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なお、名前はまだ無い
爺さんたちの家はなかなか大きな、いわゆる屋敷だった。
「すげえ…」
「それで、お前さんはいったい何者なんだ?」
(困ったな。こういうときになんて言うか考えて無かったぞ)
「覚えてないです」
「そうか。それは困ったな。婆さん、きびだんごを持ってこい。」
お婆さんが返事をしてなにやら奥に向かい、俺たちは1度、屋敷の縁側に座る。
「しかし小僧、お主何歳じゃ」
(ここはあえて記憶喪失っぽく)
「15歳ぐらい…」
「他に何か覚えていることはないか?」
「悪を倒す」
「?」
「なんか俺、悪者的なの倒すと記憶が戻るらしいんだ!」
(ウソだが)
「ほう…」
そこに先ほど奥に向かったお婆さんがなにやらお皿に団子をのせて戻ってきた。
「これはきびだんごです。お食べなさい」
「お、ありがとう!」
直径5cmぐらいの団子を頬張る
「うめえ!」
しかし何も変化がないのをみて
「婆さんの作るきびだんごは妖魔の類いが使う呪術によく効くんじゃが…。原因がわからん以上打つ手は無いな。」
(だろうな。ていうか妖魔ってなんだよ)
「だから俺は、悪者的なのを…」
と、言い直そうとした時に…
『鬼が出たぞぉぉぉぉぉ!』




