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もふもふとむくむくと異世界漂流生活  作者: しまねこ


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講習会の始まり!

「指名依頼、受けてきましたよ〜〜」

 到着した商人ギルドの建物に入ったところで、ちょうどカウンター前にギルドマスターのホークシーさんがいたので、少し大きめの声でそう言ってみる。

「ああ、わざわざすまなかったな。じゃあケンさんはこっちへどうぞ。講習会場では、もう皆が勢揃いして待ち構えているぞ」

 俺の声に振り返ったホークシーさんは、それはそれは良い笑顔でそう言うと、持っていた書類の束を近くにいたスタッフさんに渡した。

「はい、これで完了です。お疲れ様です!」

 そして、何故か満面の笑みでそう言ったスタッフさんは、渡された書類の束を抱えてこっちに笑顔で一礼して、そのままカウンターの奥へ下がっていった。

 すぐにそのスタッフさんに何人かのスタッフさんたちが集まっていき、手分けして書類の整理を始めた。

「もしかしてあれ全部、俺が冒険者ギルドへ指名依頼を受けに行っている間に片付けたんですか?」

「おう、久々に頑張ったぞ。俺だって料理講習会に参加したいからな」

 満面の笑みで当たり前のように答えられてしまい、もう笑うしかない俺だったよ。



 って事で、ホークシーさんの案内で一旦外に出た俺は、そのまま商人ギルドの建物の並びにある別の建物に入った。

 玄関を入って通された部屋はめっちゃ広い調理室で、どうやら今回みたいな料理講習をする為の専用の部屋みたいだ。何しろずらりと並んだ大きなテーブルの横には、二段になった見慣れた小さめの水槽がそれぞれに併設されていて、どこの水槽もとうとうと綺麗な水が流れていたのだ。

 もちろん、水槽から流れ出た水は、そのまま床に掘られた溝を通って排水される仕組みだから床が水浸しになるような事はない。

「お待ちしておりました!」

 すでにエプロンまで装着して準備万端な人たちに出迎えられ、もう笑うしかない。

「あはは、では、よろしくお願いします」

 当然のように俺が案内されたのは正面奥にある黒板の前で、足元が一段高くなったそこは、他の倍以上ある大きなテーブルと三段になった水槽がある場所だった。いわゆる教壇だね。

「アシスタントをさせていただきます、マインです」

「同じくアシスタントをさせていただきます、ケルンです」

「「よろしくお願いします!」」

 ここで小柄な二人の男性が進み出てきて、俺に向かってそう言い深々と頭を下げてくれた。

「ああ、よろしくお願いします。ええと、それで食材はどこに……」

 スライム達の入った鞄を壁際に置かれた小さな台の上に置いた俺は、そう言いながらお二人を見た。

「はい、こちらに入っています。何がいるか言っていただければ、すぐにご用意します!」

 そう言った二人が持ってきたのは、見慣れた収納袋だ。

「了解です。ええと、それじゃあまずはお刺身の作り方からいきましょうか。お魚って何がありますか?」

 収納袋から次々に取り出されるお魚各種を見て、もう笑うしかない俺だったよ。



 一応確認したところ、魚の捌き方なんかは全員ご存知のようだったのでそこの説明は省略した俺は、にんまりと笑って壁際に置かれた俺の鞄を見た。

 ここは、皆様にスライムの有効性を見ていただく絶好の機会だよな。

「ええと、それでは講習会を始めたいと思います。ですがその前に一つ確認なんですがよろしいでしょうか?」

 改まった俺の言葉に、やる気満々で待ち構えていた生徒の皆さんが一斉に驚いた顔になる。

「ええと、ご存知の通り俺は魔獣使いなので、普段から料理の際にはスライム達に手伝ってもらっています。今日もスライム達に手伝ってもらっても構わないでしょうか?」

 もしも、スライムの触った食材なんて気持ち悪いって人がいたら大変なので、一応そう言っておく。

「スライムが手伝う、ですか……?」

 顔を見合わせて不思議そうにする生徒さん達を見て、ギルドマスターのホークシーさんが笑顔で右手を挙げた。

「もちろん構わないぞ。皆に説明しておくが、ケンさんが連れているスライムは本当に優秀だからな。万一、スライムの触った食材なんて気持ち悪くて嫌だって人がいたら、講習会の代金は返金するので今すぐ出て行くように」

 ギルドマスターにそう言ってもらえて安心していると、苦笑いした生徒さん達から拍手が沸き起こった。

「俺は平気なので、このままいます!」

「俺も大丈夫です!」

「俺の友人にテイマーがいて、スライムを触らせてもらった事がありますよ。可愛くてお掃除なんかをしてくれる優秀な子です!」

 次々に上がる手と、スライムを受け入れてくれるその声に感動して改めてお礼を言った俺だったよ。

 そして、その言葉を聞いて鞄から次々にスライム達が飛び出てくる。

 もちろん、雪スライム達とレース模様のクロッシェは隠れたままなので、出てきたのはアクア達レインボースライム達とメタルスライム達だ。

 しかし、初めて見るメタルスライム達を前に生徒の皆さんは大興奮状態になり、俺は一段高くなった教壇の大きなテーブルの上にスライム達をずらりと並べ、一匹ずつ紹介してあげたのだった。

「アクアだよ、よろしくね〜〜!」

「サクラで〜〜す! よろしくね〜〜!」

 もちろん、スライム達の自己紹介の言葉は聞こえていないんだけど、俺が紹介するたびに生徒の皆さんはよろしくと言って拍手をしてくれたもんだから、スライム達のテンションはそれはもう天井知らずに爆上がりしていたのだった。

 うん、ちょっと落ち着こうか。

 このままだと収納袋に入っている食材全部をあっという間に下拵えしそうな勢いになっているスライム達を見て、ちょっとドン引きしていた俺だったよ。



挿絵(By みてみん)

2026年3月12日、アース・スターコミックス様より発売となりました。

「もふもふとむくむくと異世界漂流生活〜おいしいごはん、かみさま、かぞく付き〜」第六巻です。

いよいよ、早駆け祭りが始まります!

そして、お祭りの後のあれやこれやからクーヘンのお店が開店まで。

怒涛の展開な第六巻を、どうぞよろしくお願いします!



挿絵(By みてみん)

2026年2月13日、アース・スターノベル様より発売となりました「もふもふとむくむくと異世界漂流生活」十三巻の表紙です。


もちろん今回も、れんた様が最高に可愛いくて素敵な表紙と挿絵を描いてくださいました!

冬のバイゼンでの冬祭り、スライムトランポリンでまたしても大騒ぎです!

どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m

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