表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

始まり

暗い暗いセピア色の夢の中・・・・


「姉様!今日は楽しみですね!」

「そうだねシャル。もうすぐ母様も父様も帰ってくるから、もう少し待てる?」

「はい!もちろんです」


――ああっ駄目だ。もうすぐ来てしまう――


「それにしても父様達遅いね?」

「はい。お腹が空いてしまいました。」

「うーん・・・。先に食べちゃおうか?」

「え?いいのでしょうか?」


――やめて・・。またあの場面が――


「いいわよ。多分ね。だって今日はあなたの誕生日なんだもの。」

「姉様・・・」


――私にその笑顔を向けないで!ああっ妹の・・・・――


「シャル?シャルどうしたの?シャル!!」


――首が・・・離れちゃう・・・――


「やめて!こ、殺さないで、、、やめてー!いやああああ」


――ああっ次は私の番だ・・・――


意識が遠のくのが感じられる中、何かが動いているのを感じた。






6時18分

いつもと同じ時間に目覚めた春華は、いつもと同じように学校へ行く準備をするため、ベットから降りた。


―――――ガタッ


すると、何かも一緒に落ちてきた。


(何だろう?)


「えっ?」


春華はその物体を拾ってすぐ、ビックリして床に落としてしまった。


それは・・まさしく、

春華が毎日見る夢に出てくる人形だった。

その人形はいつも夢の中では、妹が抱いていた。

そう。夢で抱いていた。妹がだ。


「・・どうして・・?」


春華はもう一度その人形を手に取った。


髪は金色で縛っておらず、腰辺りまで緩いウエーブがかかっており、目はきれいな藍色だった。

服は見るからに高そうなものを着ており、襟にはブローチが止めてあった。


(なんかフランス人形みたい。こんなに綺麗な色してたんだ・・・)


春華の夢は全体がセピア色の夢で、はっきりとした色はわからない。


(でもなんか目が見開いててちょっと怖いな。)

(ってかなんで、此処にあるんだろう?おじいちゃんのかな・・・?)


おじいちゃんというのは、春華の父方の叔父で、半年前に亡くなったばかりであった。

因みに、今はその叔父のお金を使って一人暮らしをしている。


春華はとりあえず、ベットの上に壁のほうを向かせて座らせ、学校へ行く準備を始めた。


(ああ・・・一時間目から数学か・・寝ようかな・・)


スムーズに着替え、教科の準備を終え、二階の自分の部屋から一階のリビングへ朝ごはんを食べるため降りようとした。


―――ゾクッ―――


そうとしか表現できない感覚が春華を襲った。


違和感を感じ春華は後ろを振り返った。


すると其処には、何故かベットにいる人形は、自分が置いた向きと逆を向いており、虚ろな目で春華を見ていた。









「って事があったんだけど、、」

「へぇっ!人形が動いたんだ!!」

「いや・・もしかしたら、わたしの勘違いかも。ってか私はそこに驚いたんじゃなくて、人形があったことに驚いてるんだけど。」

「ああっそっち?でも、おじさんのかもなんでしょ?」

「一瞬そう思ったけど・・・夢に出てくる人形なんだよ?なんで持ってるのさ。私、おじいちゃんに夢の事話したこと無いよ?」

「うーん。夢は実は春華の過去の思い出とか?」

「私、一応物心ついた時から記憶あるけど、人形の記憶はおろか、妹がいた記憶さえ無いんだけど。」

「うむ。万事休すだね。」

「はやっ!まぁ寝ぼけてただけかもだから。」


すると、蒼菜は思いついたように目を見開いた。


「そうだ!春華今日暇?」


春華はいやな予感がした。


「一応なんも無いけど・・」


蒼菜はニヤリとわらった。


「ならさ、今日、春華の家に行っていい?」


(やっぱり・・・)


「な・・なんで?」

「そりゃ!人形が見たいからに決まってるじゃん。」


春華は一瞬どうしようかと迷ったが、


(どうせ断っても明日になるだけだし。人形がもし本当に見間違いじゃなかったら、ちょっと怖いし。)


答えた。


「まぁいいよ。でもあんま期待しないでね」


「よし!じゃあ今日の放課後は、春華の家にレッツゴ・・・」



「あ?聞こえないんですけどお?」


蒼菜の声は、教室中に突然響いた別の声によってかき消された。


その瞬間、賑やかそうに飛び交っていた、話し声が全て止まり視線はその声に集中した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ