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これからも


「はー。概ねみんな良い奴なのに。面倒な奴がたったひとりいるだけで混乱が起きるのはなんでだろうね」

「自分のために人の感情まで変えようとしてくるから、いろんな人に影響が出るんだろうなあ」


ふたりは反省文を書きながらため息をつく。

無断で魔法を使ったものの怪我人がでなかったことでルカは反省文で済むことになった。ティルダはこれといって罰はないはずだが、今回のことについて自発的に反省文を書いている。


ミアは来年、進級せず1年生をもう一度することに決まった。もともと遅れて入って来たのだからティルダはそれでよかったと思う。

ルカの言葉を借りれば「急にお金持ちになって環境が変わって全て思い通りになるって調子乗っちゃったんじゃないの?」ということだ。その通りだと思う。

あの感覚を持ったまま大人になると周りに非常に迷惑をかけると思うので今回のことで彼女も反省をしていたらいいと思う。

人の気持ちは思い通りにするものではなく思いやるものだと気づいてくれたらいい。

ティルダは自分がもっと精神的に大人だったらと思う。ミアを叩いたということは精神年齢は似たり寄ったりなのではないかと思う。自分だって父を亡くし環境が変わったばかりのミアを思いやることなどできなかったのだから。

人の生い立ちまで気を使うことは難しいが、やっぱり大事な考えのひとつであるように思えた。


あの後教師が頭を下げティルダに謝罪した。

彼が正義感を持っている事は疑いようがない。一方的な正義を向けられた時、それはそれで一つの正論だということも理解したティルダは恐怖を感じたが、あの時言いたい事は言えたので怒りはなかった。

もしなにかまた問題が起きた時、誰かの意見が100パーセント正しいと思わないでいてくれたらそれでいいと思う。


「書き終わったー」

「早いな」

「ティルダ!長文が過ぎる!」


ルカはあくびをしながらもティルダを待っている。

ルカは飄々としていていつも自由だ。

それでもいつだってティルダはルカの気配をそばで感じ、守ってもらってる心が暖かくなる。



「ルカ。ありがとう」

「なにがー?」


ふわふわと笑って、ティルダを見つめる眼差しは優しくて、きらめいてどこからどう見ても恋する少年だ。


ティルダはまた迷うこともあると思う。それでもなにより大切な存在であるルカをちゃんと大切にできるようになりたいと改めて決意する。


「帰ろっか」


ふたり手を繋ぎ夕暮れの廊下を反省文を抱えて歩いていく。

連載中の作品が全然進まなくて短編を書こうと思ったら6話になりました。短く書くというのも難しいのですね。

勢いで書いて自分の文才のなさを感じながらもキャラクターが気に入ってます。

優しい気持ちで見ていただけたらうれしいです。でも評価や感想もいただけたらうれしいです^ ^

ここまで読んでいただいた皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです!

楽しんでいただけていたら幸いです。本当にありがとうございました!

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