サクラサク
照陽と星夜も漸く中学生となりました
4月になって中等部へ進学した
入学式にはお父さんとお母さんが揃って来てくれた
2人とも中等部から入学したのでこの学校は懐かしい様だった
「懐かしいなあ。変わってないな…桜が綺麗だなあ…色々思い出すなあ…入学式でワクワクしてたあの頃を…」
「私は…女の子に手当たり次第抱きつきそうな勢いでうろちょろしてたインから目が離せなくて桜を見る余裕も無かったわ…出来る事なら入学式は思い出したく無い過去ね」
「あはは、そうか、入学式早々大変だったな」
遠くに星夜と韻くんと麻由さんが見えていたが、お母さんは近づきたくないみたいだった
「今はマユがいてくれるから気が楽だわ…」
そう言って遠目に見ていた
「いやいや、流石にインも落ち着いて…」
「わあ!懐かしい!あちこち良い匂い!桜にチューリップに…あっ!女の子がいっぱいだね!良い匂い!」
「こらっ!イン!うろちょろしないでっ!」
麻由さんが韻くんの首根っこを掴んでいた
「は…無いみたいだな…ははは…」
お父さんは苦笑いをしてお母さんはため息をついていた
星夜は他人のフリをしていた
まだあのメガネを掛けていた
度は入っていなくて映画に出た事を隠すための変装の為の伊達メガネらしい
今の所誰にもバレていないらしいがそもそも友達と呼べる様な人は私達以外居ないと思うから変装しなくてもいい様な気もするけど…
クラスの人とかに騒がれたく無いんだろう
この年頃なら目立ちたいとか自慢したいとかなりそうだが…
まあ穏やかで平穏な生活を夢見てるおじいちゃんみたいな人だからなあ
入学式が終わって2人の思い出話を色々聞きながら移動してお父さんとお母さんと3人で並んで校門の前で記念撮影をした
「アンと出会ったのも中学の時だなあ」
「そうだね」
「わあ!素敵!お父さんが先に好きになったんだよね?どんな感じだったの?やっぱり一目惚れとか運命を感じたとか?」
「俺は…最初はアンの事は友達だと思ってたなあ…元々インと最初に仲良くなったからその繋がり…かなあ?」
「そうだね、私も同じかなあ?お互いインのお世話係って感じだったよね?」
「へえ!そうなんだ!じゃあインくんが2人のキューピッド?」
「まあ何だか癪に触るけど結果そうなったわね…私は留年して皆より1歳上ってのも有って友達が殆ど居なかったから…トモハルはしっかりしてたし年下って感じも無くて色々相談出来て頼りになったんだよ?」
「へえ…そう思ってくれてたんだ…何か照れるな…」
「わあ!やっぱり運命だね!」
お父さんはお母さんが大好きだし、お母さんも…
マコトの事は好きだけどお父さんの事だって同じ位好きに決まってる
今だってこんなに仲良しだもの
そう思う事にしていた
「テルヒは私と違ってトモハルに似て友達も多いから安心ね」
「うん!お父さん譲りだよ!」
お父さんにも自分にも言い聞かせる様に明るく答えた
「そうだなあ…見た目はあの頃のアンに瓜二つだけど…中身は俺に似てるかな?大人しかったアンと違って活発だし?体育の成績も良いしな」
「体育以外の他の教科も私頑張ってたよ?」
「そうだな…小学部では順位を発表しない方針だったけど…テストの結果を見る限り多分アンみたいに学年1位になりそうだなあ…」
「ふふ、トモハルだって3位だったじゃない」
「まあ…俺は結局アンとインには敵わなかったなあ」
「へえ!じゃあインくんはずっと2位!?凄い」
「でも最後までアンに勝てなくて悔しがってたぞ?今だにその話題になるからなあ…」
「あはは」
「インはアホの子の癖に記憶力はいいんだよね…しかも根に持つタイプ。ホント厄介」
「今だに仲悪いなあ…」
「インとは共通項が全くないもの。まあ好きな人とここで出会った事だけは同じだったけどね」
「あはは、そうだな。付き合い出したのも結婚したのも子供が出来たのも同じ時期だったもんなあ。共通項だらけだな」
「へえ!そうなんだ」
韻くんとお母さんは見た目はそっくりだけど中身は全然違うなあと思っていたけど…
案外中身も似てるのかな?
「テルヒもこの先好きな人…恋人を作って良いんだよ?」
お母さんは私の頭を撫でながら優しく言ってくれた
恐らく櫂の事を言ってるんだろう
以前も別に櫂と結婚しなくても、好きな人と結婚すれば良いと言ってくれた
やっぱりお母さんは優しい人だ
でも…
「好きな人…恋人…」
「私やトモハル、インやマユみたいにね…私達は此処で出会って結婚して家族になったんだから」
「まだ早い!テルヒはまだ恋人なんてっ!そんなもの作らなくて良いんだからな!」
「あはは、やっぱり過保護だねトモハルは」
「私も運命の出会いとか有るのかなあ?」
そもそも私は誰か好きになったり付き合う恋人など出来るのだろうか?
まだ子供だから分からないのか、はたまた元々そう言う感情を持ち合わせて居ないのか…
「だからまだ早いっ!テルヒはアンに似て可愛いから変な男には気をつけろよ!」
「お父さん、何気に惚気てるよ?」
「うっ…」
そんな話をしていると静風のお母さんがやって来て親同士で話していた
静風のお母さんも同級生なので高校の頃の話などしていてちょっとした同窓会みたいになっていた
遠くに大地の両親も見えた
大地のお母さんは綺麗な人でちょっと色っぽい華やかな感じの人だった
お父さんは厚底メガネの長めの黒髪で顔も隠れていてスーツもちょっとブカブカだった
なんだか地味な感じの人で意外だった
大地はお母さんに似たんだろう
「テルヒっ!また違うクラスになっちゃった!悲しい!」
「まあこればっかりは仕方ないよね…でも今年はダイチと同じクラスでしょ?良かったじゃん」
「ダイチとは気軽に話せないもん…近付いたらまた色々言われちゃう…」
「そっか…難しいね…」
「でも!また4人で遊ぼうね!」
「そうだね、まあ遊ぶって言っても勉強会ばっかりだったけどね…」
「あはは、確かに!ウチら真面目だなあ」
今年も静風とクラスは別になった
今回は静風と大地が同じクラスで私は星夜と同じクラスになった
韻は相変わらずの様です
今は杏の後任に麻由が着任している様です




