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トケナイ氷  作者: 朱手
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外伝II革命のヒトミ 4話・誘い

今回は革命のウタを先に読んでください!

これからもトケナイ氷をよろしくお願いします!

 もうすぐ朝がくる。

 しかし少女は一睡もせずにただ毛布に包まり、短剣を手に握りしめながら身を守っていた。


 しかし何者かが近付いて来る気配もないまま時間だけが過ぎていった。


 次第に少女はうつらうつらし始め、倒れるように眠り込んでしまった。




 □ □ □




「ハッ!」

 少女はその場より跳び起きた。

しかしそこは眠り込んだ場所ではなく、知らない部屋だった。


 ふかふかのベッドに大理石の壁、家具も全て最高級の物。


 イザラはここがどこか調べるために窓に近付き外を見る。


「やっと目が覚めた?」


 驚いて振り向くとそこにはカナスがいた。


「なんでカナスさんがここに?」

 イザラは武器こそないがナイトA、十分に戦える。


「そんなに警戒しないで。

イザラのパパには何度もお世話になっていて、今回この任務をかって出たんだ……。」


「任務って何ですか?」

 相変わらず攻撃の間合いを保ったまま話し続ける。

「………。」


「どうしたんですか。

早く教えて下さい!」


「………遺族の方々に……ヘクト・アーシェ、ナイト∀が、殉職されました。」

 カナスは涙を必死に堪えながら、イザラに伝えた。


「な、なんで?どうして?

どうして父様が死んじゃったの!」


「ある極秘任務を遂行中、ターゲットにやられ死亡したらしい。

その他のナイト達も皆、重傷で今まだ手術室だと思う。」


「………極秘任務。」

 イザラの脳がすごい勢いで昨日の砂帝とのやり取りを思い出させる。


「……カナスさんはその任務について知っているんですか?」


「……あぁ、けど話せな」

「 ―この瞳に

    映る

    事実を

    解放

    嘘を

    封印せよ

  “万鏡ノ瞳”―」

 イザラの涙声なスペルはカナスの口を割らせた。


「父様がした任務の内容は何?」


「……ま…じウ……ヒと…コ……けつ…しぱイ…たイじ……」

「魔獣、人、混血、失敗、退治……。」


 すぐにカナスから視線を外し、魔法を解くとついに我慢していた涙が溢れ出す。


「砂帝の魔獣実験の失敗作に父様はやられたの?」


「……そうだ。」

 もうすでに魔法は解けているがカナスは思わず正直に答えてしまう。


「コ、コ、殺してやる!!

そんな奴ら失敗作も砂帝も、全部、全部、殺してやる!!!」

 鏡のような瞳が割れそうなくらい大きな声で怒鳴る。


「落ち着け!

そう簡単には砂帝は殺せない。」


 いつの間にかイザラの背後にはアーカスが立っていた。


「昨日話した任務は覚えてるだろ。

あれを受けてもらえないだろうか?」


「……わかった。

父様の敵、砂帝。必ず殺しやる。」

 涙を拭くと、怒りに満ちた瞳がアーカスの姿を写していた。


「よし、まずは失敗作の始末だ!」







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