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北の書27 ~思春期最大の悩み クリスマスパーティの駆け引き・6~

 スマホに限っては大人よりもこの子達の方が使いこなしているわよねぇ、とメッセージを素早く送信する愛理ちゃんを見ながら思う。そして彼女がメッセージを送ってから1分もしない内に愛理ちゃんのスマホが通知音を鳴らす。

 「すごい!のり子さんの言う通り、キサラギさんが企画したみたいです。正確にはキサラギさんとタカハシミキさんの二人。キサラギさんは彼氏もちですけど、タカハシさんは小野くんが好きって話だから、その点は私と被ってるんですよね。」

 「やっぱりね、じゃあ今回はそのキサラギさんとタカハシさんを立てるべきよ。特に座る時やゲームのときに小野くんと一緒になりそうなときは、さりげなくタカハシさんに譲るくらいしてもいいわ。」

 「え、私だって小野くんのことが好きなのに!?」

 納得いかない、という表情の愛理ちゃん。

 「さっきも言ったけど、こういうのは企画した人を立てるのが一番賢いのよ。それに愛理ちゃん、そんなに堂々と小野くんに近づきたいのなら、あなたがパーティを企画して彼を呼べばいいでしょう?それなら企画立案者として一番大きい顔したって誰も文句言わないわよ?」

 「それは無理です。私は小野くんとまだ数回しか話したことないし、連絡先だって知らないのに…。」

 俯いてしまった愛理ちゃん。中学生に正面からド正論をぶつけるのはちょっとかわいそうだったかしら、アタシも少し反省。

 「ごめんなさい、もうちょっとマイルドな言い方すればよかったわね。」

 「いいえ…のり子さんの言う通りなんですよね。私はただ呼ばれただけなのに、舞い上がってしまって。」

 「それは仕方ないわよ、だって好きな男子とクリスマスパーティを一緒に楽しめるんだもの。むしろこの状況で舞い上がらない方がおかしいわ。でもだからって暴走してはダメ、何もかも破綻するわ。この前も言ったでしょ?恋に焦りは禁物って。」

 はい、と答えながらシュンとなってしまう愛理ちゃん。落ち込ませるつもり無かったんだけどなぁ、切り口が鋭すぎるのがアタシの悪いところね。


 「でもポジティブに考えたら、ただ眺めるだけだった憧れの相手とちょっとでも近づける絶好のチャンスよ!目立つなとは言っても、連絡先くらい教えてもらってもバチ当たらないだろうし。」

 アタシが言うとそうですよね!と元気を取り戻し、残ったミルクティーを飲み干す愛理ちゃん。良かった、立ち直ってくれたみたい。

 「でものり子さん、こういうときに自然に連絡先を交換する方法知りたいです。私よく考えたら、自分から男子の連絡先を聞いたことないんです。女子同士なら気軽に聞けるんですけど。」

 「そうねぇ~合コンなら多少お酒が入れば酔って気が大きくなるから、何の気なしに交換したりできるんだけど…未成年ですものね。そういうときこそ、誰かに便乗作戦が一番お手軽かつ確実ね。」

 「誰かに便乗作戦?」

 愛理ちゃんはオウム返ししながら首をかしげる。

 「どこかのタイミングで必ず誰かが連絡先を交換し始めるハズ、それに便乗するのよ。詳しく言うと小野くんが他の参加者と連絡先を交換し始めたらさり気なく近づいて、『私も交換お願いしてもいいかな?』って言うだけ。いわば、流れに乗るって感じね。」

 「たしかに~それが一番自然な感じがしますよね。そのテクニック、学校でも応用して使えそうですね!」

 「でも気を付けて、ターゲットと連絡先を交換して満足するだけだと狙いがバレバレだから。というわけで、そのまま近くの人にも声をかけて交換してもらうのよ!言い方は悪いけど周りの人でカモフラージュするの。」

 「な、なるほど…。でももし、その連絡先交換の流れが来なかったら?きっとこのクリスマスパーティが終わってしまったら、卒業までこうしてみんなと遊ぶ機会もないと思うし。」

 周りの客たちがチラホラ帰っていき、さらにカフェの中は落ち着いた雰囲気になった。そろそろ晩ごはんの時間ですものね。

 「そんな愛理ちゃんに、もう一つの方法も教えておくわ。」


 いつも閲覧・評価ありがとうございます。感想・誤字の指摘などありましたらよろしくお願いいたします。

 ※この話は一部フィクションです。



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