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北の書33 ~思春期最大の悩み 合コンへの憧れ・5~

 「なんですか、恋愛市場での戦い方って。」

 なおも不貞腐れながら雅樹くんは言う。こういうタイプはもったいないわよね、せっかくモテ要素を持っているのに戦い方を間違っているせいで勝てない。そして世の中のモテないと悩む人達は大体このパターンなのよね。

 「要するに自分がどういう層に需要があるかをちゃんと理解するところから始めたら良いと思うのよ。」

 「需要を理解?うーん、つまりどういうことでしょうか?」

 アタシの分のコーヒーも淹れてくれながら、彼は再び正面に着席する。


 「そうね、雅樹くんってゲームが好きだからゲームで例えるわね?例えば雅樹くんの場合、『魔法でしかダメージを与えられない敵に剣で立ち向かっている』ようなものなのよ。当然勝てないわよね?」

 「ええ、まぁ。でもオレだってちょっとはダイエット成功しましたし、街コンの前日は妹を借り出して女子ウケの良いファッション選んでもらったりちゃんと努力しましたよ!髪の毛だって先週切ったし。」

 彼なりに努力はしているようね。


 「努力の方向性は間違ってないわ、ただアタシが言ってるのはそういうことじゃなくてね。雅樹くんっていわゆる"弟キャラ"みたいなところあるじゃない?妹さんがいる人って俗にいう兄貴肌ってイメージが強いものだけど、それと反対かと思うくらい素直で・人懐っこくて・おしゃべりが大好きで。それが雅樹くんよね?」

 特に反論するところがないのか、黙って相槌を打ちながら黙って聞いている。

 「つまり"弟キャラが好きな女性"を探すところから始めないと、戦いにすらならないのよ。合コンでよく好きなタイプは~なんて話題に上がるでしょ?まさに自分をタイプだと言ってくれる相手を探すところから始めた方が良い結果につながりやすいかもね。」

 「のり子さんの言うことはなんとなく…わかります。完全に納得したわけでもないですけど。それで、具体的には?」


 「雅樹くんの場合は年下女子を狙うより、同年代~年上の方が相性が良いわね。絶対に。それか年下でも、"精神的に成熟した年下女子"を探すかってところね。いずれにせよ、狙うべきターゲットを変えたほうが良いわ。」

 「でもオレ、妹がいるからか年下の子の方が話しやすいんですよね。同年代はともかく、年上は慣れていないから緊張しちゃうんですよ。のり子さんだってほぼ同年代だし。」

 本人も薄々気づいていたことなのか、急にシュンとなってしまう雅樹くん。分かるわよ、今までは漠然としていた自分の弱点や欠点は、他人から言われるとあーやっぱりそうだったのかって急に実感が湧くものよね。

 どうやら彼はクリスマスの前後にまた合コンの予定があるらしいので、アタシのアドバイスが少しでも役に立つといいのだけれど…。


 いつも閲覧・評価ありがとうございます。感想・誤字の指摘などありましたらよろしくお願いいたします。

 ※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。


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