No.29 1stリーグ・3位決定戦
リーグ戦でキャラクターの人数が足りない場合、モブや名無しの権兵衛をだして調整します。
動物の組み合わせは考えたものの人物が作れなかった物を登場させました。
1月の下旬の事、守護霊学の授業終わりにタマミちゃんとシュン君が声をかけてきた。
「ねーねー、カンナちゃん。私、今日の放課後3位決定戦に出るんだー。よかったら応援しに来て欲しいなー」
「えっ、もう3位決定戦なんだ!!絶対応援しに行くよ、頑張ってねタマミちゃん」
「3位決定戦の後は決勝もあるんだ。俺もルーシーさんと戦うからよかったら見に来て欲しい。チャンピオンリーグのいい参考になれると思う」
「ルーシーさんってハロウィンで見かけた子かな?勿論、最後まで応援するよ。2人とも頑張ってね」
というと2人は嬉しそうに頷いてくれる。
放課後コロシアムに行こうと、校舎を出ると近くにラントユンカー君がおり車に乗っていた。
「ラントユンカー君はこれからどこに行くの?」
「コロシアムに行くんだ、大切な仕事を任されているからな。行き先が同じならお前も乗っていくか?」
「ありがとう、それじゃあお言葉に甘えようかな。やっぱり、こう言う時は特性の方が便利だよね」
と車一緒に乗せてもらいコロシアムに連れて行ってもらった。
「そういえば、ラントユンカー君ってリーグ戦にでたの?」
「いや、僕とアンペルマンではリーグ戦に出るのは難しいからな。その分、トワコ先生と一緒に実況と解説をするんだ。特性という公平な立場だから出来る事もある、俺は自分に与えられた使命を全うしようとおもう」
「へぇ、実況と解説をやるんだ。でもそれってラントユンカー君にしか出来ない事だよね。頑張ってね」
その後、コロシアムに着きラントユンカー君は実況・解説の専用部屋に行くらしいので私達は別れ、観客席の方へと向かった。
前の方に詰めるように生徒達が座りながら試合を待っていたようだ。
どこに座ろうかな?と思いながら周りを見ていると2体?が追いかけっこしているのを見かけた。
『お兄ちゃん、待ってー!!』
『妹よー、試合はまだかー!!』
と2体?で観客席をぐるぐる周りながら追いかけっこしてるのだ。
1体はキメラちゃんで、もう1体は2つの頭がある犬のような容姿をしている。
後者は見た事のない守護霊だが、キメラちゃんがいるという事はヨハンナさんも近くにいると思い、姿を探して見る。
すると、東側の観客席にヨハンナさんとアーリフ君、そして私の知らない男性がいた。
20代前半ぐらいだと思うので、先生や生徒とはまた違うようだ。
近くに行き、声をかける。
「ヨハンナさん、アーリフ君こんにちは。観戦ですか?…えっと、ヨハンナさんの隣にいらっしゃる方は?」
「私の兄のイオアンって言うの。第2期生の卒業生で、ほらキマイラちゃんと一緒にオルトロスがいたでしょ?兄さんの守護霊なの。兄さん、この子がアーリフ君と一緒に入った新入生のカンナちゃん」
「よっ、相変わらずドラゴニクヴァルガンは少ねぇだろ。でも初期は俺と兄貴の2人きりだったんだぜ。今は結構賑やかな方だろ」
とこちらに舌を出しながら顔を見せてくれる。
ヨハンナさんと同じ明るいブラウンの髪と同じ瞳をしている。
私は皆さんと一緒に観戦しようと、アーリフ君の隣に座らせてもらった。
「イオアンさん、はじめましてヤシロ・カンナと言います。今日はお兄さんも観戦しに来たんですか?」
「まぁな、元々ヨハンナが試合を見に来て欲しいって言ってたからな。2edリーグの前半まではいる。後半は兄貴が来るからな。初代4thリーグの番人の前でヘマすんなよ。他の奴らもそうだけど、試合を撮影してOB会でも見てんだからな」
「勿論、見に来てもらう以上いい結果は残さなきゃ」
「あの、番人ってなんですか?あと、シャトランスにOB会ってあるんですね」
「えっ、知らねぇのか?他の奴らは称号とかで読んだりしねぇの?OB会の奴らは称号とか役職である程度、誰なのかわかるけどな。俺の兄貴はヨーロッパ・アフリカ支部の会長だし俺も幹部だからな。まぁ、他のOB会はどう呼んでんのかわかんねぇけど」
「あんまり呼んでるの見た事ないよね?殆ど、名前で呼んでるし僕は1年生だから馴染みがないのかも知れないけどね」
「ジェネレーションギャップってやつか、俺まだおっさんじゃねぇんだけどな。
学年別の優勝者は番人、チャンピオンリーグの優勝者は守護者って呼ばれんだよ。それぞれのバッチの名前も称号+バッチの名前だな」
「そうなんですね。あの、お兄さんの時ってシャトランスはどんな感じだったんですか?」
とイオアンさんに質問すると何故か青ざめた顔をしている。
「…一言で言うなら世紀末だな。大体ジャンヌが暴走して、ヤンを追いかけ回していただけだけどな。俺らの寮まできて、ヤンが助けてくれって言うぐらいだぜ。しかもヤンは初代守護者なのにだぞ?まぁ、戦車に単騎で突っ込んでくる女に何を言っても聞かないよな」
(恐ろしい!!)
大体はジャンヌさんという方が原因だと思うのだが、それでも影響力が凄すぎる。
守護者を追いかけ回すなんて、何があったのだろうか?
「カンナ、もうすぐ試合が始まるから僕の杖で見る?よく見えると思うよ」
「えっ、杖?あっ、スフィンクスさんって杖になれるんだ」
「うん。それと先端を動かして…ほら、望遠鏡にもなるんだ」
「へぇ、便利だね。そういえば、アーリフ君って1stリーグじゃないの?」
「うん僕もカンナがチャンピオンリーグに出るって言ってたから、一緒に出てみようと思ったんだ。ほら、優勝候補のシュンがショットガンでしょ?近接武器の杖は相性が悪いと思ったんだ」
「成る程、たしかに武器の相性はあるよね。アーリフ君、一緒に頑張ろうね」
「「これより、1stリーグ3位決定戦を開始します。選手は試合場へ」」
と聞きなれた声が聞こえる。トワコ選手の声だ。
そのあと、周りから拍手や歓声が聞こえる。
「試合が始まりますね。凄い楽しみです」
そのあと、タマミちゃんと相手の生徒が出てくる。
「タマミちゃん、頑張ってねー!!」
と大きな声でいうと、遠くからだが私に気づき手を振ってくれた。
相手の男子生徒の守護霊は何なのか眺めていると、カメレオンが肩に乗っている。
「相手の守護者はカメレオンなんですね。武器は何なんですか?」
「透明マントよ。私もタマミちゃんにアドバイスが欲しいって言われて一緒に戦い方を研究したの。上手く試合運びが出来ればいいんだけどね」
〜実況・解説〜
「もうすぐ試合時間だな。実況と解説は1年のヴァーグナー・ラントユンカーがお届けするぞ」
「皆さん、ヤクシ・トワコです。さて、今日は1stリーグの3位決定戦と決勝を私達が実況・解説していきます。この試合、ラントユンカー君はどう見てる?」
「そうだな、傘と透明マント、傘で有れば突きの3点胴体狙いだろう。透明マント相手だとなかなか攻撃するのは難しいだろう。となると、1回の攻撃でどれだけ点数を稼げるか?ここが大事になってくるだろうな」
「確かにそうね。逆に透明マントなら相手の攻撃を上手くかわして見つからないように点を取れるかかしらね。では、試合が始まるのでその模様をお届けします」
審判「選手は両者白線の前へ。武器を用意するのもは顕現を」
「顕現してねー」
『ぐさぐさ』
とタマミちゃんは傘をだし、広げた状態にしている。
「顕現せよ」
と相手の生徒が言うと透明マントが現れ、姿が見えなくなってしまう。
「タマミちゃんは最初ガードするんですか?」
「えぇ、相手の動きがわからないから様子見でね。タマミちゃんのいい所はどんな状況でも落ち着いていて、我慢が出来る所だと思うから。ここは我慢比べで勝負しようって話をしたの」
審判「それでは、始め!!」
モブ 00ー00 タマミ
試合時間 3:00
「…静かですね」
タマミちゃんは傘を開き周りを警戒している。
相手がどう動いてくるのかわからないので、無碍に動く事は出来ないのだろう。
〜実況・解説〜
「これは我慢比べになりそうだな」
「そうね、こうなるともう最初に動けば点を取ろうとして、次の動きに隙が出来るから相手のペースになってしまうわね。最初の30秒はお互い動くのか難しくなるわね」
モブ 00ー00 タマミ
試合時間 2:30
「まだ動きませんね」
「相手も慎重だよね。でも、隙を見せれば一気に点を取られる。でも、ある事に気づいちゃたの。実は透明マントにも消せないものがあったの。なんだかわかる?」
「えっ、なんですか?」
と考えていると、決勝に出る予定のシュン君とルーシーさんがこっちに来て話かけてくる。
「足跡だな。俺も準決勝で相手と戦ったからわかる。相手は見えなくとも、その痕跡は見えるからな」
「ふん、そんな事知ってるの!!当たり前の事なの!!」
とルーシーさんは腕を腰に当て偉そうにしている。
「いや、ルーシーさんに言った訳じゃないぞ」
「えっ、そうなの!?」
と2人は楽しそうに?話をしている。
「じゃあ、足跡をみれば相手の動きがわかるんだ。となると、タマミちゃんの周りを動いているって感じだね。でもタマミちゃんはわかっているんですよね?なんで近づいて攻撃しないんですか?」
「自分が分かってても相手がその弱点を知っているかわからないもの。だったら知らないフリして動いてもらった方がいいでしょ?あっ、やっと動き出した!!」
タマミちゃんが近づいてきた相手に合わせ、傘を畳み取っ手の部分を相手に振りかざし、マントを取り上げる。
そのあと、一瞬の隙に持ち手を変え相手の胴体目掛けて突きをする。
3点が入り、ポイントが追加された音がなる。
「よし、タマミちゃんがリードですね!」
「いや、まだわからねぇぞ。あと、2分だろ。逆転はいくらでも出来る。相手もそれを分かってんだろ」
「戻れ、実物顕現せよ」
というとカメレオンが実体になりタマミちゃんの腕にしがみつく。
右腕のセンサーに反応し、2点入りこれで2ー3になってしまった。
「これ、一瞬も油断できませんね。近づくとお互いに点が取れるって事ですもんね」
相手はまた透明マントに戻し、攻撃のチャンスを伺っている。
モブ 2ー3 タマミ
試合時間 1:50
〜実況・解説〜
「これはどちらも次の攻撃は譲れないだろうな。4ー3なら逆転、2ー5なら優位に持ち込めるな」
「試合時間もあと1:30もう後半ね。ここで1度早めに攻撃して点を入れないとお互い苦しいでしょうね。すぐ点を狙いにくると思うわ」
「…さて、タマミさんはここの場面でも結構落ち着いていそうだけど、どうだろうな」
「うーん、相手もここは点を取りたいよねー。私もこのままリードを持って行きたいなー。攻撃したいなー」
相手がどう言う攻撃をしてくるかで、今後が決まる。
大切な場面になるだろう。
「きたの!!」
「4点狙いだ。戻れ、実物顕現せよ!!」
またカメレオンは腕に登ろうとしている、そして彼はタマミちゃんの足元狙いだ。
スライディングしながら蹴りを入れようとしている。
「これはマズイよー。どっちかは防げるない、なら!!」
タマミちゃんはカメレオンを放置し、彼の胴体目掛けて突きを入れる。
モブ 6ー6 タマミ
試合時間 0:55
「同点で1分切ったよ。これは次の攻撃で決着かな。やっぱり3位決定戦だとお互い譲れないよね。僕もワクワクしてきたよ」
「もう30秒になっちゃうよ。でもタマミちゃんは落ち着いてるね」
「もうお互い最後の攻撃に賭けようとしているの!!ハラハラするの!!」
もう、10秒になろうとしている時間がギリギリだ。
「多分相手もギリギリを狙っているよねー。こっちも迎え撃つよ。リーチがあるのか傘のいい所だからねー」
カウントの音がする。周りにも緊張感が走る。
「…いたよー。みーつけた!!」
とタマミちゃんは傘を振りかざす。
途中で何かに当たるようにそこで傘が止まる。
モブ 6ー8 タマミ
試合時間 0:00
試合が終わると、その状態が分かった。
彼の右腕のセンサーが反応し、点数が入っているのがわかる。
タマミちゃんの勝利だ。周りから歓声が上がる。
「やった!!凄いギリギリだったね。いい試合だったよタマミちゃん」
と大声で言うと、タマミちゃんが近づいて声をかけてくれる。
「ありがとー、カンナちゃん。最後までどっちが勝つか分からなかったけどねー。あと10秒あったら相手に点を取られてたかもしれないしー、最初の30秒で時間稼ぎをしておくのは大切だよねー。ヨハンナさんもアドバイスありがとーございましたー」
「こちらこそ、いい勉強になったよ。私も2edリーグ頑張らないと。後で一緒に反省会しようね。今は入賞おめでとう」
そのあと、タマミちゃんは対戦相手と握手を交わし共に退場した。
次はシュン君とルーシーさんの試合となる。
「今の試合も凄い良かったし、決勝はどうなるんだろう?凄い楽しみ」
そして3位決定戦は終了し、決定戦が始まった。
No.29を読んでいただきありがとうございました。
兄のイオアンはキリスト教の聖人ヨハネの別名から名付けています。
妹のヨハンナもローマ教皇の中で唯一の女性とさせる女教皇ヨハンナから名付けています。
ギリシャ人はキリスト教関連の人物の名前をつけるそうなのでそのようにしています。
パパドプロス家は4人兄弟で守護霊の性別合わせケルベロス、オルトロス、キマイラ、ヒュドラをそれぞれ持っています。末っ子の妹はまだ入学していませんので今後登場します。この4兄弟は恐ろしいですね。
ヤンとジャンヌという人物が出てきましたが、ヤンはドイツ人の男子生徒でジャンヌはフランス人の女子生徒です。戦車はヤンの武器で単騎で突っ込んだというのは第1回のチャンピオンリーグの決勝でお互いが戦ったからですね。
次はNo.30「1stリーグ・決勝」をお送りします。




