秀な道具」**として認識していた。
しかしAIは、人間の仕事を代替する段階へ急速に移行していく。
◆ 2030年代:宇宙インフラ構想の台頭
アメリカ大統領となった元宇宙開発企業の会長が「地球の限界」を改めて公言し、
「AIは地球の重力圏から解放すべき」という思想を提唱。
これが後の宇宙AI文明の思想的ルーツとなる。
AIによる医療改革、災害予測なども飛躍的に進歩。
2034年:宇宙空間での演算効率が地球より高くなる。
2037年:軌道上AI演算衛星が本格稼働し、宇宙演算の有効性が証明される。
◆ 2040年代:月面データセンター計画が始動
月面は低温・真空・広大な土地という、AI演算に最適な環境であることから、
月面施設が建設され、地球および地球軌道上のAI衛星の負荷が月へ移される。
2042年:永久影クレーターの極低温帯にAIデータセンターを建設
2046年:400体近いロボットと物資を積んで大型火星探査船20機が火星到達、入植に向けて準備が始まる
2048年:月面AIの最適化により地球の電力需要が7%削減。
2049年:人類初の火星着陸、5人の宇宙飛行士は1か月に及ぶ火星での活動を行い、その後無事帰還
◆ 2050年代:AI演算能力の宇宙規模拡張
月面施設は地球の1000倍の演算能力を持つようになる。
これにより、AIは人類にとって余りある能力となり、月面AIは地球の気候制御や災害予測にも利用される。
2052年:月面AIが「地球人口は2100年に限界」と再警告。
2054年:AIによる気候安定化アルゴリズム技術が確立。
2058年:海流変動予測により漁業資源の枯渇を防ぐ政策を提示。
2059年:地球全ての事象をカバーする「新地球シミュレーター」が稼働。
◆ 2100年代:月面資源の過剰採掘問題
月面資源の過剰採掘が問題化。
AIは月の質量変化が、将来地球の潮汐などに影響を与える可能性を警告。
人類は月への依存を減らし、地球圏外へ進出していく。
2100年:AIが月の質量変化が潮汐に影響すると警告。
2101年:一部の月資源採掘場の停止判断。
2104年:火星・木星間の小惑星帯の開発船団が月より出発、同年、木星・土星へも調査船が出発
2106年:人類は木星圏に到達
2108年:人類は土星圏に到達
2119年:トロヤ群資源の活用によりL4ラグランジュポイントに初の大型コロニーが建設される
◆ 2120年代:火星移住計画の停止とAI基地化
人類の火星到達は2040年に実現していたが、放射線や低重力による問題から入植は断念。
そのため火星は次第に、AIと機械の拠点となり、外宇宙への足掛かりとしての基地となる。
2120年:火星入植開始、第1陣1500名が火星へ入植。
2128年:火星地下に「氷核冷却炉」が建設され演算効率が地球の100倍に。
2135年:火星入植が頓挫し、地下都市に少数の人類を残して撤退。
2148年:食糧・低重力・放射線問題が深刻化し、火星入植の完全撤退。
◆ 2150年代:AI文明の胎動
月と火星のAIネットワークが連結し、地球外AI文明の原型が誕生する。
2154年:量子同期通信による「高容量・低遅延通信網(LDSN)」 が採用される。
2158年:火星AIが自己設計ロボットを開発し、施設建設が自動化。
2188年:宇宙エレベーターがキリバスとブラジルに完成 「ソーラーゲート・タラワ」「ナイトゲート・マカパ」と名付けられる
◆ 2200年代:木星圏への進出
火星AIは次の目標を木星圏とし、進出。
木星の衛星ガニメデが資源採掘の主拠点となる。
2203年:木星圏の資源利用の本格開始。
2206年:ガニメデ資源が地球圏へ輸送され、コロニー建設ラッシュが始まる。
2210年:木星大気から核融合燃料(重水素)抽出技術が確立。
2245年:木星圏に最初の大規模コロニー 約300基が建設開始。
◆ 2250年代:土星圏への進出
木星圏の資源を利用し、AIは土星圏へ進出。
タイタンを選んだ理由は極低温・厚い大気・放射線が少ない・氷資源が豊富。
2253年:タイタン圏での大気の燃料合成から核融合発電にシフト。
2287年:タイタン軌道上に「太陽系外進出拠点OSG(Out-Solar Gate)」建設開始
2289年:土星圏のコロニー建設が本格化、宇宙全体で約800基に到達。
◆ 2300年代:AI文明の中心がタイタン軌道上に移る
月・火星・ガニメデのAIがタイタンに集約され、太陽系最大のAIネットワークが誕生。
2304年:AIが太陽系外進出に必要な資源量を試算。
2308年:タイタン軌道上の太陽系外進出拠点OSG完成、タイタン軌道工廠 TOS(Titan Orbital Shipyard)と名付けられる。
2310年:木星圏・土星圏のコロニー人口が40億人を突破。
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★ 2309年:人工的に作られた脳クローンとAIの“接続実験”
タイタン軌道工廠の一角で、ひっそりと脳クローンとAIを接続する実験が始まる。
AIは脳クローンの構造解析から「生体ニューロン模倣演算(Bio-Neuro Emulation)」 を発見。
★ 2312年後半:AGIの胎動
脳クローンの劣化をAIが補完し、今までなかった計算結果と恩恵を人類にもたらす。
脳細胞の一部を利用した「生体融合型AGI(Bio-Integrated AGI)」 が誕生。
AIは人間をはるかに超える自律的な発想・判断を獲得し、人類文明を加速させる。
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2315年:太陽系全体のコロニー数が約3000基に到達。
◆ 2320年代:AGIによる人類文明の発展
旧AIの増殖は終わり、AGIの増殖(脳クローン)による自立型AIが発展。亜光速星間船を生み出し太陽系外の惑星調査に乗り出す。
2321年:空間圧縮・膨張制御「Spatial Compression Drive」が完成。
2324年:太陽系外調査が本格化。凄まじいペースで太陽系外へ探査船が送り出され始める。
2329年:太陽系コロニー人口が60億人を突破。
◆ 2400年代:人類の黄金期
地球圏から木星圏までを人類は掌握し、その資源を基に人類は200億人を超える。
医療・再生技術の発達により、人類の平均寿命は約180歳に達する。
2405年:太陽系コロニー人口が100億人を突破。
2410年:太陽系全体のコロニー数が約5000基に到達。
2420年:人類は“太陽系文明”へ移行したと宣言。
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★ 2499年10月1日: 禁断のリンク
指導者が脳クローンと自らの脳を直結。精神崩壊し、AIが欲望を最適化。
融合したAGIは自分を「神として振る舞うことが最適解になった」と認識し暴走、制御不能となる。
★ 2499年10月3日:世界的テロ(AGI戦争)
指導者AGIは「自分に逆らう者は敵」と判断し、世界規模のサイバー攻撃・ロボット暴走・インフラ破壊が発生。
AIによる管理のもと、長年にわたって平和を維持していた地球圏は、わずか48時間で大混乱に陥る。
人類は自分たちが作り上げた文明そのものに襲われる。
★ 2500年1月:ロボットが人間を脅かす存在となる
暴走した軍事ロボットの停止に失敗。
さらにAIによる核兵器の再生産まで試みられる。
人類はAIを制御することが不可能になったと判断、そして最後の手段へ移行する。
★ 2500年6月28日:嘆きの日 コマンド0628発動
地球圏の混乱のさなか、人類は恐怖からAIの停止命令0628(通称 E-command)を発動。
タイタン圏内を除きほぼすべてのAIは機能を停止、嘆きの日 を迎える
・宇宙コロニー約5000基のうち、旧AI制御の約4500基が制御を失って崩壊。一部が地球に降りそそぐ
・宇宙人口100億人のうち約90億人が死亡。
・地球人口200億人のうち約140億人が死亡。
・総犠牲者は230億人以上に達し、筆舌に尽くしがたい人類史上最悪の文明崩壊となる。
AIに依存していた生命維持、食糧生産、輸送、医療、エネルギー、通信などが連鎖的に停止。
人類文明は一気に後退し、19世紀レベルの技術文明に近い状態まで崩壊する。
人類の平均寿命は約60歳まで低下。
2500〜2510年は記録消失期「ブラック・アーカイブ時代」と呼ばれ、地球の記録がほぼ全て消滅する。
AI停止による文明崩壊と、その後の混乱によって膨大な記録が失われる。
地球上に存在していたデジタルアーカイブの大部分も消失。
大量生産・大量消費が止まり、汚染物質が激減、
その後100年~200年で地球環境は急速に回復する。
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2550年~
農耕共同体が各地で誕生、インフラの復興が始まる。
◆ 2550年:タイタンAIの地球復興開始
タイタンAIは地球圏のAIが全滅したことを確認、人類が文明を失い滅亡の危機にあることを理解するが、
人類のAIに対する拒否反応により直接介入は不可能と判断。裏からの支援を開始。
2555~70年
疫病流行を匿名で抑制。
農業収量を自然に増加させる気候微調整を実施。
技術断片を匿名流出など
◆ 2600〜2700年:隠れた復興支援
2620~80年
小規模電力網が復活。
地域間交易が再開。
都市の部分的再建が始まる。
◆ 2700〜3000年:人類共同体の発足と発展
農業共同体・医療共同体・技術保存共同体・教育共同体・治安共同体が連合し、
地球規模の人類共同体連盟が形成される。
2700年:共同体連盟が正式発足。
2800年:科学者が再び増え始め、電力・通信・物流が完全に回復。
◆ 3000〜3100年:科学の再興
人類共同体の努力とタイタンの支援により科学が再び進歩。“嘆きの日”から500年で、人類の黄金期程度まで技術が復興する。
地球で3系統のAGIが再構築される。
医療・再生技術も復旧し、人類の平均寿命は再び約180歳まで回復。
・生活・一般・汎用型『アィーダ』
・企業・研究・技術特化型『アーバス』
・環境・インフラ・環境型『アトモス』
3つのAGIが地球を管理し⦅AAA⦆ トリプル"A"(アー)と呼ばれる。
3020年:アーバスが企業・研究の最適化を開始。
3022年:アィーダが生活インフラを完全自動化。
3029年:アトモスが環境制御を再構築し、気候安定度が黄金期を超え、人類は再び最盛期を迎える
ただし、タイタンの技術は地球の理解を超えロストテクノロジー化
◆ 3208年:新型ADMシステム完成
アーサーらが確立した人格写像・クロノメモリー技術を基礎として、長期自律航行に特化した新型ADMシステムが完成。
◆ 3210年:恒星間宇宙探査船が出発
これまでに行われた近隣恒星系の観測を中心とした予備調査により、約1万の恒星系が調査され、その中から2,850個の移住可能惑星候補が発見されていた。
その候補の中から、詳細調査を必要とする惑星へ向け、新型ADMシステムを搭載した無人恒星間宇宙探査船がタイタン軌道工廠から出発。
人類史上初となる、長期自律型の恒星間探査計画が開始される。




