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霧
朝夕の冷え込みに秋を思う
紅の炎のように心たぎる事も少なくなって
歳を取った物だと苦笑する
一人では生きられないよと皆は言うけれど
二人で居ても大勢で居ても家に帰れば寂しさが募る
そもそも もしもしと問いかけるのが苦手だった
あまり昔みたいにお喋りしなくなった
北海道の冬は厳しい 財布の中身の様に寒い
沖縄に移住したくなるほど
特に所感も無いまま時が過ぎ去っていく
嫌な事からは目を背け逃げ出す臆病者
尖っていた頃の自分を思えば、とんでもない無茶ばかりしていたな
まぁ人生は50%&50%だと諦めてる
良い事も悪い事もそう 森羅万象だ
辛辣な嘲笑 それもまたいいんじゃない?
人間笑われるくらいで丁度いいんだよ
無理はしないで 彼女はそう言ったけれど 僕はまだ荒ぶりたくて
君の記憶も雲散霧消 消えていくんだ
大丈夫 なるようにしかならない 怖いけど自分から逃げ出しちゃダメだ
まだ目は死んじゃいない
眠ったり覚醒したりしているうちに一つしかない命を
たった一つしかない命を泣き喚きながら抱き締めるんだろう
そんな事を思いながら夜に飲む苦いホットコーヒーは心が落ち着く




